見出し画像

読書遍歴について

本を読むことが好きな人は
幼い頃から好きだったのか
いつの間にか好きになっていたのか
ある日突然好きになったのか
好きになろうと努力したのか

どのパターンなのだろう。

私の場合はどうだったか振り返ってみたいと思う。



幼児期

覚えていない・・・

母が本棚付きの絵本セット
(たぶん30冊以上は入っているやつ)を
どこからか調達してきて子供部屋に置いていた。

ところが、その中の本を手に取った記憶はまるでない。
「せっかく買ったのに全然読めへん」と
母がこぼしていたことは覚えている。

7歳〜12歳

ドラえもんの『ふしぎ探検シリーズ』を買ってもらい
そればかり読んでいた。
マンガで読みやすい上、とても勉強になる。
深海とか動物とか恐竜とか
今でもそれらが好きなのは、この影響が大きい。

私が10歳くらいの頃、母が読み聞かせの活動を始めた。
練習に付き合って、毎日が絵本ばかりになった。
『じごくのそうべえ』が好きだった。

13歳〜15歳

活字は教科書でしか読まなかった。
(国語の成績はまずまずだった)
もっぱら少女漫画にお小遣いを全投入し
夢みがちな生活を送っていた。

活字をさぼっていたことが祟り
夏休みの読書感想文にはずいぶん苦労した。

16歳〜17歳

クラスメイトの1人がかなりの読書家だった。
その付き合いで図書室に通うようになる。

私も何か借りてみようと思い立ち
手に取ったのが長野まゆみ氏の『新世界1st』だった。
世界観が独特で、読書ビギナーには難しくて
実のところよく分からなかったのだが
使われている単語や情景描写がとても美しい。
たちまち著者の紡ぎ出す言葉の虜になった。
あの言葉の海に潜りたくて、図書室にある作品は全て読んだ。
作品リストを見ながら、その後何年もかけて
手に入る限りの小説を購入した。

思い返せば、あの頃は「遅読」ではなかった気がする。

18歳〜21歳

ラルフ・イーザウ氏の作品と出逢う。
入口は『ファンタージエン~秘密の図書館』だったと思う。
そう、私の大好物のひとつ「図書館」のキーワードに吸い寄せられた。
児童文学ではあるがどうでも良いことだ。
それを読みたいと思った時がその時なのだ。

胸躍るファンタジーの世界
訳者の酒寄進一氏の文体と相性が良かったこともあり
物語に没入することができた。

そこからまた、著者の作品を読みあさる生活がはじまる。
『ネシャン・サーガ』『暁の円卓』『盗まれた記憶の博物館』などなど。

時を同じくして、『ダ・ヴィンチ・コード』で初めての徹夜を経験する。

22歳〜27歳

電車に揺られてずっと本を読んでいた。

通勤に片道1時間半かかっていたので
その移動時間をどう過ごすかは重要課題だった。

幸運なことに、大型書店が職場近くにあったので
2、3日に一度は書店に立ち寄り、物色していた。

本と目が合うような、話しかけられるような感覚を覚え始めたのはこの頃。

好きな作家の作品をとことん読むスタイルからの変化が訪れる。

突如、初めましての作家の作品を手に取るようになった。
きらきらしい新刊たちではない。
平積みのコーナーを素通りして、奥の文芸コーナーへ直行。

ラルフ・イーザウ氏に引き続き、海外文学ブームだった。

強烈に記憶しているのはジョン・ダーントン氏の『ネアンデルタール』だ。
面白い小説ではあったが、かなりグロテスクなシーンがあり
読了してもしばらく気分が悪かった。

28歳〜29歳

その後の人生の価値観を大きく変えた(かもしれない)1冊と出逢う。

川畑のぶこ氏(著)、 やましたひでこ氏(監修)
『モノを捨てればうまくいく 断捨離のすすめ』

目から鱗とはこのことで
モノ・コト・ヒトへの接し方がガラッと変わった。

本書を読んだおかげで決断できたことはいくつもある。
この件についてはいずれ別の記事でお話ししようと思う。

またこの頃は、ビジネス書・自己啓発本・生活実用書が主流だった。

30歳〜34歳

読書離れ。

誰もが当たり前にスマートフォンを持つ時代になり
小さな画面に来る日も来る日も釘付けだった。

私の場合はスマホゲームにどハマりしてしまった。
睡眠時間を削ってまでプレイしていたから
常に寝不足だった。

イラスト多めの生活実用書と雑誌だけは読んだ(というか見た)。

35歳〜現在

適応障害らしきものに陥ったこともあり
現時点ではほぼ回復している波の大小はあるものの回復傾向にある)
メンタル関連に無意識に手が伸びた。
特に、山根洋士氏の「『自己肯定感低めの人』のための本」には救われた。

そして今、読書熱が再燃しているが
読書離れ期の後遺症か、もうすっかり遅読家だ。
しかしながら読みたい本は次から次へと現れる。
結果として積読が急増することとなった。

それでも飽き足らず、私はついに「選書サービス」に手を出した
詳しくは、私の記念すべき初投稿記事「『一万円選書』に当選したはなし」を読んでほしい。

先月10冊届いたばかりにもかかわらず
別の選書サービスにも挑戦してみたい欲と戦っている。

おわりに

・幼い頃から好きだった
・いつの間にか好きになっていた
・ある日突然好きになった
・好きになろうと努力した

冒頭の疑問であるが
私の場合は長野まゆみ氏の作品がきっかけとなり
「ある日突然好きになる」パターンだったようだ。

この記事を書くにあたって本棚を再確認してみた。
気になった分野の本は一気に複数冊購入するのが癖になっている。
これがさらに積読を増やす要因でもある。

しかし積読は目に見える幸せのひとつだと思っている。
(言い訳に聞こえるかもしれないが)
読みたい本が尽きないのは幸せなことだ。


とりとめのない話を書き連ねてしまったが
読書に焦点を当てて振り返ってみるのは案外楽しい。



今回は文体を変えて書いてみた。
常体で書くと硬い印象を与えてしまうかと危惧したが
敬体よりも「ひとりごと」感が増して良い。

テーマに応じて使い分けてみるのも有りかもしれない。

いいなと思ったら応援しよう!