河野幸人

石川県金沢市を拠点に活動する写真家。IACK主宰。 インスタレーションやアーティストブック/写真集で作品を制作しています。 https://yukihitokono.com/

河野幸人

石川県金沢市を拠点に活動する写真家。IACK主宰。 インスタレーションやアーティストブック/写真集で作品を制作しています。 https://yukihitokono.com/

最近の記事

Everything is a museumを振り返る

「Everything is a museum」から3ヶ月を経て開催されたトークイベント、「Meeting #8」に参加してきました。 全容は後日アーカイブ化され公開されますが、まずは展示を通して個人的に考えたことを書き残します。 「Everything is a museum」は、有事の際にこそ行動を期待されるはずの現代美術館が身動きを取らない/取れない状況下において、いち職員が個人の意思で迅速に議論の機会を設けようと試みたことにまず大きな意義があります。 一方意図的

    • 写真家、べルティアン・ファン・マネンの軌跡

      ベルティアン・ファン・マネンは、1935年にオランダのハーグに生まれ、旧オランダ炭鉱地帯東部の中心地であるヘールレンのカトリック学校で子ども時代を過ごした。その後、オランダのライデン大学でフランス文学とドイツ文学を学び、卒業後はふたりの幼い子どもを育てながら翻訳者として、ライデン大学のフランス語教師として、そしてモデルとして働き生計を立てていた。 しかしある日、自宅で開催したパーティーでアシスタントに誘われたことをきっかけに、40歳にして当時のアムステルダムでは数少ない女性

      • +10

        Diary: 16-23 August 2024

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          展示記録「2024.8.3 No Brainer at BaBaBa」

          【8/3都内出展】 1日限定イベントのご案内

          8月3日に高田馬場のケーススタディスタジオBababaにて、BY ONE PRESSキュレーションにより開催されるイベントに参加させていただきます。 作品は全て作家名を伏せた状態で展示され、価格は一律です。新作の習作的ユニークピースを出させていただきましたので、ぜひゲットしてください。 また、このイベントで久しぶりにライブパフォーマンスもさせていただきます。 ぼくは写真家を志す以前は、音楽に四六時中向き合っている人間でした。イギリス留学の際もギターを持っていき(今考える

          【8/3都内出展】 1日限定イベントのご案内

          『Landscape Manual Zine』の制作プロセス

          先月より、東京の独立系書店「flotsam books」が企画するZineツアーに参加中です。ツアーの詳細や日程は以下をご覧ください。 この企画は今回が3回目で、作家としてだけでなく、主宰するIACKも1回目から会場のひとつとして参加させていただいています。 過去の制作物は以下ページでご覧いただけます。 Installation View: Untitled (Man), 202350部限定。作家によるサイン、ナンバリング

          『Landscape Manual Zine』の制作プロセス

          【写真集レビュー】 Bolnichka by Vladyslav Krasnoshchov

          昨年パリで開催されたフォトブックフェア「Polycopies」を訪れた際、あるブースで一際目を引く本を見つけました。 一見手製本にも見える医療用(?)テープを施した装丁に誘われ本を開くと、日本のアレブレボケとも異なる、決して鮮明とは言えない質感の写真が目に飛び込んできます。写真はどこかの病院で撮影されており、表紙はこの内容を踏まえてデザインされているようです。その時点で作品の詳細は知りませんでしたがやけに印象に残り、帰国後出版社にコンタクトを取りました。 ヴラディスラヴァ

          【写真集レビュー】 Bolnichka by Vladyslav Krasnoshchov

          「Everything is a museum」有事の際に芸術ができること

          先週の土曜日から金沢の街でひっそりと、ある企画が開催されています。 「Everything is a museum」と題されたこの企画は、今年元日に発生した能登半島地震を受け、有事の際における美術館や芸術の意味を問い直す試みとして、21世紀美術館の学芸員であるキュレーターの髙木遊が個人で考案したイベントです。詳しい背景と趣旨については、震災発生時に美術館で開催されていた企画展に出展していた作家のひとり、小松千倫の投稿を読んでみてください。 https://www.insta

          「Everything is a museum」有事の際に芸術ができること

          イベント出展と新作Zineのご案内

          東京の独立系書店「flotsam books」が主催するイベントに新作Zineを出品します。 Zineはイベント初日の6月7日(金)からflotsam booksで販売を開始し、翌日からIACK店頭でも販売。オンラインストアには追って掲載いたします。 ツアー形式のイベントとなりますので、お近くの会場でぜひお手に取ってご覧ください。 ↑先日IACKでも展示をしたシリーズ『ランドスケープ・マニュアル』のアーティストブック/カタログです。展示の様子はウェブサイトでご覧いただけ

          イベント出展と新作Zineのご案内