コーヒーはムズカしい。
2023/1/14 銀座千疋屋のチョコレートを朝につまみ食いしてしまう…
目の前に焙煎ノートがある。著者は中川ワニさんである。私が知る限り、過去12年分のデータが何冊にも渡り存在している。(ノートの)中に細かいことが書いてあると、思われるであろうが、至って簡単な謎の数字と幾ばくかの文字と試飲の感想という名のポエムが書き記されている。
中身は誰にも見せてはいけないといわれているが、一体何人の人が、この暗号を読み解くことが出来るのだろうかと思いつつ、何らかの緊急事態になった時、わたしが読み解くのかも知れませんが、コーヒーはムズカしいと思う一つの要因である。
仮に、その通りに作ったら中川ワニさんが作るコーヒーの味が再現できるのか?というと、できないのである。コーヒーは農作物である。その年の、できばい、その日の気温や湿度やお天気で火加減時間加減が異なるのである。が、ただ、決まり事がそこには必ずあって、その決まりを守ることで自分が何をどうしたかがたどり戻りができるようになることが肝心なのである。
何となく焼いたコーヒーは再現不可能で何となくこれは焼かれたなぁと、一口飲めばわかるようになるまでが無意識かの知識化だと私は思うのであるがその努力は決して無駄ではない。
例えば、コーヒーを淹れる際に決まり事がある。
湯を注ぐ際、中心から始まって必ず中心へと戻りコーヒーの動きに合わせながらその所作を繰り返す。飲みたい量になったらドリッパーを外す。おのずと、どこで何を自分がしたかがそれ(中心道しるべ)で辿れるのである。
だからこのノートにも決まり事がある。一見簡単なように見えて簡単でないワニ語である。本当に私は焙煎家になるのだろうか?いや、なれるのか?私が過去5年間書きためていた焙煎記録はHP上で後悔している。ほとんど絵日記のようなものなので焙煎絵日記と読んでいるがそれを再度読み返すところから始めるべきかしら。
プレミックスしたコーヒー豆にさらにアフターミックスしたコーヒーを飲みながら考える。