ソウル旅行は脳に良い
我ながら、怪しげなタイトルだ。
先日、韓国のソウルに行ってきた。
元々、海外に出かけるのが好きで、コロナ前は台湾、ベトナム、イスラエル、トルコ、ドイツ等他にも様々な国に足を運んできた。
海外旅行の良いところは、日常生活から明確に離れられることだと思う。
飛行機が離陸し眼下に雲が広がると、肩が軽く、息がしやすくなり、ほっとする。
断じて日常生活に不満があるわけではなく、日々を楽しく過ごしている。
しかし、全てを海を隔てた向こう側に置いて行けるということが、心の深いところに蓄積したストレスをほぐすのも事実だ。
このカタルシス感が病みつきになる。
今回は、実に3年ぶりの海外旅行。
行き先は大好きなソウルだ。
遡ること5年前、友人に誘われる形でソウルを訪れ、韓国の魅力にどっぷりはまってしまった。
韓国はまるで大人のためのテーマパークのようだ。
何を食べても美味しい。目新しく・効果が高い化粧品や美容施術が並び、居心地の良いカフェ、可愛い雑貨や服がそこかしこにある。
観たいもの、したいこと、買いたいものが溢れている。
高校生の時、某テーマパークを朝から晩まで遊び尽くしたように、韓国に行くと朝から晩まで歩き回り、アドレナリンが出っ放し。
夜は「あー、楽しかった。明日は何しようかな」と思いながら、気絶する様に眠る。
正直、そんなことは、日常生活の中にほぼない。この幸福状態が、脳にとても良い感じがする。
今回はタフな友人と出かけたため、朝は6時に起きて大人気ベーグル店に並び、夜はタッカンマリを食べ、23時半にスーパー探索をし、日付が変わっても歩き回り、2時にやっと布団に入るという、アラサーには中々厳しい(日本では絶対実行しない)満帆行程だった。
案の定くたくたになって帰国し、数日間は疲れが取れなかった。
それなのに1週間経っても「楽しかった〜また行きたいな〜」という気持ち以外一切浮かんでこない。
お土産を見ては幸せな気持ちになり、写真を見返しては微笑んでいる。
そして、なんとなく溌剌としている。
日光を浴びて、豆乳をがぶ飲みしても感じたことのない、セロトニンの生成を実感する。
そして、脳がこの快感を、もう一度欲しがっている。
「でも、韓国には行ったばかりだし...」
と心の内で抵抗するが、(でもあれも食べてないし、それも買えなかったじゃないか...!)という囁きが脳にこだまする。
その声に従って、またすぐ韓国に行ってしまうのだ。