君が居なくてもこちらは元気でいられるよ
ずっと続くと思っていたことが、突然、途絶えてしまったときの空虚さに、いつまでも慣れることができないでいる。
わがままなことだと分かっているのに、虫の知らせもなく急に届いたひとつの言葉で、心が空っぽになってしまう。
きっと、後ろめたさもあるんだろう。
大切にしていなかったわけではなくて、でも、四六時中ずっと見守っていたわけでもない。しばらく目を離していると、変わってしまうことはこの世にごまんとあって。
不意を喰らったような気持ちになるのは、どう考えても自分のせいなのに。変な話。
先月、活動20周年を迎えたフジファブリックが、来年の2月に活動休止することが発表された。
メインボーカルだった志村正彦さんが亡くなったあとも、その想いを継いでフジファブリックというバンドを継続させたメンバー3人が決心したことに、いちリスナーからは「本当にお疲れ様でした」以外に送れる言葉はない。
大学の軽音サークルでコピーバンドをしていたころは、たくさんフジファブリックのコピーを見かけた。本当に世代を問わずに愛されていたバンドだった。
初めは『若者のすべて』しか知らなかった自分でも、ライブで演奏されるたびに「良い曲だな…」と思う音楽が増えていった。
『赤木色の金木犀』『茜色の夕日』『星降る夜になったら』『陽炎』『バウムクーヘン』…と挙げていけばキリがない。
自分もとあるライブでコピーする機会があって。実際に演奏したのが『虹』と、上に載っけている『Bye Bye』という楽曲。
精一杯の強がりが込められた歌詞がとっても切ないのに、何だか寂しい気持ちを紛らわせてくれる。ラスサビで転調するのも最高。
ちなみに「バイバイ」のコーラス部分を、当時、ベースだったので担当したのだけど、声が小さすぎてライブを見返したらぜんぜん聴きとれなくて。めっちゃ練習したのにね。
そんなささいなことも含めて、たくさん思い出をくれてありがとうね。