母親の不安を食べて大きくなった子は攻撃的になる
子育てしているとき
不安や心配、悩みはつきもの
でも、度を越えた場合どうなるか。
ちなみに、度を越えた状態になるのは、大抵自分も同じように育てられた人が陥ってしまうもの。
俗にいう「毒親」です。
「ちゃんとしなきゃ」の罠にはまる
あれしなさい
これしなさい
この時間までにちゃんとやって、と
まくし立てていませんか?
躾(しつけ)の範疇を超えて、‟自分の理想とする流れ”に無理やり当てはめようとして注意するのは、コントロールです。
‟自分の理想とする流れ”は自分の親から受け継いだ場合が多いのです。それは自分が子ども時代に母親から強いられていたルーティンだったりします。
〇〇をしなきゃ不安
机のこの場所にリモコンがないと嫌
そんな些細な事から始まり
朝起きたら必ず〇〇をしないとだめ。
布団の上に髪の毛が一本でも落ちていたらすぐにコロコロローラー。
など、一見キレイ好きとも几帳面とも思える行動でも、度を過ぎてしまったら、気になる事柄に自分がコントロールされています。
自分自身に課している場合はいいですが、
この‟自分の理想とする流れ”を周りに課してしまったらコントロールです。
しかも、自分が不安だから、相手に強めに課してしまいます。
心配だから不安になる
例えば、子どもの成長や進学、就職など、子どもの将来を思う心配は、大きな不安の種となります。また、経済的な不安や、夫婦関係の不安など、母親自身の将来に対する不安も、子育てへの不安につながっていってしまいます。
そもそも心配は、自分をストレスや外敵から守る役割があります。そのため、人が生き抜くうえで必要なシステム。しかし、心配されることは、人によっては足枷になってしまう場合も。
大抵は身近な存在が心配して、あれこれ助言をしてくれたり気にかけてくれたりします。しかし、心配を向けられた人が「感謝の気持ちしかない」というケースはあまり多くないように感じます。
つまり、「未知の出来事や未来に対する心配は、不安が大きくなるから」なのです。心配事が無くなるまで不安はつきまとうからです。
不安から行動するお母さんは、不安を子どもに届けている
心配がいけないわけではありません。
子どもを心配するのは大切な親心。しかし行き過ぎては、苦しくなるのだという話です。必ずしも子どもにとってプラスのみに働いているわけではないことにも気づかなくてはいけません。
先日セッションでこんなお母さんの言葉がありました。
「不安だから、ちゃんと野菜を食べさせないと不安で不安で。それって、子どもに不安を食べさせてるってことですね」と気がつかれたお母さんがいました。
やることは同じでも、そこにたどり着くまでのルートの良し悪しで決まる「運」
食事のしつけをしても、母親がどのような心持でやっているかで変わります。
野菜を食べさせるときに「お母さんが不安で食べさせているか」or「楽しく食べさせているか」で子どもの在り方は変わるのです。
このように、どちらのルートを通るのかで「運」は変わります。運の流れが悪い人は、不安を元に行動するため子どもに不安が移っていきます。
子どもは母親の不安を食べる
子どもは母親が大好きで喜ばせたいと思っています。
だから、母親が不安であればそれを取り除きたいと、言われた通りの行動をします。母親は心配から来る不安が無くなるため落ち着きます。そうすると、子どもはお母さんを喜ばすことが出来たとうれしくなります。
うれしいので、また母親が不安になると言うことを聞きます。
見えない世界では、母親の不安を子どもが食べて消化しているのです。
子どもの心は不安という栄養で大きく育つのです。
不安で育った子どもは攻撃的になる
人は不安な中でいつまでも生きられると思いますか?
人生は不安と隣り合わせではありますが、不安や心配を払拭出来なくなるとウツになってしまいます。
子どもは不安の中では生きられません。
なので、この不安を打ち破るべく、攻撃的になります。自分をコントロールしようとする者がいたら力づくで逃れようとします。小学校で問題を起こす子どもがこれにあたります。先生の言うことは聞きたくないのです。でも、先生は必要なことを教えてくれているので聞かなくてはいけません。先生だって人間だから常に正しいわけではないので、余計に子どもは苦しみます。
そして、この子どもは扱いづらい子どもだとレッテルを貼られて、また窮屈な視線に晒されるのです。
家ではおとなしくていい子で、ちゃんとしつけてきたのに、学校で問題ばかり起こすのだろう、と悩むご家庭もあるかと思います。そんな時は、小さな時からあなたの不安を食べさせてこなかったか、振り返って見てください。
心配性な親の子どもは、本当に幸せ?
心配は、自分をストレスや外敵から守る役割があるから必要な感情です。
でも、
心配の全体量を100%とするなら、予防するために使う部分と残りは別のポジティブな形で表現することができたら、今よりより良くなると思います。
みなさんが思っているより
お母さんの心配は、時として呪いのようにもなりかねません。呪いは解除されるまで続きます。
自分の気づきでなんとかなるので
気がついた人から救われていってほしいと思います。