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二十四節気の養生法【2023 夏至】

 6月21日から7月7日までが「夏至」です。暦便覧には「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以て也 」とあります。
 なぜドラゴンボートの絵なのかと言いますと、明日(6/22)が今年の「端午の節句」だからです。台湾や中国など中華圏では古来、春節、清明節、端午節、中秋節を四大節日としてとても大切な祝日とされますが、日本以外は旧暦で祝われます。
 端午の「端」とは、はじめという意味で、五月(午月)のはじめの午の日に行う行事なのです。端午節の由来はいくつかあるようですが、戦国時代の楚の国の政治家、屈原(くつげん)と言う人を偲ぶ日と言う説や、また5月5日は中国語で悪月悪日と同じ発音になるので忌み嫌われ、邪気を追い払う行事としてヨモギや菖蒲などを門にさしたのが習俗となったと言う説などがあります。
 屈原説では、祖国の将来に絶望して入水自殺した屈原を魚たちから守るために漁師たちが急いでボートを漕いで屈原に近寄り米を投げ入れたことから、この日にちまきを食べたりドラゴンボートレースなどの習慣が出来たと言われています。
 やがて端午節が日本にも伝わり、日本では「菖蒲の節供」とも言われるようになりますが、奈良時代の頃から宮中で菖蒲を薬草として厄除けに使ったり菖蒲酒を飲んだりしていたようですが、鎌倉時代になり武士の社会が出現して、菖蒲が尚武と同じ発音で男子の節句となったそうです。
 中国で食べられているちまきは、中になつめや小豆、栗、ぎんなん、豚角煮などを入れて蒸したちまきで、形も三角形や斜めになった四角形など地域によっていろいろあるようです。日本では柏餅を食べますが、柏の木は新芽が出るまで古い葉が落ちないので「家系が絶えない」として武家社会の東日本で食べられ、公家社会の西日本ではお餅を笹の葉で包んだちまきが一般的ですが、昔は茅(ちがや)という木の葉っぱで巻いたため「ちまき」と言われるようになったそうですが、地域によっていろいろ違いがあるようですね。

 この時期は特に細菌が繁殖しやすく、菖蒲やヨモギは邪気を祓う薬草として昔から使われていました。薬草風呂は、前漢の文献にすでに五月の五日(午日)に「蘭を蓄え沐浴を為すなり」と記載されており、乾燥させたフジバカマを布袋に入れて入浴剤として使われていたようです。やがてヨモギでつくった人形や菖蒲とヨモギを束にして玄関や軒先に吊るしたり薬草湯に入って邪気を祓ったようで、その習俗が今の菖蒲湯に繋がっています。

今でも玄関の廂の上に菖蒲とヨモギが飾られています

 「ちまき」と言えば、京都ではまもなく始まる「祇園祭」(宵山は7/16、山鉾巡行は7/17ですが、八坂神社の神事は7/1から始まります)でも、ちまきが配られます。私が子どもの頃は山や鉾から撒かれて、みんな拾いに行った記憶がありますが、今はそんなことはありません。その代わりにネット通販があるのだとか…時代も変わりましたね。
でもこのちまきは食べ物ではなく厄病・災難除けのお守りです。京都では飲食店やお商売をしているお店では店内に飾ってあったりしますが、一般の民家でも玄関の上によく飾られてあるのを見かけます。
コンコンチキチン♪というお囃子を聞くと、まもなく京都にまた暑い夏がやって来るかと思うと…トホホです。

民家の玄関に飾られたちまきのお守り

 祇園祭の前に京都では、6月30日にはアチコチの神社で茅の輪が飾られ半年の間に無意識のうちに身に溜まった穢れを落とし、残り半年の息災を祈願する「夏越の祓い」が行われ、「水無月」を買って帰って家族でいただきます。なぜ「水無月」かというと内陸で暑い京都では、その昔、宮中では氷室から氷が届けられ、暑気払いをしましたが、貴重な氷は一般の人々には手に入らなかったため、麦粉を練って氷片になぞらえて食べたのが水無月です。水無月の三角形は氷の形を表し、上の小豆は魔除け(節分の豆と同じ)を表しています。夏の酷暑を乗り切り、無病息災を祈願するお菓子で、和菓子屋さんの軒先に並びます。
どこの神社に「夏越の祓い」に行って、どこのお店で「水無月」を買うて帰ろかなぁ…というのがこの時期の京都の楽しみです。

茅の輪をくぐってお祓いして水無月をいただきましょ

皆さまも半年間で身についた穢れを祓いにぜひお近くの神社に「夏越の祓い」にお出掛けください。

今月の癒しの庭園 「青蓮院院門跡相阿弥の庭」

 今回は、東山粟田口にある青蓮院門跡寺院の庭園をご案内します。
前回は一乗寺の曼殊院門跡の「黄不動」をご案内しましたので、今回は引き続き「青不動」をご案内いたします。
天台宗の開祖最澄(伝教大師)が開いた比叡山延暦寺の三門跡の一つで、
平安時代末に鳥羽法皇が御帰依され御所に準じて京都に殿舎を造営されたのが青蓮院の始まりだそうで、門主は皇族や五摂家の子弟に限られているそうです。
場所は東山三条と四条の間にある知恩院の北側で、京都では神宮道と言い、東山通が混むので平安神宮から八坂神社の前への抜け道でよく前は通りますが、中を拝観するのは私も今回が初めてです。

 今回は「相阿弥の庭園」、「青不動」、「蓮の絵の襖絵」を一緒にご拝観したいと思います。

青蓮院門跡

 石畳を昇って門をくぐり建物に入って受付を済まして白書院の「華頂殿」に進みますが、大きな掛け軸や通路に貼ってあるに文字に心を洗われます。
「貪る心」「「憎しみの心」「怒りの心」に負けそうになりますが「大切な五つの心」を常に忘れず心掛けたいものです(汗)。

広間に進むと相阿弥作と伝えられる庭園が目の前に広がりますが、その前に三十六歌仙額絵が飾られた客殿の大きな蓮の葉が描かれた襖絵に目を奪われます。

照千一隅此則国宝
蓮が描かれた襖絵と相阿弥の作庭

 今回見たかった蓮の葉を描いた襖絵。こちらはロックな壁画絵師と呼ばれる木村英輝氏が2005年に寄進された現代アートの襖絵です。「青の幻想」「生命賛歌」「極楽浄土」の構成で描かれた60枚の襖絵は圧巻です。
元気に遊ぶトンボや蛙や亀が描かれた蓮の絵に囲まれてお庭を見てるとホントに心の緊張がほぐれ癒されます。
以前、樹木希林さんのご自宅にも氏の作品があるとTVで紹介されていました。

蛙や亀が生き生き

 お庭を見ながら廊下を小御所に進むと、豊臣秀吉寄進の「一文字手水鉢」や杉板に描かれた祇園祭「長刀鉾」やなど見どころがいっぱいです。
宸殿の襖一面には重要文化財の「濱松図絵」と名付けられた赤松の老木を描かれた襖絵が目を見張ります。

 そしていよいよ「青不動」の祀られた本堂へ進みます。
本堂「熾盛光堂」にはご本尊の「熾盛光如来」の曼荼羅(秘宝)が安置され、その前に総翡翠で作られた宝珠のお立ち像が祀られています。

 そして堂内東側に国宝「青不動」が祀られています。平安時代の作画とも伝えられ現存する最高レベルの仏教画で、「不動十九観」を巧みに形象化され、迷える衆生を正しく導き、災難や煩悩に怒りの表情と不動心で敢然と立ち向かって煩悩を焼き尽くし調伏・息災(悪行や煩悩を滅し、魔障を払う)する強大な力があるそうです。わたしの煩悩を焼き尽くしてくだされ~!
青蓮院のホームページには、青不動明王のことが詳しく書かれていますので是非ご覧ください。

(※撮影は禁止なので売店で販売されている商品より掲載しましたのでご了承ください)

 建物内を一通り拝観した後、お庭に降りて庭園を散策させていただきます。華頂殿と小御所の前に広がる相阿弥作と伝えられる庭園は、禅寺の枯山水とは違い池泉回遊式庭園でこちらもまた四季折々の風情が楽しめます。
中央には「龍心池」と呼ばれる池があり、半円形に反った美しい跨龍橋や小さく流れ落ちる洗心滝があり、中央には大きな石が配され、沐浴する龍の背を表しているそうです。色とりどりの大きな錦鯉が悠々と遊んでいます。

今にも龍が出てきそうな龍心池

通路に沿って進むと「龍心池」から離れ、次に小堀遠州策と言われる「霧島の庭」が現れます。一面に霧島つつじが植えられゴールデンウィークのころには一面を真っ赤に染めるので「霧島の庭」と名付けられているそうです。
今は桔梗や額アジサイがきれいに咲いていて、山梔子の甘い香りが漂っています。

霧島の庭から茶室好文亭

 そこから龍心池の対岸側に回ると江戸時代に後桜町上皇が仮御所として使用された学問所があり、今では茶室として活用されています。
そこからさらに山を登っていき眼下に龍心池と華頂殿が見えますが、その向こうにはかすかに平安神宮の赤い鳥居も見えます。
山上には日吉社という神社の祠があり、そこから少しずつ山を下りて本堂「熾盛光堂」の前を通りますが、もう一度「青不動」を庭から拝むことが出来ます。

 そして鐘楼に続きますが、「ご自由にお衝き下さい」と立て看板があったので、わたしも心を込めてひと衝きさせていただきました。「鐘楼の音は仏さまの声です」とも書かれてあり、ゴ~~~ン!と鳴り響く音がカラダ全体に染み渡りとても心地よかったです。

旬の紫陽花も色とりどりに咲いています

 初めての青蓮院門跡はいかがでしたでしょうか?そんなに観光客も多くなく静かに拝観することが出来ます。
皆さまもお近くのお寺に出かけて、季節外れの鐘を衝いてみられてはいかがでしょうか。たった一人で鐘を衝くとなんとなく清々しいです。
でも、お寺の人に怒られるかな!? (怖!)

夏至の養生法

 夏至は一年で一番日中が長い時期で、冬至と比べると昼間の時間が4時間ほど長くなります。夏至が「陽気」のピークで「陽 極まれば陰に転じ、陰 極まれば陽に転ず」と言い、陰陽論からみると、気の質が変わる大きな節目の時期です。これから暑くて活動的な夏本番がやってくるのですが、私たちを覆う自然界の気は、陰遁(いんとん)といって「陰気」が少しずつ多くなり、天地の間(自然界)は冬至までの間、陽気が陰り陰気が旺盛になり「陰気」の影響を受けて過ごします。(実際の隠遁始めは今年は7/5で夏至からは少しズレがあります。)

自然とともに暮らす

 太極から陰陽が生まれ、そこから陽極まる夏至太陽)と陰中の陽(小陽)の春分、陰極まる冬至太陰)と陽中の陰(少陰)の秋分の二至二分が生まれます。あらゆる事象は陰陽の関係性の変化によって起こり、絶えず変化しながらも一定の法則に従っています。
毎日、必ず朝が来てやがて陽が沈みますが太陽が西から上ることはなく、また毎年、必ず春夏秋冬と季節は移り変わりますが逆回転することもありません。それが自然の営みで自然の摂理です。そして私たちもこの影響を避けることは出来ず、地球の一員として自然の営みの影響を受けて生命活動を営んでいます。これが天人合一天人相応という考え方で「整体観念」とも言い中医学の根底を為す基本理念です。

二至二分

 自然界のさまざまな変化や現象は私たちの心身にとても影響を及ぼすので、私たちが毎日健やかに過ごすためにこの陰陽消長の「気」の変化に合わせることが大切だということですね。
夏に寒くて冬に暖かかったり、春に雨が降らず秋に長雨が続くなど異常気象が起こると作物の成長や収穫にも影響しますが、人体もまたその影響を受けさまざまな不調が起こります。夏に暑すぎたり冬に寒すぎても同様です。
 自然界の陰陽消長に従い気候も「四時の変化」(四季の移ろい)が順調(正常)であれば、私たちの心身も健やかでいられます。
 そして、四時の変化が万物の生長収蔵の法則の基礎であり、私たち人間もまた健康で長生きしたければ、四時陰陽の変化に従って生活することが大切だと教えています。
 1日では、昼間にしっかり活動することで、夜はぐっすり休め、夜ぐっすり休めることでまた昼間にしっかり活動できます。現代では仕事柄で昼夜逆転する場合もありますが、そういった仕事の人はやはりカラダには十分気をつけて陰平陽秘することが大切です。
そして春夏は旺盛な陽の気に合わせて積極的に外に向けて活動し、秋冬は陰の気に従い内向きに静かに生活します。

一年の陰陽消長と気の巡り

病はなぜ起こるのか?

 カラダの内外、表裏、上下における物質と作用(働きや功能とも言う)の間で陰陽がそれぞれ相対的に協調している状態であれば正常な生理活動が行われ、健やかな生命活動を営むことが出来ると考えます。
陰陽論は、相対的に陰陽に分類し、その陰陽が①対立抑制、②互根互用、③陰陽消長、④陰陽転化の4つの関係性で絶えず変化変動しながらもある範囲内で中庸の状態が保たれていると考えます。中医学ではこの状態を陰平陽秘と言います。この陰平陽秘の協調状態が崩れ陰陽どちらかが偏盛したり偏衰したりすると陰盛、陰衰、陽盛、陽衰のいずれかの状態になり、陰陽が失調してさまざまな病が発生するのです。

 自然界では、猛暑になったり大雪が降ったり、大雨が降り続くなどの異常気象が起こると、旱魃や洪水・雪崩などの災害が起こったり、お米や野菜などが収穫できなくなり生活に甚大な影響が及びます。
四季折々の気候が正常であれば、私たちもそれに順応して生命活動が営めますが、異常気象になるとカラダにも外邪となって影響します。また感情や性格などから自分の内側から邪気が生まれることもあります。

  カラダの外側にある邪気を外邪、自分の内側にある邪気を内邪と言いますが、カラダの内外にはさまざまな邪気があり、この邪気と闘っているのが自分自身の正気です。いわば常にカラダは正邪闘争しており、この闘いに敗れた時に陰平陽秘の均衡が崩れ病が発生するのです。正気の概念は範囲が広いですが、いわゆる免疫力も正気に含まれる考えです。

正邪闘争に負けない

 正邪闘争に敗れ邪気が侵入すると病が発生し、邪気の勢いが強いとますます症状が進行していきます。
病を生まず、たとえ未病状態になっても進行させないためには、日ごろから自然界の陰陽の変化に調和し、邪気を近づけないように心掛け、カラダの中には適切な気・血・津液・熱を補い正気を「やる気満々」状態にしておくことが大切ですね。この「やる気満々」状態にすることを養生法と言うのです。

湿度が高いと調子が悪い

雨の日はしんどいニャン

 北海道を除く日本全国が梅雨入りし、カラダの外側も内側も湿邪が満々で、バケツの中のスポンジ状態です。洗濯物もなかなか乾きにくい時期で室内干ししているとなんとなくカビ臭くイヤですね。カラダも同じような状態で脇や股なども汗をかきやく、耳掃除をするとネバネバする人は湿邪が溜まっているタイプです。
 雨降りや湿度が高い日は、身体や頭が重い、手足がだるい、食欲がない、やる気が出ない、痰が絡む、横になりたい、眠たい、むくむ、めまいがする、下痢やお腹が緩いなどの症状が出やすく『なんか、しんどいなぁ』と言う人が多いですね。

怪病痰多し

 今まで何度もお話ししてきましたが、やはりこの季節の養生法には「健脾利湿」が最も大切になります。脾を健やかにして水の巡りを調え湿を溜めないこと。脾が健やかでないと湿が溜まり湿邪となってさまざまな悪さをするからです。中医学では「怪病多痰」と言い、膠原病やアレルギーなど原因不明の難病・奇病・根治療法がない病気などはだいたい湿痰が多いことが原因と考えます。
 湿邪は寒邪と結びついた寒湿タイプと熱邪と結びついた湿熱タイプがあり、薬膳ではどちらのタイプかでおすすめの食材が変わります。温めて水を巡らす食材か?余分な熱を冷まして水を巡らせる食材か?を選ぶことが大切ですが、同じ食材ばかり毎日食べ続けられないので、寒涼性の利湿食材を食べる時は温熱性の食材と一緒に食べるとかサラダなど生で食べず煮込んだり揚げ物にしたりして温かく調理して食べるように工夫しましょう。
 雨降りや湿度の高い日に体調が悪くなったり、頭重やむくみが気になる人はまず体質チェックをして自分の湿邪が寒湿タイプか湿熱タイプかを知り、それに合った対策を行いましょう。

食べる除湿剤

 の働きを健やかにし水の巡りを調えてくれる食材として、今が旬の「とうもろこし」があります。炭水化物やたんぱく質、脂質が豊富に含まれ、自然な甘味があり、脾気を補います。また「トウモロコシの髭」は、漢方薬で玉米髭(ぎょくべいじゅ)や南蛮毛と言い、むくみを取り水を巡らせる利水滲湿薬として用いられます。
中医学的効能
[性味:平/甘・淡、帰経:腎・胃・肝・胆]
清熱利湿、利尿、清熱解毒、消腫、清肝利胆

 皆さん「髭」の部分は捨てていると思いますが、この「髭」にはシトステロール、スティグマステロール、硝酸カリウムという成分を含み体内の水分を調整してむくみを改善する作用があり、高血圧や結石の予防にも効果的です。血圧高めの人や結石が出来やすい人は、普段から「トウモロコシの髭茶」をお茶代わりに飲むのがおすすめです。最近の研究ではアトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギーの抑制効果もあるとも言われています。

玉米髭という漢方薬になるトウモロコシの髭

トウモロコシの髭茶レシピ

【材料】
■トウモロコシの髭(乾燥させたもの): 30~50グラムほど
 【トウモロコシの髭を乾燥させる方法】
  1.トウモロコシの髭をよく洗い、水気を十分に切ります。
  2.広い平らな板やトレイにキッチンペーパーなどを敷いて、その上に
    トウモロコシの髭を均一に広げ、髭同士がくっついたり重なったり
    して密集しないようにします。
  3.晴れた日に、通しの良い日陰に置きます。
  4.1日に数回かき混ぜ、湿気を均等に取り除いて乾燥させます。
  5.乾燥状態を確認し完全に乾燥してカラカラになれば完成。
  6.乾燥が完了したら、虫やゴミなどをチェックして保存容器に入れて
    密封して保存します。
■お湯: 600ml
■好みに応じて、はちみつやレモンなどの甘味料や風味付け

【作り方】
1.乾燥させたトウモロコシの髭を容器から出し適当な大きさに刻みます。
2.トウモロコシの髭をキレイに洗い、水気をよく切ります。
3.鍋にお湯を入れ沸騰したら、刻んだトウモロコシの髭を加えます。
4.弱火にして約10分~15分間ぐらいお湯が2/3ぐらい(400mlほど)になる 
  まで煮出して有効成分を抽出します。
5.お湯が2/3ぐらいになれば火からおろし、茶こしやザルを使って濾して
  トウモロコシの髭を取り除き、抽出した液体だけをカップに入れます。
6.好みに応じて、はちみつやレモンなどで味を調えます。
温かいうちに飲むのがおすすめです。
※トウモロコシの髭にはアレルギー反応を引き起こす可能性があるので、アレルギーのある方や体質に合わない場合は避けましょう。また、健康上の問題や頻尿その他特定の病状があったり利尿剤など薬を服用されている方は、必ず医師に相談して下さい。

食べる除湿剤たち

その他の食べる除湿剤

 「はと麦」も、余分な熱を冷まし、脾の働きを高め、水の巡りを調える効果がありこの季節にピッタリ食材。湿気によるむくみや重だるさ、下痢、神経痛、リウマチなどに効果的。漢方では薏苡仁(よくいにん)と言い水腫や湿熱痺による関節のこわばりに用いられます。昔からイボ取りやシミ、そばかす、肌荒れなどの美容食材としても愛用されてきました。はと麦と山芋の麦とろご飯なども利尿効果や美容効果満点です。
 「緑豆(りょくとう)」も緑豆(りょくず)という去暑薬として消暑止瀉や清熱解毒に使われます。熱中症や暑気あたりの予防効果があり、台湾や中国などでは、炎天下の仕事から帰ったらまずこの緑豆湯(緑豆スープ)を飲んでカラダの余分な熱を冷ますそうです。夏場には緑豆粥として良く食べられます。
 「小豆(あずき)」も赤小豆(せきしょうず)と言う漢方薬で利水消腫、利湿退黄、清熱解毒に使われます。利尿効果が高く浮腫みやめまいの予防改善効果が高いですが、砂糖タップリのおぜんざいは食べ過ぎると糖分取り過ぎになるので注意です。
 「冬瓜(とうがん)の皮の部分も冬瓜皮(とうがひ)と言う漢方で、果肉は煮物などに使いますが、実は外の皮が漢方薬に使われます。一番外側の緑の濃い固い皮を剥いて、薄い緑色のところから果肉までが清熱や利水消腫、つまり余分な熱を冷ましたり浮腫みの解消に使われます。料理としてはお漬物やピクルスなどとして食べられています。小豆と冬瓜のスープや、小豆とはと麦のお粥、緑豆と小豆のお汁粉などこれらの食材を組み合わせて食べ方を工夫して健脾利湿を実践しましょう。

 ちょっと浮腫みがひどいなぁとか頭が重いと感じたらこれらの食材を使って献立を考えると少し元気になるかも知れません。ただし、どの食材も夏場や暑い地域で採れる野菜などは寒涼性でカラダの熱を冷ます性質の食材が多いです。暑い時期や暑い土地ではそういった食材で余分な熱を取り除きカラダの陰陽を調えてきたのですね。特に脾陽虚証でお腹が冷える下痢や冷え症の人、頻尿気味の方は食べ過ぎに注意し、カラダの様子を見ながら摂り入れるようにしましょう。

お腹の調子を調えよう

京都伝統中医学研究所の"夏至”におすすめの薬膳茶&薬膳食材"

1.「健脾利湿」お腹を冷やさないようにして、水の巡り良くして湿を溜めない薬膳茶&食材 
脾を健やかにして水の巡りを調え、むくみやポチャポチャ水太りの解消にもオススメの薬膳茶はトウモロコシの髭やはと麦になつめと黒豆をブレンドした水巡茶そろそろダイエット茶など。
全部食べる薬膳茶 健脾利湿茶 意棗紅豆茶健脾疏肝理気茶 桑の実茶などオススメの薬膳食材はなつめ蓮の実はと麦竜眼山査子緑豆松の実桑の実、桂花マイカイ花八宝果仁豆など。
いろいろお豆のスィーツセットは最後にココナツミルクと砂糖で味付けてスィーツとしても美味しいですが、この季節はいろいろお豆のお粥として召し上がるのがオススメです。

台湾の夏の定番スープ

この時期の一番のオススメ薬膳「四神湯」スープです。芡実、薏苡仁、山薬、蓮子、茯苓など余分な湿邪を排泄する薬膳食材がたっぷり配合され、本場では豚モツなどを加えてたんぱく質もたっぷり摂ります。豚モツが苦手な方は鶏手羽などでもOK。夏バテや暑気あたりの予防におすすめの薬膳スープです。ダイエット時の栄養補給にも。

2.漢方入浴剤 
 「艾葉」(ヨモギ)がたっぷり入った「ほっこりポカポカあたため乃湯」はカラダが温まりココロの緊張もほぐれ気血の巡りを促進。
よもぎは邪気を祓うので部屋に吊るしたりしますが、お風呂に入れて温浴も効果的です。浴室いっぱいに広がる漢方の香りに癒されココロもカラダもリラックス!
 また、エキゾチックでオリエンタルな香りの 「すっきりさっぱり乃湯」は、アロマではパチョリと呼ばれる「藿香 」(かつこう)という生薬をTっぷりブレンド。独特の香りで気の巡りが促進し、モヤモヤ気分もスッキリさっぱり、暑気あたりの体調不調やストレス解消、気鬱解消に。

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次回は、7月7日「小暑」ですね。七夕さんですが、旧暦の七夕は今年は8月22日。お盆が済んでから七夕というのも変な感じですね。
いよいよ梅雨明けの頃ですが、梅雨明けの時がもっとも雨が多くなる季節ですのでくれぐれも気をつけてください!

 

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