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春のような温かさがいつもある学校に… ぶれない君の姿は本当に素敵だった 〜心の宝物285

🌷縄跳び練習に見えたもの

山に囲まれた小さな学校
この学校では、3学期に、縄跳び大会が計画されていました。中山間地の厳しい冬の間の、運動不足を少しでも解消し、子どもたちの健康と体力の維持向上を願った取組でした。

二重跳びやハヤブサ等、個人種目の見事なパフォーマンス。不協和音を奏でた学級が、しかもその中で幾度も涙した子も笑顔で、励まし合いながら八の字跳びの記録更新を目指す姿。
一人一人の頑張りや、集団で取り組む姿の温もりに、子どもたちがここまで登ってきた山の高さを思い、目頭が熱くなるのを気取られまいと努めつつ、練習を眺めていました。

🌷ぶれない君の姿は本当に素敵だった

練習が終わりました。
幾度か触れましたが、体育館での集会から退場するときは「行進退場」です。
6年生の彼は、体育委員長として、行進を大切にしたい思いを語ります。

これも、子どもたちが自覚的に取り組むには、非常に困難な課題です。
カタチにこだわって、同調の文脈で強圧的に指導(ではありませんが)するならば、そこには弊害しかありません。
しかし、(256に既述した)行進の値打ちについて語る彼の言葉は、全校の子どもたちにすうっと透っていきました。掃除について全校で考え、願いを共有して取り組み、充実感を獲得した成功体験が、行進退場にも生きたのでしょう。面倒でも、自分が信じた値打ちに向かって歩み続ければ、きっと今がよりよい方向にかわっていくという認識が、子どもたちにも、先生方にも、自覚的に共有されはじめていました。「学校に勢いが出てきた」と表現される好循環が始まっていました。

彼は、ステージ上から退場を見守り、気持ちが緩んでいると感じた姿には鋭く、しかし温かく、声をかけます。自らも、全校の誰よりも高く、真っ直ぐに、腕を振り、膝を上げ、真っ直ぐに前を見つめて行進します。
そんな彼の姿を、全校の、それでもいろいろなモチベーションの子が、それぞれらしく受け止めて、今日の行進が成立しました。次回はまた、ちがった表情になるでしょう。それでいいのだと思います。

ぶれない君の姿は、本当に格好よかった。

君は、大きくなったなあ。

君が登った山の頂で、君が見た同じ景色を、今、全校の仲間が見ている。
感動を共有できる絆ができたのだ。
君の、君たちのおかげだ。
ありがとう。

かけがえのないあなたへ
素敵なきらめきをありがとう
出会ってくれてありがとう
生まれてきてくれてありがとう
どうか、ありのままで
どうか、幸せで

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