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学校への行きしぶりとデジタル機器の相性は最悪。

私は、小学校で指導教諭をしています。

教師と保護者の2つ視点から、
『家庭でもできる教育の一工夫』を発信
しています。

学校に行かない間、何をしているの?

担任しているクラスでは、
子どもが欠席したときに、
「あの人、家でゲームしてからな。」
という言葉をたまに聞きます。

1年の中で1度以上聞く言葉かもしれません。

欠席をした日は、時間があるので、
体調がよくなったら
ゲームをして過ごす人も多いではないでしょうか。

個人的には、問題がないと思ってます。

でも、子どもが
学校へ行きしぶりをしているのなら、話は別です。
(ずる休みをして、ゲームをするのも当然、問題です。)

学校への行きしぶりとデジタル機器の相性は最悪。

下の本を読みました。ここにデジタル機器と不登校のことについての記事がありました。

スマホやタブレットなどデジタル機器にいつでも触れられる環境が、不登校を長引かせる要因になっています。
仮にいまのようなデジタル機器がなかったら、少なくとも半数の不登校は解決するでしょう。そのくらい大きな要因だと感じています。

一部抜粋

デジタル機器がないと、半数の不登校は解決!とまではいかないまでも、
この考えに私も賛成です。

今までに担任した不登校児の中には、
メディアの時間が多すぎて、
生活のリズムが不規則になり、
朝起きられない(朝体調不良を訴える)という
子もいるからです。
中には、昼夜逆転をしている子もいます。

不登校が先か、メディア依存が先か。

先ほどの本には、

「学校に行きたくない」と思ったきっかけが何であったにせよ、学校を休んで家でゲームをやったり動画を見たりを続けているうちに、デジタル依存になる子が多いのです。それまでは特別にゲームが好きなわけではなかった子でも、ヒマな時間をつぶせるものが近くにあれば、やりたくなるのが自然です。家事や仕事に忙しい親からすると、子供にずっと構っていられないので、スマホやゲームがあって助かると言う面もあるでしょう。そしてデジタルにはまるにつれ生活リズムが乱れ昼夜逆転することも珍しくありません。

と書かれています。

メディア依存が強くなると、部屋にこもって過ごすことも多くなります。

当然、
家族のコミュニケーションも体を動かすことも減ってしまい、
心身ともに不健康になっていくばかりです。
依存の状態では、再登校の道は遠くなるばかりですよね。

メディアコントロールの力を身に付けよう。

お子さんが、行きしぶりなどの様子が見られないのなら、
今のうちから、メディアコントロールの力を身に付けていくのがいいでしょう。

もちろん、学校に行くことができ、
やるべきことがやれているのなら、
ゲームもスマホも好きに使ってもいいと思います。
(家族で話し合って決めた時間内なら、ということですが)

行きしぶりの傾向がみられるなら。

もしも、今、お子さんに行きしぶりの傾向があるならば、

学校に行かない間は、使用できないというルールを作るのが必要だと思います。
本来やるべきことは学校に行くことであるのにそれをせず、
ゲームやスマホをずっとやっているのは、
やることをやらずに、
すきなことをやってもいいよと教えているようなものです。


余談ですが、

IT企業に勤める人たちが、自分の子供にはスマホを与えず制限していることもよく聞く話です。スティーブ・ジョブズは10代の子供に対してタブレットの使用を厳しく制限して、いましたしビルゲイツも子供が14歳になるまではスマホは持たせなかったといいます。

一部引用

というのは、有名な話かもしれません。

WHO (世界保健機関)も、ゲーム障害を新たな依存症として認定した。

つまり、
スマホやゲームは依存になりやすいというものです。

だからこそ、親子で話し合い、ルール作りが大切です。

ただし、
子どもからの反発がもっとも大きいのが
「デジタル禁止」のルールです。

いきなり、取り上げたり、使用を0にしてしまうと
強い反発を招く場合があります。

私の知っている家庭では、
取り上げたとたん、親を殴ったという話も聞きました。

家庭でのルールを作っておこう。

繰り返しになりますが、
いきなり取り上げてしまうと
子どもの逆襲を招いてしまうことがあります。

だから、親子で話し合ってルールを作っておくことが大事です。

行きしぶりの面に絞って言えば、
学校に行かなかった日は、スマホやタブレットはダメというのものです。もしくは1時間までなど。

お子さんにメディアコントロールの力があると判断された場合には、
〇〇ができたら、△時間はOKというように
柔軟にしてもいいと思います。

ただし、無条件にというのはオススメできません。

案外、
何もやることがないという時間が
自分を見つめ直したり、
今後のことを考えたりする上で大切だったりします。

また、家にいてもつまらないから、
学校でも行くか。という方向になるお子さんもいます。

最後に…

病気の後に、元気なのに学校にいけない状態の時、
暇そうだからいいかと
何も考えずに気軽に
好き放題
スマホやゲームを与えてしまうのは、危険です。

もちろん、お子さんによって程度は違うでしょうが、
少し厳しいかな?と思えるルールから
お子さんの様子を見て
少しずつ緩和していくのは、OKでしょう。

でも、緩いルールから
徐々に厳しくしていくのは、
親子にとって苦しいものです。

スマホやゲームを持っているご家庭では、
ぜひ、学校を欠席したときのルールについて
再度見直してみてはどうでしょうか。

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