6月30日、夏越の祓で今年も杉のお守りいただけますように
6月に入ると京都では水無月が店先に並び、神社の茅の輪も出来始めます。
水無月のことはこちらをお読みください。
6月30日に毎年、お客様を案内する今宮神社の夏越の祓
「今年も杉のお守りいただけますように」と祈りながら、今宮さん(今宮神社のこと)の楼門をくぐります。
一年の半分が過ぎる日、大晦日と同じぐらい重要な日なのです。
昔の夏の風物詩・衛生掃除の思い出
そう言えば、物心ついた頃には夏になると隣近所が一斉に畳を上げて大掃除をする衛生掃除の日が設けられていました。昭和30年代のことです。
これを読まれる方には仰天されるように古い時代の話。
伝染病がはやらないようにしたものですが、夏の風物詩になっていました。
上げた畳を軒先に立て掛け、バンバン叩き、お日様に当てます。
今は畳のない家の方が多いのかもしれませんね。
上げた畳のあった床には昨年敷き詰めた新聞紙があり、まずはそれを取ります。
そこへ湿らせた新聞紙を小さくちぎってばら撒き、箒ではきます。埃や汚れを新聞紙が絡みとってくれるのです。
先人たちの知恵って凄いですね。
今も懐かしく思い出し、新聞紙を湿らせてばら撒いて掃除してみたいですが、我が家に室内をはける箒がありません。
棕櫚(しゅろ)の箒、京都でも購入できるところがあります。一つ欲しいなぁ。
三条大橋たもとにある内藤商店さん
一斉に行われる衛生掃除が終わると家の中の空気はもちろんのこと、町内中の空気が綺麗になるのを子どもながら実感していました。
大晦日と同じく、一年の半分が終わる、その頃に掃除をしていたのは良い習慣だと思います。今もそういうのが定着するといいですね。
夏越の祓も各神社で行われますが、私が毎年、お参りして茅の輪をくぐるのは今宮さん(今宮神社)。
手水舎で手と口を清め、人形(ひとがた)に名前と数え年を記し納めます。
午後3時からいよいよ神事が始まります。
神職様の後をついて、茅の輪をくぐります。
「水無月の夏越の祓する人はちとせの命のぶといふなり」と唱えながら、茅の輪をくぐり、境内を大きく左から一周、次に右から一周、最後の左から一周。
大きくゆっくりまわることに感動します。摂社や末社、鎮守の森を大切にされているのが伝わってきて、さらに今宮さんが好きになりました。
そして、儀式が始まり、それが終わると大祝詞を一緒に唱えます。
暑い時期ですし、長くも感じますが、先ほどお納めした人形(ひとがた)もお火焚きで焚き上げられ、半年間の厄も祓っていただけるのです。
終わるとなんとも清々しい気持ちになり、杉のお守りを授けていただけるのです。
この杉のお守りにはお札が付いていて、それには「蘇民将来子孫也」と書かれています。
蘇民将来子孫也についてはまた改めて、祇園祭のところで触れますね。
夏越の祓のこと、詳しくは『京都癒しの旅』に書きましたので、よろしければ手に取ってお読みください。
京都癒しの旅では今年も今宮神社の夏越の祓と水無月の旅をご案内します。
少人数でゆっくりと、地元の案内人と一緒にいかがですか?
案内人はこんな人
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