《組合せが分からない新しさ⁉️》【統制環境とキャリア⑬】
『読んだよ、記事。
よく分かんなかったな。難し過ぎて、何を言いたいのか、途中、飛ばしちゃったよ』
「そうですね。
書いてる本人も、分かってないのかもしれませんね」
『いや、それはないな。
何かさ、自信みたいなのが鼻に付いたし、分かってて当然みたいに、単語が次々、出てくるから感じが悪いよな』
「えぇ、そういうところが散見されましたね。
でも、、、」
『、、、何だよ。でも、何?』
「いえ。
上手く言えませんが、、、」
『言えよ。遠慮と忖度は、この世の二大害悪だよ』
「この世の、というより、我が社の、ですが」
『我が社がこの世だよ。仕事しか、してないんだから、オレ』
「まぁ、そうですけど。
ところで、先日の会食はどうでしたか?
先方から何か、面白い提案がありました?」
『どの会食のコト?』
「佐久間様との会食ですが、、、」
『あっ、そうだ。
提案されたな、何だっけ。
えーとね、社内人事システムの業者のコトを言ってたっけ。スッカリ忘れてた』
「あまり関心がなかったんですね。いつものように」
『佐久間さんはさ、心配なんだって、ウチの成長が。
オレも心配だけど』
「人事システム、ですか?」
『何て言ってたかな、、、
人事データの活用とか、システム導入とか、そんなとこ』
「社長がいまだに、スタッフ全員の評価をしてるなんて、知らないんでしょうね」
『知らなくてイイのよ、そんなコト。
趣味だから、オレの』
「たしかに。
でも、そのコトだけでなくて、社長の負荷を気にされてるんですよ、佐久間様は」
『自分の会社のコトだろ、心配してるのは。こっちと共倒れになりたくないだけなんだよ、あの親父は』
「まぁ、それもありますね」
『それしか、だろ。
でさ、あの”統制環境”の記事だけどさ、あの書いたヒト、呼べる?』
「呼ぶ?」
『そう、書いてるヒトに直接、会った方が早いでしょ』
「、、、」
『何だよ、ダメ?』
「珍しい、ですね。
社長自ら、誰かに会おうとするなんて」
『最近は、ね。
昔は、どこにでも顔を出して、会いに行ってたんだよ』
「それは知ってます。私もそれで、お会いできましたから」
『そうだ、そうだ。
あの頃は、知りたいコトがあったら直ぐ、会いに行って、話を聴かせてくれ、って。
随分と嫌な顔もされたけどな』
「で、何でまた?」
『理由、要る?』
「私はイイんですが、先方に何を伝えるのか、参考にしたくて」
『うーん、そうだな。
まず、分かりにくい、というコト。内容云々の前に、言葉遣いが。
それと”キャリア”ってのが、気になる。
統制云々とキャリアの組み合わせが、まだ分かってないし、新しい』
「新しい?」
『そう。
新しいから、興味があってね』