見出し画像

美味しい食文化は贔屓

みなさんの大好きなデザート。
1番盛んな国は、フランスやイタリアです。
美味しい料理も、イタ飯やフランス料理がメイン、最近はスペイン料理も洗練されてます。
不味い料理といえば、イギリスやオランダ。

私は気づいた時がありました。
カトリック国は美味しくて、プロテスタント国は不味いですね。
調べてみたら、やはりそうでした。
そして我が国にも二分する文化があります。
密教がカトリック、禅がプロテスタント、こういう類似性を感じました。


カトリックは、キリスト教義は戒律が厳しいからこそ守れません。快楽を求めたローマ人には最初から無理だったかも。
だから、美味しいものを食べようが、姦淫をしようが、その度に教会で懺悔すれば罪がリセットされる、都合よくいきます。
食べるために生きると、食文化は発展しました。

プロテスタントは、そんなカトリックの堕落から抵抗した勢力。あらゆる肉体的快楽は神への信仰に背くと考えます。厳格です。なので、美味しい食事なんて堕落、清貧な暮らしを送ります。
生きるために食べます。だから食文化が発展しませんでした。

清貧で厳格といえば日本では禅宗です。
食事も修行、沢庵のかむ音も立ててはいけません。作務も修行で激しい労働だから生きるために食べます。美食なんてもってのほか。
寺社も豪華な要素をそぎ落とします。無駄なものは排除してるけど木材が黒光りするほど磨かれてます。
プロテスタント教会も質素に質素に十字架のみ、イエスの姿も見えません。
(オランダなんか質素を超えてケチ。割り勘することをダッチ(オランダ人)と表現するの面白いです)

カトリックはいかに神の世界は美しいかと豪華絢爛に教会を誇示します。複雑な彫刻ズラリ、ステンドガラスがキラリ、神父の衣装もバチリとキマってます。
密教も、曼荼羅バーン、護摩焚き太鼓ドーン、密教法具ジャーン、っとド派手でいきます。
イエスも磔られて血だらけ、明王も残酷に天や邪鬼を踏みつけて、子供にはトラウマになるような暴力表現です。
カトリックは欲丸出しでも免罪符で金で解決、密教も愛欲(性行為)でさえ悟りの道です。


和食の懐石料理も、もともとは禅宗で、寒さや空腹しのぎにと温めた石を渡し、客の懐に入れてもらったところから始まりました。
それが懐石料理と会席料理の都合よく混在した和食コース料理となって、八寸、椀物、向付、煮物、焼き物などなどと発展していきました。
そもそもフランス料理のコース料理の一品出しはロシア式のようです。それまではフランス宮廷でも全部いっぺんに出していました。
フランス料理の大衆店の「ビストロ」は、ロシア兵が「早く出せ」の意味の言葉だそうです。
伝統も形式ばったものでなく時流ですね。


ジャガイモとタンパク質の何かみたいなプロテスタント料理も美味しいです。
オリーブオイルかバターとブイヨンで味付けした食材が何なのか分かんなくなるほど凝った料理のカトリック料理も美味しいです。
思想で始まった食文化の違いですが、もう思想に違いがないのに続いてるのが面白いですね。


思想を超えた土着。
日本人は海洋民族です。
海洋民族は魚の活き造りなど刺身が好きですが、内陸民族には魚を生で食べるなんて気味悪いと感じます。
内陸民族は羊をさばいて囲むの好きですが、海洋民族はさばかれる姿を見ると気味悪いと感じます。
鯛のお頭付きを喜び、豚のお頭付きをしかめる。
贔屓(ひいき)ですね。
しかしこの漢字は貝だらけ。貝を食べた縄文人の子孫の私たちが贔屓なのが食文化みたいなものかも。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?