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ディテールが私をちょっぴり幸せにする

よし!とりあえず向こう一ヶ月は美容と健康に全精力を傾けよう。
ずっと前から薄々感じていた。
ほんとはそうすべきだってこと。
分かっていたのだ。

寝不足が限界突破してるってこと。

息子の睡眠の乱れが2週間に渡っていた。
どういった仕組みなのか、息子が決まって明け方3時頃ないしは、5時頃目を覚ますのだ。
大抵の場合3時で、3時に起きなかったら、おっと!いけない!起き忘れちゃった!とばかりに律儀に5時に目を覚まし、帳尻を合わせようとする。

そしてもはやそれが自分に課された使命かのように大真面目な顔で隣で寝ている私を何としてでも起こす。起きるまで起こす。
布団を剥いで。顔面に座って。腹に飛び乗って。髪を毟り、頬を引っかき。

明け方3時半、頬を引っかかれ飛び起きた私はさめざめと泣いた。

いざという時には自分の命をなげうってでも助ける愛しい息子、という気持ちに嘘偽りはない。
だが、それと同時に私の顔に傷つけるやつは死刑だという気持ちも本物で、これは不思議と私の中で共存する感情なのだ。

お前のために死ねるけど、お前は死刑!
そんな世にも混沌とした感情を持て余し、夜と朝の間で泣く母上様方、意外とそこら中にいらっしゃるのではないか。

そんなこんなで私はここのところ慢性的な睡眠不足であった。
疲労感も凄まじい。
それでも息子が寝たあとのひと時、ゆっくり一人でネットフリックスを見たり、ティータイムをしたりの自由な時間を手放す気は毛頭なかった。

夫から口酸っぱく、疲れてるなら早く寝なよと言われても、この時間は私が私であるために必要な時間なのだと突っぱねていた。
夜更けの自由なひと時は私の精神の充足のための時間なのだと。

だけど、とうとう気づいてしまった。
少なくとも今この瞬間の私には、精神の充足より肉体の回復が喫緊の課題だということ。

10代や20代でもない、まごうことなき中年期の人間である私は、寝ないと即死レベルの大ダメージを受ける。特に明け方起こされることが続いたこの2週間は仕事の集中力も欠けがちとなっていたし、普段以上に小さなことでイライラしていた。

体がしんどいと心に余裕がなくなる。
そして、そういう諸々の要因は美容にも打撃を与える。

睡眠不足も疲労もイライラも、全部が全部お肌の大敵だ。
このような遠因だけでなく、そもそもお肌のお手入れなんてちまちまやってられるか、こちとら疲れてんだ!化粧品とクリームグリグリ塗りつけて終了だいっ!踵のバリバリ?(もはやカサカサでもない)知るか!踵なんて誰も気にしてねぇよ!という投げやり気分も手伝い、私はあからさまに美容を疎かにしていた。

お肌は本来プリンセスのように日々ご機嫌を伺い、なにかと手をかけてやるべきものなのだ。我がプリンセスは時間と資産と手間と愛情の投下を絶えず欲している。
土足で足蹴にするような最近の所業を、気高い彼女が許すはずもない。

ある日鏡を見て言葉を失った。
クソッ…やられたっ!!(自業自得)

こういう時、夫に確認しようとしても、私のことをたいそう愛しちゃってる夫は「可愛いよ!」と言うだけなので全然信用ならない。
ついでに言うと、彼はかなり目が悪いため、TVに映った60代の一般人のおばちゃまを見て、有村架純と見間違えるほど幸せな世界で生きている。

兎にも角にもこれは由々しき事態。
顔全体がくすんでいるし、輪郭もたるんでいるし、髪の毛は艶もなくボボボーボ・ボーボボだし。

ここまで来て、ようやく腹を決めた。
一時的に夜中の自由時間を放棄する!
我は思いっきり体力の回復に舵を切る!
つきましては何にもまして睡眠時間の確保を優先する。明け方起こされることを前提に、その分前倒して寝る!

ついでに夏木凛さんの記事を参考に、毎日使えるらしきルルルンというパックでお肌を立て直す!
私はこの記事を読んで心を入れ替えたのだ。

そうと決まったら居ても立っても居られない。
早速その日の仕事の休憩時間に近所のドラッグストアへ走る。こういう時だけ妙に瞬発力を発揮するのが私である。
普段はものぐさ太郎、三年寝太郎、動かざること岩の如しな私だが、ここぞというチャンスには誰よりも早く飛びつく。タイミングは逃さない。

様々な肌タイプや困りごとに合わせて様々なバリエーションが用意されているのがルルルンの特徴らしいのだが、最寄りのお店には思ったより品揃えが少なく、Amazonでの購入も脳裏をよぎったが、今の私は美へのモチベーションで走り出したい気分なのだ。
手元のスマホでポチリ、のテンションでは断じてない。

今!!
ここで!!!
私は、ルルルンを買って帰るのだ!!!!

と、いうテンションなので。

そんなこんなでゲットしたルルルンを使って2日。まだ2日かい!と言われそうだが、まだ2日です。

私の生活は激変した。
仕事の後、お風呂に入り、ルルルンをペタッと貼り、ヤサグレ気味の我がプリンセスに、ここしばらくの非礼を詫びる。

夕飯を食べ、福太郎を寝かせつける。
それにしても福太郎の笑顔って何度見ても愛らしすぎて驚愕するのだが?地上に降りた天使という言葉を体現している唯一の人間だと私は固く信じる(親はみんな似たようなこと思ってるだろうけど)
こんなに愛らしく清らかな笑顔の福太郎がとんでもない悪ガキだという事実を今でも消化できていないのだが?

息子可愛さに話がズレてしまった。
で、息子を寝かせたら、英会話学習アプリをちょっとだけやる。
アプリ内で、どこぞの国のアプリユーザーから友達申請をされ、よく分からないままに受けてしまったのが運の尽き。

アプリの機能に「フレンズ連続学習記録」みたいな余計なものが搭載されており、どちらかの学習が途絶えるとフレンズ記録も途絶えてしまうのだ。こんなところでまさかの連帯責任。

私がアプリを開くのがちょっと遅れると、フレンドが、はよやれ!とつついてくる。

ただでさえ少なくなった自由時間を泣きながら英会話学習に捧げる毎日。
私のフレンドが1日も早く飽きてくれるのを祈るばかり。

また話がズレた。
英会話学習アプリが終わると、やっと自由時間となる。そこで動画やドラマを見つつ歯磨きを済ませ、10時半には寝る前のヨガをする。そして11時に就寝。
これが今の私の生活スタイルだ。
ちなみにこれまでは1時頃就寝していた。

奇しくも私が、早寝を始めた日から福太郎の早朝覚醒がピタッと止まった。何故だよ。いや、いいんだけど。涙が出るほど有り難いんだけど。
私の早寝のモチベーション…
と、一瞬様々なものが揺らいだが速やかにもちなおした。私は一ヶ月健康と肌ために生きるのだ。

とりあえず2日たっぷり寝てルルルンでお肌を労って、なんだか私、いい感じかもしれない。
気のせいか肌にツヤ感が戻り、たるみすらそこはかとなく改善した気がする。
2日で変わるかよという冷静なツッコミが聞こえる気がするが、こう言うときは夫に確かめるが吉。

「ねぇねぇ、2日続けてパックしたから私すごくキレイになってない?」
「あ〜、2日続けてパックしたからかすごいキレイになった気がする」
ほぼオウム返しだがこれで良い。これでいいのだ。

鏡に映る自分の頬がツルッと光っていること、布団に入った時、右の踵が自分の左足に触れたときにバリバリじゃなく柔らかいこと、そういうディテールが自分をちょっと幸せにしてくれる。

たくさん寝た後だと、いつもより少しだけたくさん息子と遊んであげられし、いつもより僅かに寛容になれる気がする。

自分を大事にしないと周りのことも大事に出来ないよ。母の言葉が甦る。

そんなわけで、これから一ヶ月、私は健康と美容を第一に過ごしてみようと思っている。
多分だけど、1ヶ月後には私、23歳相当の若さを手に入れている気がしている。

1ヶ月後、夫に23歳に見えるか確認してみるつもりだ。
夫の回答はもう分かっている。
よしっ!












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たいたい
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