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【複雑性PTSDと向き合う】「愛情があること」と「愛情が伝わること」は別物。「愛情があれば何をされてもいい」わけではない

学生時代に、メンタル疾患になり、治療を続けてきました。 

数年前に、病院を変えたところ、「複雑性PTSD」という診断をもらいました。

その後、治療方針が自分に合っていたおかげもあり、快方に向かっています。

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わたしの母は、幼稚なところがあり、母の言動にたくさん苦しんできました。

母は、よくわたしの目の前で泣き出し、不安や不満、イライラなどをぶつけてきました。

わたしは、そういった母を放っておくことができず、親身になって話を聴き、いつの間にか、母のカウンセラーのような存在になってしまったんです。

母はよく、

「キョロ(わたし)のために、離婚しないでがんばっている。本当はとてもつらい」

「キョロの学費のために、がんばってパートをしているけど、本当はこんなに働きたくない」

「キョロが習いごとをしているから、夜ゆっくりできない」

などと、延々とグチることがありました。

こういう母のグチや不満を聞いていて、幼いわたしは、

「わたし、母の負担になっているんだろうな」

「わたしが生まれて来なければ、母は幸せに生きられたんだろうな」

と思ったんです。

ただ、母がわたしに対して「ちゃんと愛情を持っていること」はわかっていました。

実際に、母は「キョロのために、がんばっている」としょっちゅう言っていました。

(ものすごい精神的な負担でしたが……)

母の愛情に気づいていたからこそ、不快な気持ちになるようなことを言われても、黙って、聴くに徹していました。

でも思うんです。

「母を甘やかし過ぎた」って。

愛情があっても、わたしが傷ついたのはたしか。

「それを言われたら、つらい」ということを、ちゃんと言動で示すべきだったんです。

たとえ、愛情があっても、「愛情がちゃんと伝わるかどうか」は別の話。

「愛情があったら、何をしてもいい」ということではないんです。

「愛情があれば、子どもを叩いても、蹴ってもいい」

「愛情があれば、何を言ってもいい」

「愛情があれば、子どもをコントロールしてもいい」

違いますよね?

歪んだ愛情を、素直に受け取ってはいけないと思います。

やさしくて、真面目で、がんばり屋の子どもは、

「ママを困らせたくない」

「ママに喜んでほしい」

という一心で、自分を犠牲にしてしまいます。

「愛してくれているんだから、これくらいガマンしないと」と、自分に無理をさせてしまう。

でも、子どもだけが努力をするのは、おかしい。

「愛情があるから」という理由で、子どもを傷つけてしまうのも、おかしい。

適切な愛情の伝え方が、大切だと思うんですよね。

両親想いの子どもは、本来、背負わなくてもいいことまで背負ってしまいます。

「あんな母でも、わたしが理解してあげないと」

「わたしが成長すれば、母のことをわかってあげられる」

こんなふうに、背伸びをしすぎてしまう。

こうやって、自分の「甘えたい気持ち」を封印して、「傷ついてないフリ」をすることに慣れてしまう。

でも、本当は、甘えたくて、ちゃんと愛されたくて。

そのひずみが、暴飲暴食や自傷行為、過激な恋愛などにつながってしまうんだと思うんです。

親のゆがんだ愛情には、「NO」を言っていいんです。

それが難しいなら、逃げてもいい。

わたしの場合、両親との関係があまりにも悪化したので、大学進学を機に、ひとり暮らしを始めました。

「自分は犯罪者になってしまうのではないか」と思うくらい、憎しみが強くなってしまったので。

「愛されているから」と言って、なんでも許してしまうのは危険です。

「愛情があること」と「愛情が伝わること」は別物。

その違いをしっかりと理解して、理不尽な要求に「NO」と意思表示できる自分になっていきたいものですね。

また、自分の子に対しても、「愛しているから」という理由で、理不尽な要求をしていないか、ふり返ってみてください。

せっかく愛情があるのなら、「愛情の伝えかた」も工夫していくと、親子の関係がより深まると思います。

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先日、1ヶ月ぶりの通院に行ってきました。

「半年前よりも、かなりよくなっています」という言葉を主治医からもらって、とてもうれしくなりました。

諦めずに自分と向き合い続ければ、ちゃんと回復するんですね。

これからも、前向きに努力していこうと思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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