はじめに
年始にホールアースカタログの産みの親であるスチュワートブランドについて書かれた本を読み、5、60年代に興味が湧きました。
書籍の中でオススメされていた、1988年に出版され、現在は絶版のこの本が気になったのでGETし、読み進めています。
これが読みやすい&面白い!&途中、コミューンという章が目にとまりました。
というのも、スチュワートブランドにまつわる本を読んでいる中で、当時、日本においてもコミューンという言葉があったようですが、それは昨今の「コミュニティ」ブームと何が違うのか?という問いが浮かんでいたからです。
コミューンという言葉について
そもそも私にとってコミューンという言葉自体、聴き慣れなかったのですが、少し調べてみると、中島祥子氏の書かれた論文『アメリカ文化史におけるアプトン・シンクレアの 「ヘリコン・ホーム・コロニー」』に以下のような記載がありました。
→『アメリカ「60年代」への旅』には1971年時点で、約3000あったと書かれていました。すごい数!!(日本で1番のオンラインサロンプラットフォームであるDMMでは2023年12月のプレスリリースで1500サロン以上と記載されていました)
以前使われていた用語の1つ「セツルメント」は、思い出してみれば大学のサークルにあったなぁとか、ここ数年で知り合ったソーシャルヒッピーな人は海外では「インテンショナルコミュニティ」という言葉が使われていると聞いたなぁ、とか、コレクティブは、コレクティブハウスとして聴いたことあるなぁと思ったのでした。
コミューン活動の背景
今回読んだ書籍、論文から何が人をコミューン活動に向かわせるのか?について引用しました。
『アメリカ「60年代」への旅』からの引用
→前後を読んでも、核家族と高度管理社会の乖離とはどういうことなのか?が分からず。。。ただ、高度管理社会とは重要キーワードのようで本の中でも何回か出ていましたが、それ自体が何なのか?は、直接的には分からず。別途調べてみたところ、
と書かれているものがありました。このあたりを指しているのかなと。
血縁への嫌悪とは、下で引用している『「プライヴァシーの温床」となって参加者同士の一体化を侵食する』が動機なのでしょう。言い換えれば、参加者同士の一体化を実現したいという想いがそれだけ強いということ。人に一体化を求めさせたのが、当時の時代背景を象徴するキーワードっぽい「高度管理社会」なのだと思いますが、そのあたりがまだまだ分かってないですね。
中島祥子氏の書かれた論文『アメリカ文化史におけるアプトン・シンクレアの 「ヘリコン・ホーム・コロニー」』からの引用
競争を避ける人、特に都市部において共同生活にあこがれを抱く人というのは昨今の日本の都心部にも見られますし、コミュニティ熱に背景にもなっているように思えます。
コミューンの基礎とは?
→この箇所は昨今のコミュニティブームとは異なると思える。インターネットが生まれてからオンラインコミュニティと呼ばれる場所が生まれ、コミュニティが物理空間から切り離されたことが、この頃の「コミューン」との違いなのだろうなぁ。インターネットという要素があるから異なる部分、あってもなくても変わらない部分など整理できても面白そう。
→この「プライヴァシーの温床」という捉え方が興味深いなぁ。
さいごに
今回は触れられませんでしたが、コミューンの持続や崩壊、日本におけるコミューン?部族?といった関連テーマもアウトプットすることで学びたいテーマだなぁと思っています。
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