怒りの感情は外向きのエネルギー
喜怒哀楽の中でも扱いが難しく感じる人が多い感情が「怒り」
「怒り」は自分を守るためにあるエネルギーです。
例えば、攻撃されたら「やめて!」と自分を防御しなくてはいけないし、不当な扱いを受けたら「おかしいじゃないか!」と怒りが沸きます。
そんな当たり前の感情「怒り」に蓋をして生きている人が本当に多いのです。
怒りの感情が嫌いな人が多いわけ
本屋さんに行くと「怒りのコントロール」するための本が並んでいます。子どものころから怒りは良くないのも、と教えられてきたらじゃないかな。冷静な人ってあこがれるし、かっこよく見える。そして怒りを露わにする人は幼稚に見えてしまう。そんな背景もあるかもしれません。
「怒り」の感情によって迷惑なことが起こったり、酷い目に合わされたり、合わせてしまったりして自分に不利な状況が起こったから、怒りの感情が余分な要らないものという認識の人が多くなっています。
立ち位置によって変わる「怒り」の存在
怒りは自分を守るエネルギー。
つまり防御の役目があります。
でも、怒りを向けられた人は「攻撃」に感じてしまう。
「攻撃」されると嫌な目にあうから
「怒り」=「攻撃」=「悪」と脳が認識してしまうのです。
攻撃される方も大変ですが、攻撃する方も意外と疲れますから。なので、怒りの感情を排除したくなるし、抱えたくないのです。
でもね、怒りは防御なんですよ。
排除しちゃうと無防備でいることになる。
知らない間に身も心もボロボロになっちゃいますよ。
怒りをまき散らす人の心理
「怒り」は「防御」と書いたように、何かを守るために怒りの感情があります。すぐキレる人、ちょっとしたことでも怒る人、周りにいませんか?その人は、自分の大切なものを周りから奪われ傷つけられ壊されてきた人です。そんな目にあってばかりだから、自分に近づく人に信頼がおけず、すぐに怒りが沸いてきてしまうのです。
ちょっとした言葉に怒りが沸き
何の気もない態度に不信感が湧いて怒りが込み上げ
そんな状態だから周りから少し距離を取られると
腫物に触るみたいにするな!とまた怒りが沸く
怒りのループの出来上がりです。
自分の大切なものを大切にされてこなかった悲しみは、周りが思うよりも深い感情で、ここを起点にした怒りは、生存を脅かされたから湧き上がる「怒り」なのです。
攻撃は最大の防御
「怒り」は「防御」と書きましたが、「攻撃」は最大の「防御」でもあります。怒りをまき散らす人は、幼少期に自分の大切なものを大切にされなかった経験があるので、同じ経験をしたくないから自分の心を守るため、素早く「怒り」を表し、相手からみたら「攻撃」に見える「防御」を発動するわけです。
だから、キレやすい。
そして、すぐキレる人になってしまうのです。
そんな人に出会ってしまうと「怒り」は悪い感情だと思ってしまうし、すぐにキレる本人も「怒り」で自分が不利益を被るので悪い感情だと思ってしまうのです。
でも、本当に「怒り」を悪者にしていいのでしょうか?
喜怒哀楽は心を支える4つの感情
喜び・怒り・悲しみ・楽しみの四つの情のこと。
怒りだけ排除してしまっては、心は欠けてしまいます。すべて在っていい感情なのです。
この4つで成り立っている心。
一つを悪者にしてしまっては、対になっているものも悪者になってしまいます。心が欠けてしまうと、人ではなくなってしまうのです。
「怒る」権利を奪わないで
怒りは守護神です。
不動明王も忿怒の姿をしています。
煩悩を抱える最も救い難い衆生をも力ずくで救うために。
憤りの感情なんですね。
何かしらから自分を守る行動である「怒り」の権利を奪ってはいけないのです。
気を使い
配慮し
びくびくしようものなら
余計に怒り出します。
それは、相手が怒らないようにすればするほど
怒る権利を奪うからです。
こんなに気を使っているのに怒りだす相手に悩んでいるのなら、あなたが相手の怒る権利を奪おうと画策するからなんです。
相手が怒る権利を認めてみましょう。
簡単に書いていますがとても難しいことです。
だって、攻撃されたように感じますから。
でもね、あなたに怒っているわけじゃない場合もあるんですよ。
怒る権利を認めたら
本人の生き方を認めたことにもなるのです。
あなたに寄り添われた相手は心を開いて安心することでしょう。
その安心を手に入れた相手は、穏やかさを手に入れます。。
そうしているうちに、怒りの感情は昇華します。
ほら
穏やかな相手が目の前に・・・☆彡
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