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詩 「 mademoiselle 」
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大人へと変わってゆくわたし
月が満ち欠ける度に
身籠っていた
生きているのか いないのか
半分だけのいのちが流れ出る
葡萄酒の滴のように
わたしの唇を紅く穢れさせる
Tu rigoles trop.__
お互い涙を拭きながら
笑い合っていた少女だった頃
今になっても
胸に刺さったまゝの棘が
チクリと痛むのは何故かしら?
窓の外では
寒い東風が吹き
街の鐘を揺らすだけなのに
なんだか
心に虚しく響きわたる
わたしのまつ毛は濡れて
傷心のまゝ横たわり
部屋が蒼く翳りゆくのを
眺めている
Mademoiselle
無情にも全ては移ろい
生まれ変わってゆく__
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