在ロンドン大学院生のデスク環境②実績編
前回の予算編を改めて写真で振り返ろう。こんな感じになっていた。
実績評価:良かった点
さて、実際の実績評価に移っていきたいと思う。
8.PCモニター・液晶ディスプレイ
やはり、8.PCモニター・液晶ディスプレイについてまず触れておきたい。27インチから34インチにするだけで世界が変わったことは認めざるを得ないだろう。例えば、画面(思考)の広さのそのおかげで、画面の真ん中で文献を読み、その左側でNotionでその読んでる文献のメモをとり、その右側でWorkflowyでふと思い付いたアイディアを残すということができる(私なりの研究への取組み方については、また別の機会に譲ろう)。 「別に、Desktopを増やせばいいのでは」とか「タブを切り替えればいいのでは」と思われると思います。分かります。私もその友人からあの金言を聞いた後でも、そういう風に考えてた。プッシャーは常に、そして既に手強い、だからそうそう呼ばれるのである。しかし、「でも、その3つか4つを一緒の画面に置いておきたいんでしょ、実は?できるなら?」という質問にあっさり屈してしまった。それが「画面の広さは思考の広さ、思考の広さは画面の広さ」たる所以である。
6.トラックパッドと11.マウスの二刀流
同じような話が、6.トラックパッドと11.マウスの二刀流について言える。Youtubeでの紹介動画を見たのか、どっかのブログでそれを見たのか、今では正直思い出せないのだが、右手でLogitech MX ERGO トラックボールを操作し、左手でMagic Trackpadを操作して生産性爆上がり、みたいなコンテンツを見て、正直半信半疑で二刀流に挑戦してみた(もし合わなければどちらかをメインで使い、もう一方は予備で使おうぐらいに考えていた)ところ、本当に良い。
特に、Magic TrackpadとLogitech MX Master 3 Advanceの相性はよく、それぞれの長所と短所をそれぞれの短所と長所が補い合っている関係と言えばいいだろうか。カーソルの移動やスクロールが得意なMX Master 3 Advanceは画面のズームやデスクトップ間の移動は不得意な一方、Magic Trackpadの長所がそのMX Master 3の短所を補う形になっている。
また、20.リストレストとの関係もあり、キーボードを使う時以外に両手をとりあえず左のMagic Trackpadと右のLogitech MX Master 3 Advanceに置いておくという形が取れるので、左右の対称性が取れて姿勢的にも楽なのがとても良い。
1-6.Apple教への改宗
Apple教への改宗も思いのほかスムーズにいった。もちろん、それぞれのデバイスの利便性も上がり切ったハードルを超えてきた(特に、Apple WatchでのApple Pay決済なしの人生はもう考えられない)のは確かだが、それ以上にそれらデバイス同士の連携機能が素晴らしい。使い慣れてくるに従って、それがないと不便に感じてしまう機能が多いといったところだろうか。
普段クラムシェルモードでMacBookを使っているため、Apple Watchの自動ロック解除はなくてはならないし、iPadをMacBookの拡張画面として使える上に、そのMacBookのマウスとトラックパッド、そしてキーボードがシームレスにiPadにも使えることも全くストレスを感じないし、AirPodsがその作業しているデバイスに自動で切り替わってくれるのも最高だし、何よりiPhoneでのコピーを他のデバイスにペーストできるのは本当に重宝している。
(ただ、5.ワイヤレスイヤホン:AirPods Proと6.トラックパッド:Magic TrackpadはType-Cになるまで待てば良かったと少し後悔している。この2つのデバイスのみLightningコネクターサバイバーとして生き残っている。)
9.キーボードの音色
キーボードも結果的には正解だった。結局人間がやっているアウトプットの大抵はこの小さなデバイスに依存しているのである。こんなことを言っていると、志人には冷たい目で見られるだろう。でも、この打鍵感によってどれほど書くことに対するハードルが下がり、白紙(ハクシ?)に対する恐怖から逃げることなく向き合えるようになっただろうか。
このRealForceの「スコォ、スコォ」という打鍵音を聞くために私は書かなくてはならないし、それによってこの私はこのキーボードにとってのオブジェクトにならざるを得ない。私が書いているのではない、このキーボードが書いているのである。私はこのキーボードの声(打鍵音)を聞くだけの客体にすぎない。
「ただ、欲を言えば、充電機能があればな」と購入当初は思った。(Bluetoothでケーブルレスを目指していたため)充電式電池を追加で買わないといけなくなったからである。ただ、この方式を採用しているために、内蔵バッテリーの寿命の心配がなく、買い換える必要がないので半永久的に使えるということを最近になって知った。
17.モニターライトの凄さ
モニターライトは思った以上に買ってよかった。あんまり目が疲れなくなったと思う。目は大事だ。目が悪くなって研究がほとんどできなくなった研究者を何人か知っているし、シュールレアリズムからすると理性としての目は最も破壊すべき対象でもあったわけだし、このモニターライトが最も効率の良い買い物だった気がする。もし、クラムシェルモードでPCモニターを27インチ以上で使うのであるのであれば、絶対に、絶対に買った方がいい。これ以上は言わない。
その他
13.充電器、14.デスクマット、15.ケーブルホルダ、18.ノートパソコンスタンド、20.リストレスト、21.フットレスト、22.シートクッションもそれぞれ良いチョイスだったと思う。
13.充電器(3-in-1)は、ケーブルの抜き差しによるストレスを感じることがないというのはちっさな幸せを感じる。ただ、置けばいい。その普段使いでも非常に便利だが、旅行に行く際にも持ち運びが楽なところが本当に良い。これとType-Cケーブル1本で他は何もいらないところが最高に良い。15Wなので3つを一気に充電すると、かなり充電速度が遅くなるのが玉に瑕である。
15.ケーブルホルダもまた然りである。これにより憧れのケーブルレスデスク環境をもう1段階押し上げたと思っている。デバイスに給電は必ず必要であるが、それをどうにか不可視化したいという人間の欲望を叶えてくれる。
18.ノートパソコンスタンドは毎回授業に持っていって使っている。やはり画面が見えやすくなるし、姿勢が良くなるから疲れにくいし、タイピングもしやすくなる。BoYataってのも良かったのかもしれない。
20-22.のリストレスト、フットレスト、シートクッションは本当に買って良かった。シートクッションのおかげで、姿勢良く座れているから疲れにくいし、だから長時間座って作業できる。リストレストがあるから手首に全く負担がかからなくなったため、ストレスなく作業が続けられる。特に、フットレストは侮れない。このおかげで自分のデスクが1番居心地の良い場所になった。
14.デスクマット、これを最後に持ってきたのには理由がある。わざわざU.S.から取り寄せた甲斐があったと言わざるを得ない。Grovemadeのデスクマットがあるだけでちょっとだけ画面の向こうにあったデスク環境に直ぐに近づける。デスクマットに1.2万円も!?と思うかもしれないが、どんな小さなストレスでもなくしていき、その上でデスクにもっといたいと自分を思わせるデスク環境を作ることが重要だと思っている私からすると、決して高くなかったと思う。
実績評価:普通、もしくは悪かった点
7.ヘッドフォンと12.スピーカー
Boseの7.ヘッドフォンと12.スピーカーは、まぁ、可もなく不可もなくというところだろう。音質はどちらもいい。特にヘッドフォン(Bose QuietConfort 45)のノイズキャンセリング機能には驚いた。外で使う時には危ないくらい外音が聞こえない。長時間の使用も問題ない。ただ、私のBoseに対する期待値が高まり過ぎていたのかもしれない。その上がり切った期待の丁度を通り過ぎていった感じである。
10.ウェブカメラ
これも普通。特に画質を別にこだわるものでもなく何なら購入の予定もないものであったが、オンラインでの面談や飲み会をする時に質の高い私の画を送り届けてくれていると思うと嬉しいぐらい。というか、そもそもオンラインでカメラをオンにする機会が非常に少ないので、まだ評価できないというのが実際のところではないだろうか。
16.プリンター
製品としてはすごくいい。今後もBrotherのモノクロレーザーにお世話になっていこうとも思っている。ただ、これは正直、今ではなかったなと少しだけ後悔している。あまり使う機会がない。レジュメ、提出物、プレゼン原稿などの印刷でこれまで合計10回以下しか使ったことがない。もっと使う機会が増えてきたら、評価は上がっていくだろう。これは私の落ち度の問題であり、製品の問題ではない。そこははっきりしておく。
25.クリーニングブラシと27.ボールペン
普通。期待以上でも以下でもない、ちょうど期待していたぐらい。でも普通はこれが普通だろう。他がバケモノ的に期待を上回ってきただけである。今回はこの2つについては、ばつが悪かったということにしておこう。
24.ルームスリッパ
これは完全に外した。Amazonでのレビューが良かったのでFrontier room'sという商品を2,727円で購入した。確かにおしゃれである。最初に履いた時もテンション上がった。でも、裸足で履く前提だったのが間違いであった。かといって、靴下で履くと熱がこもる。ということで、私には合ってなかったので持ってきていたビルケンシュトックのサンダルを毎日の室内履きとして愛用している。
デスク周り整理の基本は、小さなストレスをできるだけ多く取り除くこと、そしてその上で居心地が良いと感じられるようにすること、この2点さえ押さえておけばいいという結果が得られた。