家庭でできる実験やプロジェクト
いつも記事をご覧いただきありがとうございます!
今回は「中学生」向けに自宅で簡単にできる実験を通じて、物理や化学の基礎を実践的に学べる家庭でできる実験やプロジェクトを5つご紹介していきます。
小学生から理科が始まり、始めは楽しかった理科が、中学生になって急に難しく感じた方は少なくないと思います。実験は楽しいけど・・・という声が聞こえる中、大掛かりな実験ではなく、身近な実験を通じて改めて理科に興味関心を持っていただけたら嬉しいです。
家庭でできる簡単で楽しい実験やプロジェクトはいくつかあります。子どもたちと一緒に学びながら楽しむことができるので、ぜひ試してみてください!
1. お米で踊るレーズン実験
学べること
浮力と密度: レーズンやお米が炭酸ガスの泡によって持ち上げられる様子から、浮力と物体の密度について学べます。泡が物体を上に持ち上げるのは、浮力が働く為です。
ガスの性質: 二酸化炭素が液体の中にどのように溶けているか、炭酸水の泡がどのように発生するかを理解出来ます。
関連する科学分野: 物理(浮力)、化学(気体の性質)
材料
炭酸水
レーズン
透明なコップ
お米
手順
透明なコップに炭酸水を注ぎます。
レーズンやお米を炭酸水に入れると、炭酸ガスの泡が表面に付着し、上下に浮いたり沈んだりします。
しばらく観察すると、レーズンやお米が踊っているように見えます。
仕組み: 炭酸水の中にある二酸化炭素の泡がレーズンやお米にくっつき、それを持ち上げます。上に行くと泡が弾け、再び沈みます。
2. 牛乳に潜むカラフルな渦
学べること
表面張力: 洗剤が牛乳に与える影響を通じて、液体の表面張力がどのように機能するかを学べます。表面張力が崩れることで、色素が急速に広がる様子を観察してみましょう。
脂肪の分解: 牛乳に含まれる脂肪と洗剤の反応を通じて、脂肪がどのように分解されるかや界面活性剤の働きを理解出来ます。
関連する科学分野: 化学(界面活性剤)、物理(表面張力)
材料
牛乳
食用色素(いくつかの色)
食器用洗剤
綿棒
手順:
お皿に牛乳を注ぎます。
食用色素を数滴、牛乳の表面に垂らします(複数の色を使うとカラフルに)
※食用色素が代用品としてトマトやザクロ、ラズベリーなどの赤い果物や野菜がオススメです
3.綿棒の先に少し食器用洗剤を付け、牛乳に軽く触れさせます。
4.食用色素が急速に広がり、カラフルな渦ができるのを観察します。
仕組み: 洗剤が牛乳の脂肪分と反応し、表面張力が崩れることで食用色素が動きます。
3. 静電気でダンスする紙
学べること
● 静電気: 風船をこすって発生する静電気の基本原理を学びます。こすることで電子が移動し、物体に電荷が帯びることを理解出来ます。
● 引力と反発力: 帯電した物体が、帯電していない物体に対して引力を持つこと、同様に同じ電荷を持つ物体は反発することも学べます。
関連する科学分野: 物理(電気と磁気)
材料
紙(ティッシュや薄い紙)
風船
手順
紙を細かく切ります(小さな四角や細長い形)
風船を髪の毛やウールの布でこすり、静電気を発生させます。
静電気を帯びた風船を紙の近くに持ってくると、紙が風船にくっついたり、踊るように動いたりします。
仕組み: 風船をこすることで静電気が発生し、紙が引き寄せられます。
4. お手軽バイキング船レース
学べること
ニュートンの運動の法則: 船が水の上を進む仕組みを通じて、作用反作用の法則を体感できます。息を吹きかけることで生じる力(作用)と、それに対する船の反応(反作用)を理解します。
抵抗力と浮力: 水中での船の動き方を観察し、流体力学や抵抗力、浮力について学べます。
関連する科学分野: 物理(力学、流体力学)
材料
使い捨て皿
ストロー
アルミホイル
水を張ったバケツやプール
手順
アルミホイルや使い捨て皿を使って、小さな船を作ります。
作った船を水の上に浮かべ、ストローで船の後ろから息を吹きかけます。
どちらの船が早く進むかを競うレースを楽しみましょう。
仕組み: 風で船を動かす仕組みを理解し、軽い素材の特性も学べます。
5. 重曹とお酢の火山噴火実験
学べること
化学反応: 重曹(炭酸水素ナトリウム)とお酢(酢酸)の化学反応について学べます。反応によって二酸化炭素が発生し、泡が噴き出す様子から、気体の生成反応を理解します。
酸と塩基の反応: 酢(酸)と重曹(塩基)が反応して中和される仕組みを学びます。この反応で生成されるのは塩、二酸化炭素、水です。
関連する科学分野: 化学(酸・塩基反応、気体の生成)
材料
重曹
お酢
食用色素(オレンジや赤)
プラスチック製のコップや小さな容器
粘土やアルミホイル(オプション)
手順
※実験の前に!
周りに噴き出しますので、周りに物を置かないことや、新聞紙等を下に引いておくこと、 洗面所のシンクや、お風呂で行う事をおススメします。
小さなコップを「火山」に見立て、外側を粘土やアルミホイルで装飾して火山の形にします。
コップの中に重曹を入れ、その上からお酢を注ぎます(お好みで食用色素を加えて、火山の色を再現)
お酢と重曹が反応して、泡が吹き出す様子が火山の噴火のようになります。
仕組み: 重曹(炭酸水素ナトリウム)とお酢(酢酸)が化学反応を起こし、二酸化炭素の泡を生成します。
まとめ
これらの実験は、中学生にとって科学の基本的な概念を実践的に理解できる機会となります。物理や化学の基礎を楽しく学べるだけでなく、観察力や分析力も養われます。各実験を通して、日常生活の中で科学がどのように機能しているかを具体的に体験することができます。
ぜひご家庭で挑戦して、科学の不思議を体感してみてください!
次回は読書の秋!「読書習慣の重要性とその育て方」を紹介していきます。