成熟スイッチに想う
エッセイでギネス世界記録を持ち、日本文藝家協会の理事長、さらに現在は日本大学理事長の林真理子さんの人生論新書。
って聞くと、「マジ怖そう」って思うかもしれないけど、そういうレベルの話じゃないって感じ。
こういう人と出会いたかったな~、って惚れ惚れするレベル。
現在68歳で、それでも現役以上の現役で、恐らく生涯現役でしょう。
40年以上前に女性がバリバリ第一線で活躍してしまうなんてこと自体がレアだから
出会えないような人が書いてくれるエッセイは、本当にありがたい。
ベストセラー作家時期の中で「娘ファースト」の時代もあり、
超年下のママ友からパシリをさせられてたって、誰も想像していなかったはず。
世の中の人はまったく本なんか読んでなくて、
母親はこんなことをしないといけないのかという勉強になったとか。
人間関係の心得・世間を渡る作法・面白がって生きる・人生を俯瞰するの4章構成で
害にならぬよう、「かっこいい成熟した大人になる」心得だと思った。
これからの出会い、社交やお金の流儀を知っていると、
まだ見ぬ不安は解消され、未来を楽しめるかもしれないとまで感じた。
共感というのもおこがましいけど、
特にその考え方が素敵だな~と思ったのはお金と仕事のこと。
“生きていくため、お金を稼ぐために仕事をするのは、
呼吸をするように当たり前のこと。”
“私が娘に見せたかったのは、
「自分でお金を稼ぐと、こんなに楽しく生きられるんだよ」ということ。”
“毎日毎日が修行のような勤め仕事をして身につけた基礎仕事力は、
その後の人生の中でもとても大きな拠り所となります。”
“仕事をしている人は、「自分は真面目に働いているんだ」という事実に、
無条件にもっと自信を持っていい。私は心からそう思います。”
私も、こころからそう思います!
「女性として」という部分が大半なのですが、
男性については他人への対応流儀として1つだけ
触れられているところがありますので、置いておきます。
“とくに男性の場合、水商売の女性への対応で、その人がよくわかる。
上からでも下からでもなく、自然に接することができる人こそ成熟した男性だと思います。”
だって。キヲツケマショウ。
実は本屋の娘として育ってきた林真理子さん。
「いっぱい本を読んだからって、立派な大人になって、いい会社に入れるとはかぎらない。
でも、本を読むと、大人になった時に一人でいることを恐れずに済む人間になれます。」
と若い人たちに伝え続けているそうです。
この言葉は語り継いでいく所存!
さすがすぎる。