個人事業主のための「税/保険/お金」のはなし~③税金と社会保険のちがい
こんにちは。ライフリテラシーの加藤です。
個人事業主のみなさんに、明日から役立つ「税/保険/お金」について、やさしくお伝えしています!
今日は前回勉強したところを、もう少し深掘りしていきますが
むずかしいところはまったくはないので、ご安心ください(^^)/
ただ、わかりやすくなる順番で書いていますので、はじめての方は、 ↓ ➀からお読みくださいね。
前回勉強したように、ある一定の収入を得るようになると、かならず
社会保険料(健康保険・年金)と
税金(所得税・住民税)を納めなければなりません。
わたしたちが同じように「取られている」と感じてしまう社会保険料と税金ですが、
社会保険は、ちゃんと知っていれば たくさんの安心を得られ、
税金は、ちゃんと知らないとキケンな場合がある、
という特徴があります。そのしくみや役割が、決定的にちがうからです。
社会保険(健康保険と年金)からみていきましょう。
健康保険と年金は、「加入する」
みなさんは「保険」と聞くと、なにをイメージするでしょうか?
火災保険、地震保険、医療保険、死亡保険、…など、
保険会社のテレビCMなどで見かけるように、たくさんの種類があります。
たとえば
火事になったときに備える保険が、火災保険
地震がおきたときの備えが、地震保険
というように、それぞれの「もしものとき」に備えるため、かならず保険ごとに「保険料」を払って加入しますね。
健康保険と年金も同じなのです。
■病気やケガをしたときの備えが「健康保険」
■収入がなくなったときの備えが「年金」
(年金の正式名称は「年金保険」です)
ですから社会全体で支えあうということで「社会保険」とよばれています。
公的な制度ですがあくまで保険なので、
それぞれに「加入」して、「毎月保険料を納める」
ことで、保障がうけられるしくみです。
税金は、「かならず納める」
いっぽうの税金ですが
よく、社会を支えるため、国や自治体などに払う「会費」にたとえられます。
日本に住んでいるわたしたちは全員が会員になるので
一定の所得(稼いだお金)があれば、かならず課される ものです。
この点がまったく異なります。
「社会保険」も加入は義務ですが、「税」はよりきびしくなっていて、納めるか納めないかを選べません。
ですから未納や滞納があった場合も「税」の方がより強い措置になります。
そして「あなたはこれだけ稼いだので、この税額!」というように、
ウラが取れているというか、エビデンスがあって決まっているものなので、減額や免除もまずないです。(社会保険はあります。次回解説します)
ちなみにこの、「稼いだお金がいくらか?」を確定させて税額を申告するのが、「確定申告」です。
税金は「期日までに納めることがむずかしい」と分かった時点で、
すぐに市区町村役場に相談に行く
が最も重要で、ほぼ唯一の解決策になります。
逆に言えば、それさえできればそんなに恐れることはありません。
一緒に解決方法を考えてくれますし、
少なくとも追徴課税というムダなお金を払わなくてすみます。
もしも滞納している方がいらしたら、すぐに相談に行きましょう。残念ですが納めるお金がふえるだけで、よいことはひとつもありません。
このように見てくると「税」の方がより重要と思えるかもしれませんが、
「社会保険」は命に直結しています。この点を、次回以降にみていきましょう。
✿今日のポイント✿
■ 社会保険(健康保険と年金)は、保険料を納めて「加入する」
■ 税金(所得税と住民税)は「必ず納める」
納付がむずかしい場合は、すぐに市区町村役場に相談する
≪執筆者 加藤千晃≫
ライフリテラシー代表/2級ファイナンシャルプランニング技能士(AFP)
約10年間、企業の管理部門に勤務。労務・税・社会保障制度の知識の重要性を痛感し、ゲーム教材の構想を練る。
社会生活を送るうえでの基礎知識「ライフリテラシー」を提唱し、ビジネスコンペでの事業認定を機に起業。
2015年「入門!ライフ・リテラシーゲーム」
2020年「挑戦!ライフ・リテラシーゲーム」開発。
現在はゲーム販売・レンタルの他、教育機関や企業で研修、セミナーなどを行っている。
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