北欧神話タロットを考えたい!!!04
事の始まりはタロットカードの
【12.吊るされた男(The Hanged Man)】です。
今回のnoteは、「北欧神話が好き」で「タロットカードも好き」という
かなりニッチな方でないと楽しくない記事かもしれませんがお付き合い頂ければ幸いです。
今回ですべてのカードがそろいます!!!
ヴァルキリー(ブリュンヒルド)【20.審判(Judgement)】
ヴァルキリー全般ですが、具体例を挙げるならブリュンヒルドかなぁ。と
「ジャッジメント」は本来は「ガブリエル」が描かれています。
ですので、北欧神話に当てはめること自体、若干無理があるのですが強いて言えば、勇敢な死を遂げたものをオーディンの屋敷・ヴァルハラ宮殿に連れていく(新しい生き方を与える)という意味では、ヴァルキリーかな。と。
ロキ【0.愚者(The Fool)】
「フール」はとにかく「自由」です。まだ何も決まっていないまっさらな状態です。そして「トリックスター」という意味も持っています。
なので「まあ…ロキ?」と思ったのですが…
ロキってどっちかっていうと「デビル」だよね。※後述します。
「フール」と「デビル」にどっちもロキ使っちゃうのかー?被りは可能か?とひとしきり考えたのですが、逆に「フール」に該当する程自由なキャラクターが居ないのでロキです。
「フール」の足元の「白い犬」はフェンリルにやってもらいましょう。
女装ロキ+女装トール+スリュム【15.悪魔(The Devil)】
「デビル」は「裏切り」「誘惑」「欲望のまま」自分にどこまでも甘いカードです。
ね。ロキってこっちじゃん?
せめて絵面が変わったらなあと思い、ロキの逸話を思い返してみますと…
トールの武器(ミョルニル)がロキのせいで巨人(スリュム)に盗まれ、返してほしくばフレイヤをよこせ!と言われてしまうんですね。
フレイヤを渡すわけにはいかないので、トールとロキは女装して巨人の家へ行き、巨人がメロメロになっている隙に武器を取り返してやっつける。というお話です。
…トールが女装ねぇ…メロメロになるのか…そうか。
女装バージョンならフールとも絵面が変わって楽しめそうじゃないですか?
配置としてはこう。
あらやだ。いいんじゃない?
ユミル【01.魔術師(The Magician)】
「マジシャン」は「始まり」「創造」のカードです。
「00:フール」を差し置いて「スタート」のカードです。
というも、フールは一番最後、「21:ワールド」の後(つまり22番目)に配置される場合もあるんです。
なのでタロット界隈では「マジシャン」が「スタート」です。
そして、「魔法使い」「手品師」という意味は持ってません。
強いて言うなら、「何かを創造する」=「錬金術師」が近いかもしれません。
あとは「直観」「知性」という意味もあるので、総合して「マジシャン」っぽい人をイメージさせる感じです。
ということで、北欧神話その始まりは「巨人ユミル」です。
とはいえ、「マジシャン」のカードで「魔法使いをイメージするな」という方が無理な話ですよね。
北欧神話で一番魔法使いなのはオーディンです。
馬に乗り金色の鎧を纏い槍をぶん投げていますが、ジョブは魔法職です。
オーディンは兄弟と共にユミルを倒しその体から世界を作りました。
肉から大地を、血から海川湖を、骨から山や岩を、髪の毛は木や草に、マツゲは柵に、脳は雲に。
オーディンがユミルから世界を「創造」したわけです。
つまり、「マジシャン」はユミルからオーディンが世界を作り出しているシーンでどうでしょうか。
3Dモデルはeasypause使ってみした。便利な世の中になりましたね。
ロキ(とトール)が2回登場するのならオーディンも2回登場してよいでしょう。
この頃はまだ片目も失っていないので、オーディンの雰囲気も変えられますし、カードに魔法使い感もプラス出来るのではと思います。
ユミル(遺体)はフレームアウトしましたが!
まぁ、構図はね…随時考え直せばいいし。
ヘル+ガルム【08.力(Strength)】
「ストレングス」は女性が凶暴なライオンをいなしているデザインです。
で、北欧神話で凶暴な動物というと…
・フェンリル
・ハティ&スコル
・ガルム
・ゲリとフレキ
・ヨルムンガンド
・ニーズヘッグ
うーん。女性とセットになるのがガルムしかいない。
ガルムはヘルの番犬なので、ヘルがガルムをナデナデしている図だったら私得なんだけど。ていうかそれでいっか。
あるいは、ヘルがフェンリルとヨルムンガンド(この3名は兄弟)をいなしてても兄弟喧嘩みたいで可愛いかもしれない。
あ。猛獣と言えば猪もいましたね。
厨房で猪(セーフリームニル)をいなしてるヴァルキリーもいいな。
セーフリームニルはいくら食べても復活する食用の猪で、エルドフリームニルというお鍋で煮られます。
ヴァルハラ宮殿で英雄たち(エインヘルヤル)に食事を振舞うのですが、その具材であり家畜です。
料理人アンドリームニルという人物がいるのですが、神なのか巨人なのか、男性なのか女性なのか詳細が不明なので。
給仕をしてくれるヴァルキリーを描く方が絵的に伝わりやすいでしょう。
ヘル被りがアレだなって思ったら、猪に変えよう。
クヴァシル【14.節制(Temperance)】
「テンペランス」はほんとーーーーーに悩みました。
「調和」「調合」「献身」「(化学)反応」「バランスの取れている」とかそんなイメージです。
でもね。好き勝手生きている北欧神たち。誰も調和しようとかバランスとろうとかしないの。
でね、ある話を思い出したのです。
「テンペランス」は杯から杯へ水を注いでいるでしょう。
これが「カクテル(お酒を混ぜ合わせる)」をイメージさせる。という話。
カクテルって要するにお酒を調合しているので。
そんなこと聞いたらミカエル怒りそうだけどね。
それで、北欧神話にはお酒になっちゃった神様のお話があるんですね。
その神がクヴァシル。
その誕生も、
アース神(オーディン側の神々)とヴァン神(そうじゃない方の神々)が大戦争をして収拾つかなくなり、和睦の証として「全員(全神)が壺の中に唾を吐いた」そしてその唾を人の形にした。その者はどんな質問にも答えられる大変賢い神になった。
…というお話です。
つまり、クヴァシルは全ての神の一部が「混ざりあったもの」
あら、これだけでも「テンペランス」としてイケそう。
クヴァシルはある日ドヴェルグル(ドワーフ)に殺されてしまい、その血が蜂蜜と混ざって、一口飲むと「詩人」や「学者」になれる「蜂蜜酒(ミード)」ができた。
やがてその蜂蜜酒は巨人の手に渡った。
「学者になれる酒がある」と知ったオーディンは、そのお酒を手に入れるため、巨人の娘を3日かけて口説き落とした。
巨人の娘はオーディンをお酒を隠してある場所に案内して、一口ずつなら飲んでも良いと言った。
オーディンは1口で1壺を空にして蜂蜜酒をすべて飲み干し、鷲に化けて逃げ帰った。
オーディンは城に戻ると蜂蜜酒(元クヴァシル)を別の容器に移し、仲間とオーディンが認めた人間にも分け与えた。
…というお話です。
私個人は、正直、前半と後半は別の話で後からくっついちゃったんじゃないかな?と疑っています。
というのも、オーディンサイドから「クヴァシル奪還したぞー!!」的な言動がないんですよね。あくまで「詩の才能と賢者になれる酒が欲しい!!」っていう動機しか見えない…。
クヴァシルだと知らないで飲んでるって事になっちゃうんだよなぁ…。
まあ、そんなわけで、
・和睦の象徴であり
・全ての神の唾が「混ざりあって生まれた」
・血と蜂蜜が「混ざって」蜂蜜酒になった
という点から、「調合(された)神」クヴァシルにしようかなと…。
どうにか22枚埋まったよ~!!!
カードの意味もイメージも乖離はないはず。
私はこんな北欧神話のタロット、欲しいです。
ウェイト版はパブリックドメインの画像を使用しています。
結果発表
00:The Fool ロキ+フェンリル
01:The Magician ユミル+オーディン
02:The High Priestess エルダ(ヨルズ)
03:The Empress フリッグ
04:The Emperor フレイ
05:The Hierophant ミーミルorヘイムダム
06:The Lovers フレイヤ
07:The Chariot トール+スキーズブラズニル
08:Strength ヘル+ガルム or セーフリームニル+ヴァルキリー
09:The Hermit ジークフリート+タルンカッペ
10:Wheel of Fortune ノルン(ウルズ、ヴェルダンディ、スクルド)
11:Justice バルドル
12:The Hanged Man オーディン
13:Death ヘル+ガルム(ニブルヘイム)
14:Temperance クヴァシル
15:The Devil 女装ロキ+女装トール+スリュム
16:The Tower ラグナロク
17:The Star イズン
18:The Moon マーニ(男)ハティ(狼)に追いかけられている
19:The Sun ソール(女)スコル(狼)に追いかけられている
20:Judgement ヴァルキリー(ブリュンヒルド)
21:The World ユグドラシル
で、いかがでしょうか。
アプリ情報
アプリ名:オーディンという男 - 北欧神話 -
モチーフ:北欧神話
リリース:2017年06月07日
8本目のアプリ
iOSはここからダウンロード
Androidはここからダウンロード
スキ、シェア、フォロー頂けますと大変喜びます!!