百年厨房
「日本おいしい小説大賞」第3回大賞受賞作。
宇都宮を知るなら、まずはこの1冊から!
作者の郷土愛をビシバシ感じる作品です。
登場人物がみな、キャラが立ってます。キラリ!と光るぐらいに。
さらに、どれもこれも1度は食べてみたい大正レシピの数々が紹介されています。
食の描写も素晴らしい。
ところで、あのレシピの数々…どなたか再現して頂けないですか?
【あらすじ】
舞台は栃木県宇都宮市大谷町。
主人公の大輔は、元石材商の旧家に暮らす役所勤務のエンジニア。
ある日、突然現れた見知らぬ若い女性(アヤ)。
彼女は明治生まれで、大輔の祖父(故人)に仕えていると言う。
タイムスリップ?!とはしゃぐ友人の篠原とは対照的にクールな大輔。
しかし、アヤの冷やしコーヒーを飲んで、ハッとする。
生前、祖父が何度も飲みたいと語っていた通りの味わいだったから。
あらゆることに無関心で気ままな一人暮らしを満喫していた大輔。
急遽、アヤ・篠原・姪のルナと共同生活を送ることに…。
食にも人にも無関心だった独身男の変貌劇。アヤの大正レシピをみんなで囲む内に徐々に訪れる心の変化。
みんなと暮らして行く中で新しい感情の芽生えを自覚するが、そこへ新たに発生したアクシデントにより…。
【感想】
大正〜平成〜令和と行き来するタイムスリップ設定もわくわくします。
読み終えたあと自分でも驚くぐらい「あったかい気持ち」になったのが印象的でした。
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