清水寺うらぼん法話、森清範 師の「夢が人を変える 」
夏の風物詩の一つ、暁天講座、清水寺は8月1日〜5日までうらぼん法話として6時から行われていました。
暁天講座とは
夏の早朝に寺院で坐禅や提唱、法話が行われるもので、終了後お粥などを接待くださるところもあります。
無料または500円程度で行われていて、貴重なお話が聞けて、早起きは三文の徳そのものです。
清水寺のうらぼん法話は今年で108回目、暁天講座という言葉ができる前からされていたそうです。
8月1日、2日、4日、5日と今年は4度伺いました。
5日に行われた「夢が人を変える」北法相宗管長・清水寺貫主 森清範 師のお話。
森清範 師は年末に今年の漢字を大きく書かれるあの方です。
お話は多岐に渡り、あっという間の1時間でした。
その中で印象に残ったことをいくつか。
音羽の滝
音羽山清水寺とその名の通り、音羽山から湧き出る音羽の滝は清水寺が開山した時から枯れることなく続いているとのこと。
本当に美しい水で、海外からお参りされる方にお茶を振舞われた時に「美味しい」と感激されるとのことで抹茶はもちろん、お水が良いからですとおっしゃっていました。
お茶は清水寺職員の方が丁寧に点てられるとのことで、海外の方にもその良さが伝わるそうで感性が研ぎ澄まされているのでしょうね。
瑩山(けいざん)禅師の遺蹟
山門を正面に見て、右手に少し行ったとことにあります。
通常、本堂をお参りして奥之院、音羽の滝を回り、最後のエリアに位置します。
法話の中で宗派は違っても思いのあることは同じで、親鸞さん、法然さん、道元さんのことなども話されていました。
瑩山(けいざん)禅師は曹洞宗を開いた道元さんから数えて4代目の方で總持寺を開山された方。
總持寺ははじめは能登(石川県)に作られ、明治44年に今の鶴見(神奈川県)に移転したとのこと。
能登に作られた總持寺、その環境が清水寺と似ていたそうです。
瑩山禅師と清水寺の関係は
瑩山禅師の母が行方不明になっていた実母・明智に逢いたいと願い、清水寺に日参しお祈りしたとこと、逢うことができたという逸話があります。
明智は道元禅師の初めての女性の弟子だったそうです。
願い祈ることで叶うことがあるのですね。
ふたつの月
東山から昇る月、それはそれは大きく美しいのですが、
月はふたつあると言われています。
一つは実際に見える月、もう一つはそれを見ている自分の中にある月だとのこと。
受け皿があれば、池、草、水たまりにも月を見ることができる。
そのようなお話でした。
そういえば、嵯峨天皇が大覚寺の大沢池に映る月をご覧になったのがお月見の発祥とも言われるように、ふたつの月でお月見をする感性が素晴らしいと感動したのを思い出しました。
そして、この記事に書いたことも同じこと。
雨だからこそ、見える景色があった。
夢が人を変える
私なりに感じたこと。
海外から清水寺に来たいと思う。まずはそれがあったからこそ、清水寺を参拝が叶った。
来られた方に美味しいお茶を出したいと思われたからこそ、音羽の滝で水を汲み、美味しい抹茶を点てることができた。
清水寺でお茶をいただくことに心から感謝されているからこそ、その美味しさに気づき、それを伝えることができた。
実母に逢いたいと日参を続け祈ったからこそ、逢えることができた。
ただ信じた道をいくこと。それも逢いたいという願いがあったからこそ。
月を見て美しいと思うだけに留まらず、自分の心にもその月を見る。
常に感性を磨いている方こそ、見えるものがある。
全て夢が始まりで、人を変えたのだと。
森清範 師が、小さなことでも一つずつこうしたいと決めること、そうすることで物事は動くという意味のことをおっしゃっていました。
帰り際にパンと牛乳までいただいて、有り難いことです。
もっとたくさんの学びがあったのですが、今日はこのあたりで。
暁天講座に行くと決めて、早起きしたからこその良い一日のスタートが切れました。
今年の暁天講座は終了しましたが、来年の夏、ぜひ、体感してみてください。
他の会場へも足を運びました。
改めて書きますね。
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