《一貫性なき、あんばい⁉️》【統制環境とキャリア15】
『ところでさ、色々、みたよ。
何だか、色んなコト、してるみたいだな、あのヒト』
「ご覧になりました?
追いつかないですね、色々ありすぎて」
『まぁ、だから、会った方が早いんだよ』
「たしかに」
『表に出てる情報なんて、ウソばっかりだから。
基本、信じてないからさ。そうだろ?』
「そういう部分も大きいかと。
余計なコトは隠してる場合も多いですし。
例えば、失敗とか」
『挫折みたいなのは、共感を呼ぶにはイイけど、説明を省くから。
ちょうどイイあんばいのとこだけ、ちょっと出し、する感じでな』
「ところで、佐久間様から、先ほどお電話がありました。一旦、折り返しというコトにしておきましたが」
『要件は?聞いた?』
「直接話す、というコトでした。
アレですね。社長に直接お電話しても、お出にならないから私に電話してきますね、佐久間様」
『あぁ、そうだね。
着信はあったけど、留守電にしてないし。
電話くれ、みたいなメッセージも来てたな』
「それだけ期待されてるんですね。
折り返し、お願いします。
伝えましたよ、私は」
『はい、了解』
「で、どうされます?
まだ、社長自身で色々調べてみます?」
『何を?』
「あの、”統制環境”の」
『うーん、そうだな。
何だかさ、こう、筋が見えないんだよな』
「筋、と言いますと?」
『普通はさ、、、
普通が何なのか、この場合の普通がそもそも、よく分かんないんだけど。
一貫性みたいなモノがあるじゃない?
この会社でこうして、次の会社でこうなって、それで、みたいに。
あんまり浮かび上がってこないんだよ』
「やっぱり色々、隠してるんですかね?」
『表向きの経歴なんて、いくらでも化粧できるし』
「、、、そうですね」
『嫌味じゃないからね』
「、、、そうですか?」
『半分、嫌味、かな?』
「イイんですよ。
嫌味でも、馬鹿にする、でも。
私を見つけてくれたのは、社長ですから」
『見つけてくれた?
あんなに派手に、サイン会とか、握手会とか、やってたくせに』
「仕方なかったんです。
もがいてた、と言えば、誇張が過ぎるかもしれませんが、必死でしたからね」
『今もまだ、連絡とか来るの?』
「もう殆どないですね。
スッパリ縁も切ってますし、もう関わりたくナイという雰囲気を出してますから」
『もう表に出るのは、イイの?』
「そもそも、そんな柄じゃないんです。
サポート役が向いてますので」
『サポート役が向いてる、という自己評価なの?』
「違います?」
『違う、というか、、、
それも一面なのかな、とは思うけど。
助かってるというコトだけは、伝えておきます』
「社長がですます調になる時は、危険なサインです。あまり信じないでおきます」
『、、、助かってるよ、ほんとうに』
「はい。承知しております」
『さて、どうするかだな、、、
疲れたから、もう今日は、帰ろうかな、、、』
「ですから、
佐久間様にお電話を」
『はい、了解しました‼️』