古代と現代のオリンピック、全然違うってマジ?【古代編】
ついに始まった東京オリンピック。
今もなお続く「近代オリンピック」は、1896年のアテネオリンピックから始まりました。
しかし、「オリンピック」というもの自体は古代ギリシアにおいても存在しています。
では、古代オリンピックとは一体どんなものだったのでしょうか?
この記事では、古代オリンピックと近代オリンピックの違いや似ている点などを、古代ギリシアに想いを馳せながら少しずつ紐解いていきたいと思います。
古代のロマンを感じながら、楽しんで読んでもらえると嬉しいです!
1.古代オリンピックの概要
古代オリンピック——オリンピア祭典競技は、紀元前9世紀頃から、今と同じように4年に1回行われていました。
開催場所は古代ギリシアの都市、オリンピア。
世界各地から選手が参加する現在とは違い、参加するのはギリシア世界の人々のみでした。
このオリンピア祭典競技、実は古代ギリシアの「四大競技大祭」と呼ばれる4つの競技祭典の一つ。
オリンピア祭典競技の他にも、ネメアー大祭、イストモス大祭、ピューティア大祭という3つの競技祭典が行われていたんです。
そして当時は女人禁制。
また、ギリシア人の血筋を持たない人や犯罪者も参加することは許されていませんでした。
2.どんな目的で開催していた?
さて、近代オリンピックは「スポーツの祭典」として親しまれていますが、古代オリンピックは何を目的として行われていたのでしょうか?
答えはズバリ、「神への捧げもの」。
オリンピア祭典競技は、ギリシアの全能の神ゼウスへ捧げる祭典として行われていたものでした。
つまり宗教的な行事だったわけです。
四大競技大祭はいずれも神に捧げられたもので、ネメアー大祭はオリンピア祭典競技と同じくゼウスに、イストモス大祭は海の神ポセイドンに、ピューティア大祭は芸能・芸術や光明の神であるアポロンに捧げられました。
古代オリンピックは神に捧げるものであり、神聖な場所で行われるもの。
そのため、この期間中は戦争などの争いごとは中断されました。
つまり古代ギリシアの人々は争いを中断してでもオリンピックに参加したということであり、それほど重要なイベントだったのです。
3.どんな競技があったの?
ここで気になるのは、その内容ですよね。
最後は、古代オリンピックで行わていた競技をご紹介しようと思います!
<古代オリンピック競技一覧>
・ディアロウス競争(中距離走)
・ドリコス競争(長距離走)
・ペンタスロン(短距離競走、幅跳び、円盤投げ、やり投げ、レスリングの5種目を一人の選手がこなす競技)
・レスリング
・ボクシング
・戦車競走
・パンクラティオン(素手なら何してもOKの格闘技)
(参照:https://www.joc.or.jp/column/olympic/history/001.html )
と、7つの競技を挙げましたが、これは回を重ねて最終的に行われるようになった競技の数。
第1回~第13回までは約191メートルのコースを走る競争のみが行われていました。
近代オリンピックでも行われている競技が並んでいると思えば、古代ギリシアらしい「戦車競走」の文字が。
素手ならどんな攻撃をしてもOKという競技があったのも古代らしいですね…。
また、この頃のボクシングは「相手にどれだけ大きなダメージを与えられるか」を重要視していたのか、革ひもを手に巻いて試合に臨んでおり、後に金属の鋲までもが埋め込まれたそう。
さらには相手が敗北を認めない限りは試合が続くという過酷さでした。
う~~ん、カオス!
おわりに
ということで今回は、古代オリンピックについてご紹介しました。
現在開催中の東京オリンピックは様々な問題もありますが、日本チームの活躍も日々報道されていて、競技の方は思っていたよりも盛り上がっているように感じます。
この期間中に古代オリンピックの方にもちょっとだけ興味を持っていただけると、近代オリンピックの見方も少し変わってくるかもしれません…!
LEADでは、日常の見方が少しだけ変わるかもしれない、「歴史をもっと身近に感じる」ための記事を多数執筆中です。
ぜひこちらも併せてお楽しみくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
LEADのTwitterはこちら!
生活の中の豆知識や、"ちょっと" 勉強になるツイートなど、学生生活に役立つ情報を配信中です!