初盆のお話その①。盆提灯と門提灯
いよいよ夏も真っ盛りのお盆入り突入ですが、この時期なので葬儀屋さんとして仏事のお盆について色々とうんちく発信したいと思います。
亡くなった方が最初に迎えるお盆・【初盆】についてはこちらをご参照くださいね。
ここから当社のサイトを拝見いただければ概要はお分かりいただけると思いますが、noteではもっとオタク的にご紹介したいと思います。
盆提灯とは?
初盆を迎えるご家庭が、亡くなった方を追悼するためにお飾りする提灯です。
同じ仏教でも宗派によって考え方が異なりますが、
「亡くなった方が初盆になると自宅へ帰ってこられるのでお供え物や盆提灯・祭壇などをお飾りしてお寺様に供養していただく」
という習慣からきているようです。このような仏事は、お葬式についてもいえることですが地域により飾り方や作法・商品の主流となるデザインが異なったりしますので少しずつご紹介させていただきます。
主に、玄関や縁側に飾り、外に向けてお飾りする【門提灯】。
一般的には丸い形のものと、細長いものがございます。私達の福岡市・糸島市周辺では丸いものが主流です。
主に提灯の前面に家紋、後面に家名をいれます。
家紋とは、その家に代々伝わるもので、自分の家の家紋が分からない方はご実家やご親戚を伝うと分ったりします。たまに墓地に彫ってあったり昔の方は葬儀に着物に家紋を縫ったものをお葬式に来ていた時期もあり、そういったものから調べることもできます。戦国時代の武将がのぼり旗にもつかっていたアレです。笑
家紋について詳しくお知りになりたい方はこちらもご参照ください。家紋といってもたくさんの種類があり、言葉だけのやり取りで家紋を作成すると微妙に間違っていたりすることがございますので私たちも十分に注意し、家紋帳を用いて確認しております。
門提灯の後面には、家名をいれます。家名とは自身の苗字です。私であれば、
【徳久家】
といれます。
ただし、この家紋入れにも地域性がありますのでご注意ください。隣接している佐賀県唐津市周辺では家紋を全面後面の両面に入れる上に家紋は赤色です。家名は両側面にいれるのが主流です。(地域性に沿ってやらなければならないというわけではございません。)
門提灯の役目
主な役目は玄関に飾ることで、
「初盆に帰ってくる故人様が家を間違えないようにお飾りする」
ことです。また、門提灯は外にお飾りする唯一の提灯なので、ご親戚や初盆参りに訪問される方への案内ともなりえますのでお飾りすると良いと思います。
初盆でご購入された門提灯は、来年度からもお盆のたびにお飾りされると良いと思います。そうすることで故人様のことをあらためて偲び、感謝する機会に恵まれると思います。
今日は門提灯についてのご紹介でした。