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二十四節気の養生法【2023 白露】

 春の七十二候に「玄鳥至(つばめきたる)」(4/5ごろ)という候があります。遠く南方からはるばる日本にやって来て、民家の軒先などに藁や泥で巣を作り子育てをします。人が住む家の軒先に巣を作るのは外敵から守るためと考えられており、頭が良いですね。ヒナは1羽で1日100匹以上のエサを食べるそうですが、せっせと運ぶ親鳥は大変ですね。やがて巣立ったひな鳥と子育てを終えた親鳥たちは、巣を離れてツバメの寝ぐらと言われる河川敷のヨシなどで大集団で過ごしたくさん餌を食べて体力をつけて渡りに備えます。そして白露の末候(9/18)「玄鳥去(つばめさる)」の頃になると、ツバメたちは日本を離れ、海を越えて南方へと渡っていき、そこで冬を過ごして、次の春、再び日本にやってくるのです。それも毎年の自然の営みですね。いよいよツバメたちが帰る頃には、秋が訪れ少しずつ暑さも和らいで来るでしょうかね。

今月の癒しの庭園 「洛北蓮華寺」

 今回は、京都洛北にある蓮華寺の庭園をご案内します。蓮華寺という名前のお寺は数か所ありますが、こちらは京都の洛北、北白川通の花園橋から八瀬へ通ずる敦賀街道とも呼ばれる国道367号線に入ってすぐのところにあります。元は西八条塩小路(京都駅)付近に合った古寺を寛文二年(1662年)に加賀前田家の老臣今枝民部近義が祖父の菩提のために今の地に移して再興されたお寺だそうで、再興の際に石川丈山や狩野探幽、木下順庵、隠元禅師、木庵禅師など当時の著名な文化人の協力があったそうです。本堂、鐘楼堂、井戸屋形、庭園などは江戸時代初期の創建当時のままで、小さなお寺ですがいずれも文人の残した貴重な文化遺産とされています。

洛北 帰命山 蓮華寺

 目の前には比叡山があり、その比叡山の麓にある天台宗のお寺です。
 国道沿いに無料駐車場があり、そこから狭い参道を通ると山門があります。山門をくぐり石畳を進むと受付があり、書院に入ります。

石畳を通って書院に

 書院から本堂に通じる通路がありますが、その書院と本堂に面して池泉式の庭園があります。作庭者は、お寺の再興に協力した石川丈山が近くの詩仙堂や渉成園などの作庭にも関わっているので関係が深いと思われているそうですが確実に証明する資料などが見つかっておらず特定されていません。

 庭園は、書院の正面の縁側に面する大きな池のある池泉式の庭と右側の縁側に面する良く手入れされた苔庭があり、左右両方向を楽しめる額縁庭園になっています。国道沿いに流れる高野川から引かれた豊富な水量の池には小さな魚がたくさん泳いでおり自然の情緒豊かな名園です。

左右のお庭を楽しめる額縁庭園

 縁側に腰かけて静かに池を眺めていると、この日も残暑厳しい暑さでしたが時折吹いてくる風が爽やかに涼を運んできてくれます。蝉の鳴く声だけが響いて本当に静かな時を過ごせます。
金閣寺や清水寺のような超メジャーなお寺ではありませんが、洛北にひっそりと佇む静かなお寺でゆっくり過ごすことが出来ます。この日は私だけの貸し切り庭園でした。

青紅葉や苔など緑がいっぱい

 書院からのお庭などの撮影は許されていますが、庭の通路や本堂は撮影禁止となっており、庭に置かれた苔むした小さな石仏や本堂の天井に書かれた龍の絵、江戸時代の茶人に好まれた細長い形の蓮華寺形灯篭など見どころはたくさんあるのですがご紹介できないのが残念です。
 池の中に舟石があり、庭全体で須弥山が表されていて石橋の左手の池の向こう岸には蓬莱山がありその下にモミジに隠れていますが亀石と鶴石が配されています。

舟石

 綺麗に澄んだ豊富な水で小魚がたくさん及びまわっていますが、大きな鯉たちも日陰を選んで泳いでいます。

悠々と泳ぐ鯉たち

 池の淵に敷かれた板の通路を通って本堂にお参りします。入口には、石川丈山筆の「蓮華寺」の横額が掲げられ、中には細かく細工された螺鈿の厨子の中にご本尊の釈迦如来像が安置され、左側に阿弥陀如来像、また右側にはこちらも螺鈿の厨子の中に不動明王が安置されています。そして天井には五本爪の龍が睨んでいます。

本堂

 良く手入れされた苔も美しい。雨が欲しい感じです。京都も今年は短時間局地的豪雨みたいに、ある場所だけでゲリラ豪雨みたいな雨が降りますが、ほかの場所は雨が少ないような感じです。

苔も水が欲しそうです

 池の周りやお庭にはたくさんのモミジやイチョウが植えられています。もうすぐすると昼と夜の寒暖の差が大きくなって、夜には急激に冷え込むようになりモミジやイチョウが色づいてきますね。朝の気温が6℃ぐらいになると植物は生存するために余分なエネルギーを使わないように葉を落として来年の春にまた芽を出す準備をするそうです。葉緑素のクロロフィルが減りアントシアニンやカロテノイドが発生して葉は赤や黄色に色づくんですね。自然の生きる力は凄まじいですね。

秋の気配が近づいています

 洛北にひっそりと佇む蓮華寺。観光客も少なくひそかに名園を楽しめます。「隠れた紅葉の名所」とも言われるそうですがそのうち人気が出るのでしょうね。京都に来られる機会があれば、是非今のうちに蓮華寺にも足を延ばしてみられてはいかがでしょうか。

少し空が高くなってきた感じです

 有名なお寺などは観光客で溢れかえっている京都ですが、まだまだひっそり佇む名寺があります。観光公害でマナーの悪い観光客も増えて来たようで、仏像や本堂は信仰の対象なので写真撮影禁止とされているところが多くすべて案内できないのが残念です。
 皆さまもぜひお近くのお寺などに出かけて、少しの間でも古からの時の流れや鳥や虫の声、風や水の音など自然を感じて見られてはいかがでしょう。ストレスフルな毎日ですが、それ自体もありがたく感じることが出来るかもしれません。

かわいいイラストのお寺の案内

白露の養生法

 秋の3番目の節気。9月8日から9月22日(秋分の前日)までの2週間が「白露」です。暦便覧には「陰気ようやく重なりて露にごりて白色となれば也」とあります。今年もまだまだ日中の残暑は厳しいですが、白露から秋分にかけて少しずつ秋の気配が感じられるようになり、夏と秋が行き交う季節です。朝夕は空気が冷たくなり水蒸気が白い露となって草葉を濡らすようになります。
 季節や自然との調和、祭祀、農作業など中国古代の暦や文化が記された『禮記・月令』篇では、「盲風至、鴻雁來、玄鳥歸、群鳥養羞。」と書かれ、「大風が吹くと、南方から春に渡ってきた燕が子育てを終え再び南方に帰り、入れ替わりに鴻雁が北から冬を越しにやって来て、多くの鳥たちが食べ物を集めて蓄える頃」と書かれています。自然界はちゃんと気が巡っていますね。私たち人間も、この自然界の気の巡りに合わせて「天人合一」の生活を送ることが養生の基本です。
 日本では、明日9/9が「重陽の節句」ですね。しかしこの行事も台湾やベトナムなど中華圏では旧暦の行事で、今年は10/23が「旧重陽の節句」となりまだまだずいぶん先なんですよ。また「中秋の名月」(旧暦8/15の十五夜)は9/29とこちらも今年はちょっと遅めですね。
 中秋の名月(旧8/15)や重陽の節句(旧9/9)はまだもう少しですが、その日のために菊花酒を浸けて自分だけの菊花酒を楽しんでみてはいかがでしょうかね。ホワイトリカーや白ワインなどに菊花を漬け込むと美味しい菊花酒が簡単に出来ますよ。下に簡単な菊花酒の作り方の図を載せておきますので、是非チャレンジしてみてくださいね。とっても美味しいですよ!

秋は菊花で癒されよ

秋は、夏の疲れを癒し、冬に備えてカラダを調える時

乱れたアンバランスを早くリセット

 まだまだ残暑が“秋老虎”のように厳しいですが、夜ふとベランダに出てみると、虫の声がチロチロリンと聞こえてきますね。蒸し暑くて寝苦しいですが少しずつ秋の気配を感じます。 
 しかし今年は、「過去126年の中で最も暑い夏」だったそうで、本当に暑かったですね。これは日本だけではなくアメリカやヨーロッパ、北アフリカや中東など世界的にこれまでにない暑さに襲われたようです。やはり温暖化や大気中の温室効果が影響しているのでしょうか。また、海水温も異常に高く台風がたくさん発生する原因にもなっているようです。出来ることから早く手を付けないと、取り返しのつかないことになるかも知れません。

 さて、前回にも書きましたが、秋は「陽極まり陰に転ずる」と言う夏陽から冬陰への大きな転換点、変化の時期です。
特に今年は極限の暑さだったことを考えると、その反動で冬は恐ろしいことになるかも知れませんし、またその変動期も激しいかも知れませんね。自然現象や気候の変化には十分注意が必要です。
 人のカラダで考えると青年期から老年期へ変化する「更年期」と同じ感じです。更年期症状は人によってさまざまですが、やはり生活習慣、食生活、生活環境、住んでる場所、思考、性格などによって影響が違ってきます。
特に今年の夏は暑かったせいで、冷たい物をたくさん飲んだり食べたりしたり、冷房をガンガンに効かせて過ごしたり寝たりした人も多かったのではないでしょうか?エアコンが無ければ生きていけないほどに厳しい暑さでしたが、そのせいでカラダのバランスも崩しがちです。外は36~37℃ぐらいの猛烈な暑さなのに室内は24~25℃とかでは自律神経を乱しやすくなります。
中医学では陰陽失調と言って、自律神経のバランスを崩している人も多いです。

秋は夏から冬への大きな季節の変わり目

夏の疲れで起こる陰陽失調

 明るくなるとセロトニンというホルモンが働き、カラダはシャキッと覚醒し活動モードになり、夜暗くなるとメラトニンというホルモンの分泌量が増え、睡眠休息モードになります。ツバメや雁たちの渡り鳥もこのホルモンの働きにより住処を渡るタイミングや繁殖などを把握しているそうで、季節のリズム、睡眠・覚醒リズム、ホルモン分泌リズムなど調整を行う体内時計なのです。
 自律神経のバランスが乱れると体内時計のリズムが狂い、このホルモンバランスも乱れて覚醒と睡眠のリズム調節が出来なくなり、布団に入っても寝付けないなど不眠症状が起こったり、朝になっても血圧が上がらないとか夜になっても心拍数が下がらないなどの陰陽失調が起こります。

自律神経の乱れからくる不眠

陰陽が失調する原因

夏の疲れを解消しよう

 陰陽バランスを崩すパターンはさまざまで、本当にややこしいのがこの時期。上のイラストのような症状がある場合は、夏の疲れが溜まり陰陽が失調しているかも知れませんね。
 特に夏の疲れによる陰陽失調は、「肝」「心」「脾」の失調が原因になるケースが多いです。
 外の暑さと中の冷房の温度差で自律神経が乱れたりストレスやイライラにより気鬱となって「肝」が傷んでいる人。
 何日も熱帯夜が続いたり異常な暑さによる暑邪や熱邪や、またイライラや怒りっぽい感情が続くことにより「心」が傷んでいる人。
 湿度が高く、また暑いので冷たい物や水分の摂り過ぎで湿邪に「脾」を傷めている人。
などが多いのが特徴です。
 入院したり治療を受けたりするほどじゃないからと言ってこのまま放置しておくと、しんどいばかりではなく冬の厳しさに耐えられなくなります。

夏の疲れやすい心・肝・脾

 秋は、夏の疲れを早く癒して、来る厳しい冬を乗り越えられるようにカラダを調える季節なのです。動物だけでなく「庭園の章」にも書いたように植物たちも天地の間に生けるものは、すべてそのように養生するのが自然の掟とも言えます。

疏肝、養心、健脾が大切

心(しん)

 中医学ではは同じの五行の心(しん)が対応します。夏は陽気が旺盛でカラダの中も火が燃え盛るようになり心(しん)を傷めやすい季節なので十分に安神養心することが必要です。安神養心とは、夏の暑さでイライラしたりカッカすることが多く陽気が燃え盛りますます心(しん)を傷めるので、出来るだけ精神を興奮させないように穏やかに過ごすことを心掛け、心(しん)に火が燃え移らないようにすることです。イライラやストレス、元気をつけないととこってりや辛い物の過食、アルコールの過飲などを続けると心に火がつき心火亢盛となり、中枢神経の興奮、自律神経の亢進、アドレナリンやノルアドレナリンなどの過剰となり、心中煩熱、多汗、動悸、だるい、頭痛、不眠、顔面紅潮、口内炎、口渇、唇のひび割れなどが起こり、さらにひどくなると痰迷心竅痰火擾心という証に進み、吐血、鼻血、狂躁、イライラ、譫語、言語不明瞭、意識混濁、精神障害、脳卒中などの症状が起こる恐れもあります。

 自律神経の働きと非常に関係が深く、暑い室外や冷房の効いた室内で過ごすなどにより寒熱のバランスが乱れて異常に発汗したり寝付けなくなったり、ストレスやイライラ、怒りっぽいなどの情志の乱れで肝火が発生したりし、熱邪と結びつくと肝鬱化火、肝火上炎、肝陽上亢、肝風内動とカラダの中でますます火が燃え盛りその炎は頭部に昇って卒中などを引き起こします。

 高温多湿な日本で特に湿邪に傷められやすく、梅雨から蒸し暑い夏、そして秋霖と呼ばれる秋の長雨の季節までずっとこの湿邪によって脾の働きが低下し、胃腸など消化器系のトラブルが起こりやすくなるのが日本の特徴です。食欲がない、手足がだるい、やる気が出ない、むくみやすい、下痢や便秘気味などの症状が現れやすくなります。脾は「気血生化の源」と言われ気血製造機の役割。さらに脾虚が進むと気血が作れなくなり全身に補えなくなって気血両虚となりさまざまな症状が現れます。

夏の疲れを取る穏やかな睡眠

 出来るだけ早く夏の疲れをリセットして、自律神経の乱れを調えることが大切です。自然界では日の出とともに目覚めて活動をして、日が暮れると活動をやめて休むことが陰陽の調和です。出来るだけ天人合一で自然界のリズムに合わせて日中は活動的に過ごし、夜は早めに休むことで自律神経は回復してきます。現代の社会でいつもそのように過ごすことは難しいかもしれませんが、この季節は出来るだけそのように過ごして、早く夏の疲れを癒し陰陽バランスをしっかり調えておくことで、来る厳しい冬も健やかに過ごすことが出来ると中医学では考えます。
 そのための第一は穏やかな睡眠です。いつまでもスマホやパソコンの画面を見ていないで、早めに暗い部屋にして余分な光が入らない環境づくりも大切です。以前習った中医師の先生は、夕方6時ごろ以降はカラーテレビは見ないようにして白黒で見ていると仰っていました。家族には嫌がられていますと仰っていましたが、今でも続けておられるのかなぁ!?
 なかなか寝つきにくいという方は、寝る前の1時間ぐらいは部屋を薄暗くして、リラックスする音楽やアロマなどを焚いて高ぶった神経を落ち着かせ、ココロとカラダの緊張を解きほぐすようにすれば、質の良い穏やかな睡眠が取れぐっすり眠れて、傷んだ細胞に気血が補われ修復してくれます。

メラトニンが出るように部屋を暗くしよう

夏の疲れを癒す食材


 肝を補う食材は、青菜青背の魚など青色の食材。特に肝熱がある場合は寒涼性や平性の食材を摂り余分な熱を冷ましましょう。また、梅干しや山査子など酸味の食材は疲労回復や抗酸化、抗菌作用があり、食欲増進や胃酸を分泌して消化促進などの効果があります。

 心を養う食材は、血の流れを調え、精神の興奮を抑えててくれる食材がオススメです。こちらも余分な心熱がある場合は寒涼性や平性を摂ります。

 脾を健やかにする食材は、穀物類やイモ類、マメ類など。カラダの寒熱を見極めて寒涼性か温熱性を使い分け平性と合わせて摂ります。穀物類やイモ類、マメ類など主食として年中食べるような食材は、カラダを温めも冷やしもしない平性のものが多く、それらを主食としておかずで寒熱を使い分けます。
 いずれにしても煮込んだりして柔らかく温かく調理をした方が、脾を健やかにし消化・吸収を扶けてくれます。
 いつまでも生冷食を食べたり飲んだりしないようにし、こってりしたものなど消化しにくい食事は少しずつ減らし、脾をメンテナンスして早く立て直すことが大切です。

夏の疲れを癒す食材

京都伝統中医学研究所の"白露”におすすめの薬膳茶&薬膳食材"

1.肝を補い余分な熱を冷ます薬膳茶&食材

 気の巡りを調える薬膳茶の理気明目茶、気血巡茶、桂花酸梅湯、麗香龍珠茶、茉莉龍珠茶など。
オススメの薬膳食材は、なつめ、竜眼、ゆりね、蓮の実、黒きくらげ、桑の実、金針菜など。清熱したり、ストレスを解消して気血の巡りを調えるものを摂りましょう。

2.心を養い余分な精神を穏やかにする薬膳茶&食材

 気血の巡りを調え熱を冷ます薬膳茶の気血巡茶、崑崙雪菊茶湯、ダイエット応援爽快茶、五望茶など。
オススメの薬膳食材は、菊花、蓮の実、黒きくらげ、白きくらげ、桑の実、山査子、なつめ、金針菜、紅花など。余分な熱を冷まし、精神を安定してくれる食材を摂りましょう。

3.脾を健やかにし余分な湿を摂る薬膳茶&食材

 水の巡りを調え湿を取り除く薬膳茶の水巡茶やそろそろダイエット茶、なつめ薬膳茶など。
オススメの薬膳食材は、なつめ、蓮の実、緑豆、はと麦、白きくらげなど。
穀物類、イモ類、マメ類は脾をメンテナンスしてくれる食材です。これらの食材を煮物などで出来るだけ柔らかく温かく調理して消化吸収を促進することが脾の疲れを癒します。

4.菊花酒で秋の夜長を楽しもう!

 9月9日は「重陽の節句」。台湾や中国、ベトナムなど中華圏では旧暦で行われるので今年は10/23になり、まだずいぶん先ですね。また旧暦8/15は「中秋の名月」で菊酒をいただきながら月を愛でよう!(今年は9/23)
是非それまでに菊花酒を浸けて、今年の秋は菊花で癒されましょ!
菊花は性味は【微寒/甘・苦】、帰経は【肺・肝
効能は、解表(疏風泄熱、清熱瀉肺、通肺気、止咳逆)、清熱(清熱解毒、解毒消腫、清熱瀉火)、補虚(養肝明目、清利頭目、煩風)、燥湿(除湿痹)、活血(利血脈、理血気)、その他(解酒毒、清肝、安腸胃、通利腸胃、軽身、耐老延年)などたくさんの効能があります。
つまり、余分な肺熱を取り頭痛や咳、鼻詰まりを軽減し、熱毒による皮膚病や肌荒れの改善、肝腎不足による頭痛、めまい、難聴、高血圧、眼底出血、視力低下、目の充血、脹痛、腰痛などに効果があります。 
 実際にそんな症状がある方は、お酒にしないでそのまま菊花茶として飲んでください。オススメは菊花は肝に効果がありますが、さらに腎を補うために枸杞の実も一緒に入れて枸菊茶として飲むのがオススメです。
 微寒なので冷え症がひどい方は控えるのがオススメですが、菊花は春から秋まで体調を整えるのにとてもオススメの薬膳食材です。

菊花酒でお月見

 ホワイトリカーやお好きな白ワインで一週間ぐらい浸けると美味しい菊花酒が出来上がり。菊花の香りとほんのりした苦みがありとても美味しいお酒です。女性の方は少し甘めの白ワインで浸けると飲みやすいです。
※分量は目安です。お好みで分量は調整してください。一週間ほどで成分が抽出されるので、濾過して菊花の花びらは捨てます。目安は氷砂糖が溶けたら出来上がり。身体に良いからと言ってくれぐれも飲み過ぎに注意しましょう。酒の性は大熱です。

簡単、美味しい、さらに効果もある菊花酒!飲み過ぎに注意!

中医学や薬膳の知恵を毎日のくらしに活かして、体質改善や病気の予防に役立てて下さい。

薬膳茶や薬膳食材などの商品は下記各ショップでお買い求めいただけます。

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次回は、9月23日「秋分」ですね。「暑さ寒さも彼岸まで」ですが、もう熱中症アラートも静まり、過ごしやすい気候になっているでしょうか?
秋の台風は大型でスピードも速いので、しっかり事前に対策しておくことが大切ですね。

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