ロッカーに眠っていた、ふるーいピアノの楽譜。
ドイツのバイエルン州では2022/23の学年が7月末で終わるのですが、整理整頓の苦手な私は、もう今週から教職員ロッカーの整理を始めることにしました。
というのも、私のロッカー内には古い楽譜がドンっと積まれてまして。
絶対に、一度では家に持って帰れない量と重さ、、。(笑)
毎週ロッカーを開けるたび、「コレはよろしくない状態だなぁー。」と思いながら積まれたままの楽譜を見ていたのですが、ついに【片付け着手の時は来た!】という気がしまして。
以前、学校から「寄贈された古い楽譜を整理するので、欲しい先生はどうぞお持ちください」というメールが来た時があります。
(それももう何年も前のことなのですが、、。)
その時、【新品を購入するとなるとちょっとお高い全集】などの楽譜を、生徒にあげようと思って何冊か選び、頂いてきました。
確かハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどの全集でしたね。
そしてそれらの楽譜は、とりあえず全部、私のロッカーへ。
以来、かなり生徒に配ったつもりでしたが、ハイドンはまだフルセット残っていました。
そこで今回、残りの楽譜を全部家に持ち帰ろうと思ったのですが、その中にこの楽譜を発見、、。
ちょっとサプライズ、でした。
何故かというと、この楽譜に関しては、あの時に自分が選んだという記憶が全くないんです。
本当に私が選んだのかしら?
だとしたら、何故?
その理由を知りたくて楽譜を開いてみますと、初心者用のバロック、クラシックの曲が集められているアラカルト的な楽譜。
でも!おおっ!
選曲がなかなか良いではないですか!
私にとって【良い選曲】というのは、次のステップに繋がっている曲。
この楽譜には、そういう「繋げられる曲」が集められていました。
ピアノのレッスンは、教える側には上達のレシピプランがあり、(生徒にもよるので振り幅は大きいものの)将棋とかチェスとかのように、「今はコレ、とすると次はコレか。」という感じで次の数手を予測しながら進められていきます。
なので、一冊の楽譜に「使える!繋がる!」という曲が何曲もあると、「おお、ラッキー!当たりな楽譜じゃん!」となるのです。
この【お下がりで書き込みバンバンな古い楽譜】は、私にとっては【かなり当たり!】でした。
あの時も、それが理由で選んだのかしら?
それにお下がりというだけでなく、紙質も装丁も色も字体も結構古〜い感じで、どこかノスタルジック。
このアンチックな感じも気に入ったのかも?
この楽譜についてちょっと調べてみましたら、初版が1936年と記載されていました。
ほぉ、やっぱり古いんだ、、。
まぁ、バイエルの教則本は1851年ですから、それに比べたら全然新しい(笑)、、、ですけれど。
でもこういうアラカルトの初心者用の楽譜って、新しいものが毎年のようにいろいろ出てますからねぇ、、。
「この楽譜、まだ買えるのかな?まさかね?」と思って調べたら、いやぁ、ありました、ありました。
普通〜に楽譜屋さんでもAmazonさんでも売っていました。
表紙のデザインが新しくなっていますが、間違いなく同じ楽譜です。
それにしても、現在、数千冊は販売されているというピアノ教則本の中で、1936年が初版のアラカルト楽譜が健在!というのは、ちょっと驚きでした。
やはり、ドイツでのレッスン本としての価値、評価が高いということでしょうね。
「日本ではどうなんだろう?買えるのかな?」と思って調べてみましたら、Amazonにはありました!
それがこちら、です。
販売価格はドイツで15ユーロ、日本では2,265円ですから、ユーロと比較してもそんなにはお値段がお高くありませんね。
【目新しくて聴き映えのするカッコいい曲】というのは入ってませんが、私のレッスンには「使える!有難い!」楽譜でした。