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インクルーシブ教育の大切さを改めて感じたひととき

先日、zoomのウェビナーで、大学院に在籍する女性Hさんの話を聞いた。

生まれつき脳性マヒというハンディキャップがあるHさんは、小・中学校は普通学級、高校は特別支援学校で学んだ若き女性。同時に社会福祉士の資格を持ち、今も大学院で社会福祉学を研究されている。

不自由な体ながらも、力強く、これまでのことを話されていたのが
とても印象的だった。
小学校時代は、先生や友達がごく自然に一人の人として関わってくれて、とても嬉しかったそうだ。そして、Hさん自身も、自分のことが好きになれたとのこと。

一方で、高校は普通学級で学ぶことが様々な理由で許されず、特別支援学校に進学。そこでは、Hさんの本来の姿を見てもらえず、こちらから要望を出しても対応してもらえず、生徒達の声も聞いてもらえない状態だったらしい。彼女の「動物園の動物になった気分」との言葉に、私は強烈なショックを受けてしまった。

もちろん、日本中の特別支援学校が皆、同じようではないと思う。こちらで伸び伸びと楽しく学んでいる方も多いだろう。
たまたまHさんは、思いもかけなかった環境に置かれてしまったのだ。

しかし、小中学校とは全く異なる考え方が主流の中、Hさんは多くの人々の励ましとサポートを受けながら、必死に努力して大学進学に挑戦し、見事に突破。
今は故郷から離れ、他県で一人暮らしを満喫されているそうだ。

画面から見るHさんは、本当に明るくて笑顔が素敵な女性だった。
ただ、障がいがあるというだけで、自分の意思とは関係ないことをさせられ、やりたいこともやれないなんて、なんて理不尽なんだろう?
どんな状況であろうと、学ぶという当然の権利を当然、享受できるように。まずは、誰もがインクルーシブ教育を身近なものとして理解し、実践する必要があるのではないだろうか?

障がいの有無に関係なく、一人一人の人生、個性、考えがあるからこそ、コラージュのような社会ができあがる。
これは、様々な立場で生きる方々の人生の息吹が感じられるから、とても奥深くて、趣深い、面白いものではないかと思う。

Hさんのお話を聞いて、全く気がつかなかった多くのことに気づかされ、大変な驚きと共に、深く考えさせられた昼下がりだった。










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京すずらん
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