キャリアの大三角形を作ろう
キャリアの大三角形とは
キャリアを考えるときに、キャリアの希少性を上げるため、「3つのキャリアの大三角形を作る」という方法です。20代に左足の軸を作り、30代に右足の軸を作り、40~50代で三角形の頂点を作り、大三角形を完成させるキャリアの考え方です。
一つの業務を5~10年かけて専門性を身に着けて、次のキャリアに行き、また5~10年かけ、最後にキャリアに行き5~10年過ごし、3つのキャリアを掛け合わせることで、100万人に1人の存在になることができます。
1万時間の法則とは
なぜ、5~10年かけることに意味があるのか?というと、「1万時間の法則」というものがあります。1万時間の法則とは、マルコム・グラッドウェル氏によって広められた「ある分野のエキスパートになるには1万時間の練習・努力・勉強が必要だという理論」です。
ドイツにて下記のグループのバイオリンの練習時間を調査しました。
1.音楽アカデミーでバイオリンを専攻しており、ソリストとして国際的に活躍する力があるとみなされた学生
2.1.を除くバイオリン専攻の学生
3.音楽教育学部でバイオリンを専攻する学生
グループ1と2は1日あたり3.5時間で、グループ3は1.3時間でした。
国際的に活躍しているグループ1とバイオリン専攻のグループ2は1日あたり同じ時間練習していたのですが、違いは何かというと、調査時点より前の練習時間の総量でした。
結果として、「18歳までの練習時間の総量」は次のようになりました。
グループ1:7,410時間
グループ2:5,301時間
グループ3:3,420時間
グループ1は、20歳を過ぎた時に、1万時間を超えることから、卓越した技術の修得は「10年以上に渡る1万時間以上もの計画的練習」の成果であると発表したことで、「1万時間の法則」呼ばれるようになりました。
1日の平均練習時間が3時間の場合、10年なのでもっと短くすることもできますが、エキスパートになるには1万時間以上の努力が必要ということです。
キャリアの希少性が重要
キャリアに話を戻すと、
1万時間を過ごすと100人に1人のエキスパートになれるので
最初に、営業を1万時間(100人に1人)
その次、マネジメントを1万時間(100人に1人)
その後、海外駐在を1万時間(100人に1人)
過ごしたとします。
海外経験があり、マネジメントもできて、営業ができる人となると、その経験は、
(100人に1人)x(100人に1人)x(100人に1人) = 100万人に1人
100万人に1人のキャリアとなります。
製品の営業ができて、介護業界のマネジメントができて、ロンドンの駐在経験があるなど、業種や地域を組み合わせればさらに希少性は上がります。
つまり、キャリアは、上に上がるだけではなく、様々な経験をすることで「キャリアの大三角形」の面積を広げることが、価値になります。
人生100年時代の後半の人生で、相手にされなくなるか、声を掛けてもらえるかの違いは、希少性の高さが重要です。
勇気を出して飛び出し「キャリアの大三角形」を作っていきましょう!!