日航機事故におけるCAの対応から感じた2つのこと
年始から衝撃的な災害や事故が続いていますが、
今回の日航機のCAの皆さんの対応から
ぼくが感じたことを
2つ書きたいと思います。
1つ目は、
日本航空の安全教育のレベルが
極めて高いということです。
日航は
520名がなくなった御巣鷹山の事故を
安全の原点とし、
さまざまな取り組みを行ってきました。
それでも、2005年には、
度重なるトラブルの発生に対して
国交省から事業改善命令を受けています。
安全という文化が
役員から従業員まで浸透するのは
並大抵のことではないと思いますが、
これまでの取り組みが
今回の結果につながったのではないでしょうか。
10年ほど前の資料ですが、
日航の取り組みを説明したものを見つけました。
ただ、世界各国の航空会社は、
同じマニュアルで
CAに対する安全教育を施すそうです。
とすると、
事故の瞬間、
最後に結果を左右するのは何か。
ぼくは
普段からの「覚悟」があるかどうかだと思います。
機長とコンタクトが取れない中で
それぞれが自分の置かれた状況を瞬時に把握し、
安全なドアを選び、
開けるという判断を自ら下した。
生死を分けたのは、
CAの皆さんの普段からの「覚悟」、
キャプテンに頼れない状況なら
最後は自分自身で決断するという
心構えを持ち続けていたからに
ほかならないのではないでしょうか。
これこそが、
自分の頭で考え、決めるという、
当たり前だけど
我々が忘れがちになっているものだと
思いました。
2つ目は、
今回のCAの皆さんのような人材を
日本は生み続けられるのかということです。
このような大事故で
民間機側にひとりの死者も出なかったのは
奇跡的ですが、
減点・完璧主義の日本では
それが賞賛されにくいのがとても歯がゆいです。
現に、海外のメディアは
「ミラクル」だと見出しで報じました。
一方で、我が国では、
なぜ事故は起こったのか、
原因は何か、誰に責任があるのか、
何が足りなかったのかということに
視点が行きがちです。
今の教育、
学校や私たち親は、
子どものできていないところや
足りないところばかりを指摘して、
子どもたちが自ら考えて判断したり
何かに挑戦する意欲を奪ってはいないでしょうか。
できていないところばかりに目を向けずに、
その子のありのままの状態や
できているところをまず認めることで
自己肯定感が生まれ、
失敗を恐れずチャレンジできる。
そんな環境を整えるのが
我々大人の役割だと思います。
ぼくは、
子どもたちが自分の気持ちを
忖度せずに大人に言える場づくりを
トーク・フォークダンスによって始めました。
できることから少しずつ。
まだ手遅れではないと信じて。
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