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番いたがりと産みたがりの価値観で出来上がった世界の中で(3)〜産みたがりは皆、遺伝子教の信者か

前々回、「産みたくない理由よりも結婚したくない理由を説明する機会の方が多い」と書いて思い返してみて、産まない理由を説明した機会がほとんどなかったことに改めて気づきました。 やはり世間的には、「未来永劫男と絶対番わない」は強烈なんでしょうねえ。 男と番わなければ当然子供も産まない。だから番わない理由を説明したことは無数にあっても、産まない理由を説明したことがほとんどなかった。 一方で、産みたがってる人や、産んだほうがいいよと説諭する人(大抵子持ち女性ですが)に対して、「私は

    • 番いたがりと産みたがりの価値観で出来上がった世界の中で(2)

      結婚したくない産みたくない私のような人間にとって、結婚出産しない理由を説明させられる機会は飽きるほどあります。 それに対して、既婚子持ちやその予備軍が、結婚したい/したかった理由、産みたい/産みたかった理由を説明しなければいけない機会を持つことはほとんどないのではないでしょうか。 この格差をはっきり知ったのは、産みたがり番いたがりの知り合いに会うたび「なぜ番いたいのか産みたいのか」と聞いていた時のことでした。 「女なら結婚も出産も避けて生きたいはずだ」と信じていた私が成人

      • 番いたがりと産みたがりの価値観で出来上がった世界の中で(1)

        「いい人はいないの?」 「子供欲しくないの?」 多様性やハラスメントの概念が浸透してきてから、結婚出産の希望を聞かれる機会は以前に比べたら減ってきていると感じますが、それでも世間はまだまだ「女は男を求めて子供を産みたがるもの」という価値観で動いています。 冒頭のような質問も、されたことがない女性のほうが稀なのではないでしょうか。 例えば、子連れと会って子供が打ち解けてきたなと思うと、すかさず子供の母親から、「子供が欲しくなったでしょう」と、100%の確信を持った表情で聞か

        • 「集合と論理」で頭を整理する(その2)

          二番目の例、「結婚・出産するのは男社会への加担だ」という主張に対して「あいつは自分が結婚出産していないから男社会に少しも加担していないと思っているぞ。傲慢な奴だ」という反応をもらった話を。 こちらは論理について。「逆・裏・対偶」および「否定」です。 これもなかなか面白いですが、前回に比べると煩雑ですね。先に結論を言うと、上記の例は「裏」を真にしてしまっているパターンです。 以下、私自身がこの機会に整理しておきたいと思った内容なんですが、勉強ノートみたいな内容になってしまっ

        • 番いたがりと産みたがりの価値観で出来上がった世界の中で(3)〜産みたがりは皆、遺伝子教の信者か

        • 番いたがりと産みたがりの価値観で出来上がった世界の中で(2)

        • 番いたがりと産みたがりの価値観で出来上がった世界の中で(1)

        • 「集合と論理」で頭を整理する(その2)

          「集合と論理」で頭を整理する(その1)

          先日、Twitter(X)の男児女湯論争の中で、「女性と男児ママは同一ではない」という指摘に対して「男児ママが女性から排除された!」という反応が続出するのを見ました。 (前提として、「女性の権利」の中に男児母が息子のケアをする権利が含まれているという主張がされていた流れがあります) それで思い出したのですが、以前、「結婚出産するのは男社会への加担だ」と言った時に、「あいつは自分が結婚出産していないから男社会に少しも加担していないと思っているぞ。傲慢な奴だ」と言われたことがあ

          「集合と論理」で頭を整理する(その1)

          山口達也とその周りはなんで未成年性加害を語らないんですかね

          「株式会社山口達也」のウェブサイトを見ると、トップページにまず下記文言が記載されています。 2018年の事件は未成年への性加害事件、2020年の事故はバイクの飲酒運転事故。 つまり、未成年性加害を公に隠しているわけではない。 しかしながら山口達也は、飲酒運転事故のことは何度も語っていますが、未成年性加害には一言も触れていないんですよね。 当時の報道を見ると、無理やりキスをされた被害者が強く抵抗して逃げていなければもっと酷い被害にあっていた状況でした。 今年9月のXのポ

          山口達也とその周りはなんで未成年性加害を語らないんですかね

          子供を盾にしないと女性の人権を主張できない女たち

          「子供のために!」という標語は、我が福祉貧弱国において不思議と効果の高い看板です。 これさえ出しておけばまあまあ意見が通ります。少なくとも主張の言葉が無視されることはない。 「子供のために!」「子供を守れ!」という、このけっこうな標語には、私は昔から薄ら寒いものを感じていました。 いったい何に薄ら寒さを感じているのか、理由を説明するのは難しいんですよね。この感覚、生理的であれ倫理的であれ産むことに懐疑的な女性同士なら説明なしで通じやすいのですが。 「子供を守るな」とか「

          子供を盾にしないと女性の人権を主張できない女たち

          お金のしくみ、やっぱり難しいっすね

          お金の勉強といえば、以前投資をやろうと一念発起して、投資といったらまず株だろうと思い、決算書の読み方やPER・PBR等々の三文字略語を覚えたり株をいくつか買って値動きに一喜一憂したりして、株式についての概要は理解しましたが、「お金そのもののしくみ」に関しては全然理解できてないよなあとずっと思っていました。 めんどくさいんですよね。金融の話って。 会社の決算書を読むのも面倒ですけど、金融の話はそれとはまた次元が違って複雑なんですよね。 「国債は短期金利は中央銀行が決定するが

          お金のしくみ、やっぱり難しいっすね

          「性加害という言葉はそぐわない」

          前回の「アダルト保育園」を書いている途中で「性加害という言葉はそぐわない」というとんでもない字面を掲げたニュースが目に飛び込んできて驚きました。 ところで本題の前に。ちょっと気になったのですが、 『妊娠可能な15歳から49歳の“日本人女性”も全人口の20%しか居ません さらに20歳から40歳に絞ると全人口統計上6%です、(中略) 妊娠可能な日本人女性は絶滅危惧種です、優しくしましょうね』 という投稿がバズっていたのをXで見かけて、6%はさすがに少なすぎないか?と思って検

          「性加害という言葉はそぐわない」

          珍名所『アダルト保育園』てなんだキモいな

          今日は朝っぱらからこんなのを目にしました。 微妙に有名な場所らしく、前にも見たことはあるんですが、改めてキモすぎますね。 なんでこういうものを、誰もが見る一般のメディアで当たり前のように特集するんでしょうかね。18禁のアダルトサイトか週刊誌の中だけでひっそりやろうという程度の配慮すらないんですか。 まさにジジイの集まりという感じですねえ。 こんな気色の悪い妄想を表に垂れ流しても恥ずかしいと思わないのがさすがホモソの住人ですよね。 実際に子供が使っていた遊具をエロに結びつ

          珍名所『アダルト保育園』てなんだキモいな

          Twitter(X)アカウント凍結

          ついにきたかーという感じですね。凍結。 さてはタイミング的に原因はあれだなと思っていたら、やっぱりこれでした。 元の投稿の、落ちてるリップに間接キスのヘンタイ男は、ロックすらされないんすかね。見るからにやる気満々で悪質だと思うんですけどねえ。 この元投稿に付いていた引用リプによると、落ちてるリップを尻の穴に突っ込んでまた捨てておくなんて行為を実行している男もいるというのに。 性加害に激甘な社会で野放しにされてヘラヘラできるんだから本当にいい気なもんですよね。 あと、検索

          Twitter(X)アカウント凍結

          雑談 これから書いてみたいこと

          3号年金について自分の中に溜まっていた諸々をまとめて出したいとずっと思っていたので、前回までの7回に渡って吐き出せて満足しています。 自己満足に浸って全て善き哉な気分が続いていますが、ブログは途切らせず続けたいと思っているので、X(Twitter)の延長として気楽に日々思うことをつらつら書いていこうと思います。 これから書きたい(やりたい)こととして、一つ、金融のことを学びたいんですよね。 かつて安倍晋三が、アベノミクスの三本の矢なるものを掲げて「大規模金融緩和!輪転機

          雑談 これから書いてみたいこと

          第3号被保険者制度(3号年金)を批判する・その7〜Q&A

          今回がとりあえず3号制度について最終回です。 以前、ツイッターで3号制度への怒りを語っていたら 「保険料免除制度は3号だけじゃありませんが?学生も無職も使えまーす」 と勝ち誇ったリプをもらったことがあります。 3号以外の免除制度は、重い病気や障害がない限りは払わなかった分だけ将来もらえる年金額が減る制度です。そもそも他の無職者向けの制度が3号と同等ならわざわざ3号制度を作る必要ないですしね。 また、例えば下記のようなサイトでよく、 「世帯年収が同じなら受け取る年金額も同

          第3号被保険者制度(3号年金)を批判する・その7〜Q&A

          第3号被保険者制度(3号年金)を批判する・その6〜「女性の貧困元年」2

          前回は、3号年金が採択された1985年を「女性の貧困元年」と喝破していた女性研究者がいたことについて語りました。 今回はこれまでに書いた内容を踏まえながら、私の思いをぶつけていきたいと思います。 3号制度を糾弾する 3号年金は、言うまでもないことですが制度自体が非常に不公平ですよね。 「3号は国民皆年金実現のため、支払い能力のない主婦を取りこぼさないために必要だった」なんて説明が今もされていますけど、これまでに見てきた通り、制度の制定当時から働く女性から反対の声は強くあ

          第3号被保険者制度(3号年金)を批判する・その6〜「女性の貧困元年」2

          第3号被保険者制度(3号年金)を批判する・その5〜「女性の貧困元年」1

          ここからは参考にしたサイトなどを出しつつ、個人的な思いをつらつらと書いていこうと思います。 1985年は「女性の貧困元年」 3号年金が1985年に男女雇用機会均等法と同時に始まったことを初めて知ったのは、下記のサイトを読んだ時でした。 3号ができた年を「女性の貧困元年」とはっきり断定している人がいることを知って驚きましたし、心の奥底にずっと転がっていた疑問の答えを得られたようで深く納得しました。 3号はただ単に家父長制ボーナス制度というだけではなく、全女性の経済力を奪

          第3号被保険者制度(3号年金)を批判する・その5〜「女性の貧困元年」1

          第3号被保険者制度(3号年金)を批判する・その4〜年金局長の著書(3)

          引き続き、年金局長の著書の紹介です。紹介は今回が最後です。 「新年金法・61年金改革・解説と資料」吉原健二編著https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001hjdu-att/2r9852000001iqsm.pdf 前回は3号制度を成立させた過程が語られました。 しかし、やはり当然のことながら、主婦優遇については反論も多くあったようです。 また、遺族年金と障害年金についても語られていますが、(遺族年金は最近廃止案が浮上して旬な

          第3号被保険者制度(3号年金)を批判する・その4〜年金局長の著書(3)