20枚の写真とともに振り返る、爽秋(?)の京都・貴船神社、川床。
9月中旬の季語を調べてみると、【爽秋】もしくは【涼風】という言葉が出てきた。
どちらも「爽やか」「涼しい」といった文字が並ぶが、こちら京都は連日の気温が32、3度超えは当たり前と、8月を彷彿とさせるような猛暑日が続いている。
そういう訳で、涼を求めて京都市内から40分ほど車を走らせ、京都の避暑地と言える貴船へと向かった。
が、まさか…と思ったが、着いてみると川のほとりこそ冷気を感じられたものの、貴船も予想に反して暑かった…(!)
温暖化の影響による異常気象をひしひしと感じずにはいられず少々複雑な気持ちに。
本記事では、当時の空気感を20数枚の写真とともに振り返ってみたいと思う。
貴船神社 奥宮(おくのみや)
相生の杉(御神木)
中宮 結社(ゆいのやしろ)
貴船神社 本宮 ライトアップ
貴船 喜らくにて夕食
夕食は、パートナーが予約しておいてくれた貴船神社・本宮の真ん前(本当に目の前…!)にある老舗料亭「喜らく」の川床へ。
まずお肉を数枚焼いていただいて、たっぷりと卵を絡ませていただいた。
普段大体どこでも自分が焼き係なので、全て仲居さんに任せることに何だか恐縮しながらも、せっせと食べ進めていく。
その間も、絶え間なく汗が全身をつたう。
夏に屋外でダラダラと汗をかきながら頬張る、すき焼き。
なんて贅沢で背徳感のある体験なんだろう…。
「大人ってずるい。」
子どもの頃のわたしがタイムスリップして傍にいようものなら、口を咎かせてふてぶてしくきっとこう言ったに違いない。
「ずるくて楽しいよ。早く自由な大人になりな。」
子どもの頃、早く自由な大人になりたくて仕方がなかった。
今少しずつ昔思い描いた自由な大人になれているとしたら、当時の私は救われる。
数枚のお肉を食べた後を見計らって、仲居さんが残りの全ての具材をお鍋に綺麗に敷き詰めてくれた(お肉も全部)
大変ありがたく思いながらも、それぞれの食材の日の通り加減がまちまちなので、お肉は最後に自分たちの好きなタイミングで投入するのが良さそうだね、という結論で我々は一致した。
全て食べ切ったのを合図に、デザートのフルーツを持ってきてくださった。
我々のタイミングを見計らって「よかったら、川に足をつけてみてくださいね。」と言われて、恐る恐るつけてみた。
想像以上に水温は冷たく、最初こそビビってつけた足をひっこめてしまったが、段々慣れてきてすき焼きを食べて火照った全身を足元からクールダウンするのに一役買ってくれた。
子どもの夏休みに川で遊んだ思い出が蘇るように、童心にかえって水しぶきを感じた。
我々が最後のお客さんだった。
まだ夏の余韻がしっかりと残る爽秋の貴船にて、川床を堪能することができた。
編集後記・おまけ
筆者は、貴船で川床料理をいただくのは今回が初めてだった。
実は10年近く前にお誘いいただいた際は、大雨で外で食事をすることが叶わず、やむなく屋内の座敷にご案内いただいたというかなしい思い出が…。
それから、貴船自体は訪れることはあっても川床は未体験のままだった。
ということもあって、以前から、「夏の間に、川床に行きたいね。」に話していたこともあり、訪れるのをとても楽しみにしていた川床。
しかし…直前に予約をしようと動いてくれた時には、どのお店も休日は壊滅的にいっぱいだったとのこと。
率先して動いてくれたパートナーに感謝しつつも、もう今年は無理だろうなと半ば諦めていた。
ならば「せっかくだけど、来年にしない?」と前向きに提案すると、もうちょっと探してみる、と言って根気よく探してくれて、奇跡的にこの日の予約ができたという経緯がある。
本当にありがたいことで、このnoteを書いている今でもパートナーへの感謝が募る。
幸い夕立ちに降られることもなく、終始晴れ間の下、念願の川床で過ごすことができた(めでたし)