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剣樹抄 読書メモ 感想は無し

 剣樹抄を読むための独断と偏見でまとめたメモ。読みながらとったメモや個人的に調べたものを整理してまとめてみた。

 軽く作中で説明はあるが当時の人物関係、事件や情勢等がある程度把握していることが前提条件として進むことが多く、江戸時代に詳しいわけではない自分は物語の背景を理解するのに苦労しました。なので、そんな人の助けに少しでもなればと思い投稿してみました。適宜追記予定

なにか間違いや、こんな情報もあるよなど追加があれば教えて頂ければ幸いです。

トピック名

▼史実や逸話
▽作中の扱い
・個人メモ

このような形式で書いていきます。気になった処は太字記載。


阿部”豊後守”忠秋

▼武蔵忍藩主(埼玉県行田市)で老中
▼家光、家綱の老中
▼捨て子を拾い、奉公人に育てた。
▼慶安の変の事後処理において文武政治寄りの発案
▼うずらの飼育が趣味、贈答品として贈られた為に取りやめる(弱みを無くすため)
▽拾人衆の創設、補助
▽拾人衆と光圀寄り


松平”伊豆守”信綱

▼川越藩主(埼玉県川越市)で老中
▼「知恵伊豆」と称された才知で茶の湯、歌会等は好まない
島原の乱にて総大将、兵糧攻めと捕縛者の斬首指示
慶安の乱にて密告を受け、事前に察知
▼家光に対する多大な忠誠心
▼明暦の大火の際、独断で一部大名の参勤を免除
▼大火の際、幕府による米の流通操作の指示
▼忠秋を自分の死後、嫡子を任せるくらい信頼
▽光圀の弱みを探る(既に把握している?)
▽拾人衆の里親探し(拾人衆反対派?)
・幕府の手中にない諜報機関を良しとしないのでは
・島原の乱と慶安の乱は信綱(又は幕府)の計画?
   →幕府の不穏分子をまとめるための場を作った?



保科正之

▼陸奥国会津藩主(福島県会津若松市)で大名
▼明暦の大火後、区画整備(道路拡張、火除け地設置)を主導
▼老中に各種政策を指示
▼放火犯に対して火焙りの厳罰処罰を出す


列堂義仙

▼柳生宗矩と側室の子
▼元々気性が荒かったが後に寺の主僧を務めたりしている
▽活人剣を用いる(武装解除と合気道?)
▽了助と共に極楽組を追う


由井正雪

▼慶安の乱の首謀者
▼由井民部之助橘正雪(ゆいかきべのすけたちばなのしょうせつ/まさゆき)と名乗る
島原の乱の目付、森宗意軒と接点あり
  →宗意軒は中国にて火攻め戦術を教えている
▼軍事/軍学塾を開き、門下生には浪人多数
▽極楽組は由井正雪一派の残党と目される
・浪人集めの為に名前を担いだだけで明暦の大火自体の目的や思想などには関係ない可能性もあり


慶安の変

▼由井正雪率いる浪人集団による幕府転覆未遂事件
▼江戸焼き討ちからの各所制圧、天皇奪取
▼乱の主犯格には長曾我部家、毛利家らしき人物あり
▼徳川頼宣(紀州藩主)の書状を正雪は所持
   →頼宣は若いころ粗暴で試し斬りをしていた
▼当時の天皇は後光明天皇(どちらかと言えば武闘派)
奥村八左衛門の密告により未遂に終わる
   →松平信綱の家臣の親族とされる人物
▽頼宣の書状の件については、解決済み
▽正雪絵図の下地はこの時に作られた
   →当時において幕府の町割りに関する情報を持っていた


錦氷ノ介

▽吽慶(霜山重蔵)の息子
▽極楽組(火付け集団)の首魁と目される
▽稲葉紀道の元小姓
・そもそもの目的が不詳
・氷(ひ)→火、非


稲葉紀通

▼丹波国福知山藩主(京都府福知山市)
▼寒ブリの頭がなくてキレた
▼幕府軍に火縄銃を乱射し、最後は家臣により射殺
▽もともと狂人であるように描写
▽慶安の乱やほかの事件との関係性はなし(今のところ)
・何かに対して疑心暗鬼だった?
・寒ブリをくれた京極氏はあまり良い人物ではない
・そもそも「頭を落とした状態」は喧嘩を売るに等しい、紀通は戦の経験者だし → わざと?


稲葉正則(未登場の人物)

▼相模小田原藩主(神奈川県小田原市)で老中
▼明暦の大火の年(1657年)に老中になる
正室は毛利家長崎と江戸の取次でオランダ人と交流あり
▼紀通の嫡男を預かる


幕府内

▼当時の将軍は徳川家綱(16~20歳くらい)
▼武断派と文治派で牽制しあう
▼明暦の大火には幕府主導説あり
▼のちに財政難となる
▼武断政治から文治政治へ切り替わる
▽御三家を遠ざけようとしている。尾張、紀州は既に謀反の疑いがかけられた過去があり。
▽御三家に情報を一部遮断している節がある
▽町割りの絵図を横流しした人物がいる
・武断派or文治派の排除の為に大目付が動くような事件を起こそうとしている?
・信綱の参勤の一時見送りは幕府の意向ではない。
・拾人衆や一部協力者で放火犯を追っている=幕府、奉行所は信用できない状態なのでは
・天守まで燃えたのに将軍が空気すぎる


光圀の逸話

・逸話にて光圀の友人が無宿人を斬るように煽る話あり
・光圀が罪人をもらい受け、斬らずに(試し斬りを失敗して)解放する話有り    →のちの了助?
・光圀が親殺しの罪人に論語を説き、罪を理解させたのちに処刑を実行した話あり   →のちの氷ノ介?


 とりあえずこれくらい。釣り天井あたりも気になったけど年代が離れすぎてるし、単発のネタっぽいからやめた。

なんとなく九州勢や京都勢、オランダが今後絡んできそうだし、島原の乱から続く一連の事件の可能性(それこそシュピーゲルシリーズみたいな構成)もありそう。

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