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嫁姑同居という戦場における夫の力量

ー人生には3つの坂があるー
上り坂・下り坂・まさか である。
by.誰が言ったか不明

私事ですが結婚してもう8年目らしい。
結婚とほぼ同時に夫の両親+祖母と同居生活が始まった。
もともと同居の予定なんて微塵もなかったが、その「まさか」によって今時流行らない同居生活がスタートした。

出来るだけ避けたほうがいいもの、誰の得にもならないこと、そんな風に言われている夫の家族との同居である。
嫁姑同居とは、まさに戦場。日々地雷原を裸足でうろつくようなもの。。

最近噂の「バチェラー4」を見て、一番印象に残ったのが、ある女の子がバチェラーであるコウコウさんにしたこの質問。
「奥さんとお母さんが対立したらどっちの味方をしますか?」
素晴らしい質問であった。
結婚生活をリアルに考えてなければ出て来ないこの質問。
これに対しバチェラーの答えはこうだった。
「妻の前では妻の味方を、母の前では母の味方をする」
この答えを聞いた女の子は「正解!」と言ったが、TVの前で見ていた私は
思わず叫んだ。
「いや不正解だろ!!」
こんなん、想定できる範囲で最悪に近い悪手だろ(汗)

夫が、そのような蝙蝠的な動きをしていることに気づかないほど妻は鈍感ではない。
息子が自分の味方をしてくれたと感じた姑は、さらに嫁への攻撃と憎悪を増すだろう。
姑は、息子が自分の味方であることを間違いなく嫁の前で仄めかすし、それを聞いた妻は疑心暗鬼になった末に、夫への疑いを深める。
こうなると普段の夫の言動一つ一つを信じることが出来なくなり、夫婦間の調和が崩れる。最悪、姑のことがなくとも離婚なんてことになり得る。

この場合の正解はこの世でたった一つ。
明らかに妻が間違っていない限り、(単なる嫁と姑の意見の食い違いの場合)妻の味方を全力でする。これしかない。

ここでうちの夫である。
うちの夫は身長も筋肉も収入も学歴も資産も口数もコウコウさんにはかなわない。
しかし、夫は何か起きたときは一瞬の迷い、躊躇いもなく、全力で私の味方になる。
この1点において、嫁姑同居生活という戦況下では総合的にバチェラーを凌駕している。

夫が私を優先する様は、まさに「徹底的」だ。
ほんのわずかにこぼした姑への愚痴に夫はいきりたち「おかんにガツンと言ってくる」と飛び出す勢いで、これには愚痴った私が慌てて姑を全力フォローすることになる。

実際にうちの姑はほんとに優しくて人間的にもとてもいい人なのだ。

それでも8年も一緒に暮らしていたら深刻ではないものの色々と息が詰まる瞬間は出てくるし、お互いのアラが気になって仕方ないこともある。

夫をなだめるために、姑がいかに素晴らしい人かを力説しているうちに大抵、私は冷静さを取り戻す。
これが夫の作戦なのであれば、夫は稀代の策士であるが…
まあ、たまたまだろう。

コウコウさんは番組中、結婚相手に求めるものとして口癖のようにこう言ってた。
「世界中が敵に回っても俺の味方をしてくれますか?」
私だったらこう言う。
「あなたは姑一人からも私を本気で守ってくれないのに?」
せめて姑と対立した時には妻の味方でいると宣言してからそのセリフ言ってくれ。

私の隣で目をキラキラさせながらバチェラーを見ている夫よ。
あんた…結構イケてるぜ…

照明の落ちたムーディーな空間でバーボンでも飲みたい気分になった私なのでした。

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