明日がやってくる それを知っているから
久しぶりに実家のある大阪に帰省している。
帰ってきて早々、最寄り駅前にあった商店街の一画が根こそぎなくなっているのを目にして、なんとも言えない寂しさを味わうことに。
工事の立て看板を読むと、どうやら更地となった一体がすべて広場へと様変わりするらしい。
おそらく次に帰ってくるころには、もう一変化した光景を目の当たりにするのだろう。覚悟はすでにできている。
いつの間にか姿を消してしまった小さな本屋さんの思い出を遡りながら、そして、変わっていく街並みと変わらない建物のコントラストに面食らいながら、実家へと続く道を歩く夜だった。
最近、ハマっている『ふつうの軽音部』というマンガ。
現在、週刊少年ジャンプ+で連載されており、本当にごくごく平凡な高校生たちが軽音部に入って、なんやかんやと日常生活を過ごす、そんな作品。
ただそれだけの設定なのに、なんとめっちゃおもしろい。
現実にありふれた個性のキャラもいれば、尖りつくしたキャラもいて、ちょうどいいバランス感。
そして何よりも、高校の軽音部に対する解像度が高すぎる。コピーされる楽曲の絶妙なチョイス。部員の音楽に対する温度感。内輪で回っていく恋模様。
高校で軽音部に所属していた自分にとっては「ああやっぱりどこもそうなんだ」と思わずにいられなかった。ヨンスみたいな憎めないキャラって、どの学校にもいるんだなって。
そんな『ふつうの軽音部』では、実際に既存のアーティストの楽曲がたびたび登場する。まさに「あの頃の軽音部」で鳴らされていた楽曲たち。
特に印象的だったのはa flood of circleの「理由なき反抗(The Rebel Age)」。
ファンからは「フラッド」の愛称で呼ばれている、ガレージサウンドを突き抜けるボーカル佐々木亮介の渋く枯れた歌声が印象的なロックバンドで、そんな彼らの楽曲を物語の主人公である女の子が、大胆にも大声で歌う姿がまたかっこいい。
大学でもフラッドは人気で、一度のライブに1組はいたんじゃないかくらいコピーされていた。もはやサークル内のライブ演奏を観て、自分のなかのフラッドの曲のレパートリーを増やしていた。
今回はそんなフラッドの曲のなかから、あの頃ライブで観ていて、いちばんフロアが盛りあがった楽曲の歌詞を引用させてもらった。
イントロのギターリフと間奏のベースラインが印象的で、ラスサビのキメも多くて、絶対に演奏してて楽しいだろうなと。めっちゃ羨ましく観てたな。