#172【夏のお花見】花に込めた願い
桜もそろそろ見納めの時期ではありますが、
偶然こんな企画を見つけました。
ヒマワリを小説のワンシーンに登場させて、
自分がとった写真を記事にする企画です。
実は、この企画、
春にも参加させてもらっていました。
夏のお花見もいいな!
と思いましたので参加させてもらうことに。
小説は春のお花見企画が初でしたが、
今回は創作してみました。
よかったら見ていってくださいね。
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容赦なく照りつける日差しが、
夏の訪れを知らせていた。
窓を開けると聞こえる蝉時雨が、
夏の暑さに拍車をかけてくる。
その暑さは通常夜まで続いているが、
珍しく外が涼しく感じられた日に、それは届いた。
「誕生日おめでとう」
そういって彼から差し出されたのは、
一輪の小さなヒマワリ。
平日の夜に、わざわざ花屋まで
買いに行ってくれたのだろうか。
誕生日ケーキも、プレゼントもない。
それでも、彼が花を贈ってくれた、
その気持ちを嬉しく感じた。
夏の花の定番「ひまわり」。
「あなただけ見つめる」という花言葉は
あなたから私へのメッセージだろうか。
…そんなことないと分かっているのに、
一瞬でも期待してしまう私がいた。
私は知っている。
あなたが見つめているのは、別の人。
知ってか知らずか、そんな私にヒマワリを
贈るあなたは今、何を思っているのだろう。
目を合わせられなかった夕食は、
それでもおいしく感じられた。
いつも太陽を向いている「太陽の花」。
私はあとどれだけ、
あなたに向かって咲いていられるだろう。
できることならずっと咲いていたい。
太陽神アポロンに恋した少女の気持ちを
想像しながら、そんなことを1人思った。
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ヒマワリの花言葉の由来の1つは、
ギリシャ神話にあると言われています。
太陽神アポロンに恋した水の妖精クリュティエが、
彼を見つめ続けるうちにひまわりの姿になってしまった伝説から、
「私はあなただけを見つめる」
「情熱」
などの花言葉が付けられました。
このネタを小説に入れ込んでみたいなと思い
作ってみた小説、いかがでしたでしょうか。
感想などいただけたら嬉しいです。
今回はこれで終わりにします。
ではまた。
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