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アイスクリームしかないコンビニがあったなら

アイスクリームしかないコンビニがあったなら。

そんなことを考える。

「それはもはやコンビニじゃないのでは?」という至極真っ当な疑問はひとまず廃棄置き場にでもおいておくとして、現実問題そんな楽園みたいな場所があったとしたらどうするだろう。

時に、自分はよくコンビニでアイスを買う。
割と季節関係なく買う。

夏に食べるアイスは外が暑ければ暑いほど美味しいし、冬に外の寒さから逃げるようにこたつで食べるアイスもまた格別。

ところで寒い季節に暖かい場所で食べるアイスは何だか「敵の敵は味方」という矛盾してるのかしてないのかよく分からないあの理論に似ている気がする。

何故か納得してしまうけど、理由は説明できないあの感覚。いや本当に何で?

まぁ何はともあれ
背徳感は最高のスパイスになりうるという事だ。

ただ、そんな風にコンビニにアイスを買いに行った時
いつも思うのだ。

種類がもっとあればいいのに、と。

例えば、ある日最寄りのよく行くコンビニで「アイスの実」シリーズのかぼちゃ味を見かけて、試しに買ってみたら痛く気に入ってしまった。

これは毎回このコンビニを訪れた時は買うしかないと、次回意気込みながら買いに行ったところ、二度と彼に出くわすことはなかった。

サイクルの早いコンビニのアイスコーナーにおける熾烈な争いに負けてしまったのかもしれないし、はたまた単に季節限定商品だったのかもしれない。

ただ、自分は今でもあの後ろ姿を探し求めている。

このような苦い経験は一度や二度ではない。そもそもコンビニアイスと言うのは、同じブランドでも店舗によって全く置いてる種類が異なるのだ。

さらにコンビニという世界において、アイスと言うのは多種多様なジャンルに渡る商品群の中の一つのカテゴリーに過ぎない。

そんな状況を踏まえた上でもう一度言いたい。
アイスクリームしかないコンビニがあったなら。


これ程幸せな場所は他に考えられないんじゃかいか。

という事で、自分なりにそんな夢のようなコンビニを妄想した時のメリットとデメリットを挙げてみた。

暇があれば見てやって欲しい。

メリット①エンターテイメント施設に様変わり

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まず何より、そんなコンビニがあったならば一度は足を踏み入れたいと思うはずだ。

何せ、ありとあらゆるアイスクリームがその場所には揃っている。

最早ヘンゼルとグレーテルみたいな世界観。
現代版お菓子の家。

ハーゲンダッツコーナースーパーカップコーナーやわもち雪見だいふくを集めた和アイスコーナー。

あるいはガリガリ君専門コーナー。
敷き詰められるガリガリ君程、シュールな光景はない。

いつもはコンビニの一画にしかないアイスコーナーが一面に広がっている光景。歩き回るだけで満足してしまう可能性すらある。

特に、子供ならば一度は夢見る世界だと思うのだ。

何ならお父さんやお母さんでも子どもを連れていく口実に、満更でもない顔でワクワクしながら入ってくるに違いない。自分ならそうする。

もしかしたら花火大会当日の近所のコンビニでくらいしか見たことがない「行列をなすコンビニ」になれるポテンシャルを秘めているかもしれないな。

メリット②期限が無いのでたくさん仕入れられる。

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実はアイスクリームには賞味期限が無いらしい。
皆知ってただろうか。自分は最近知った。

それならば、ありとあらゆる種類のアイスクリームを一年中仕入れられるのではないかと素人ながらに思ってしまったのだけど、そう簡単にはいかないんだろうな。

しかし、もしできたら環境に優しいのは確かだ。

廃棄を出さないコンビニ。聞いたことない。
それだけで環境に貢献していると言える。

まぁ実際、一年前のアイスが目の前にあってすぐに口に運べるかと言われたら、甚だ疑問ではあるけど。

デメリット①店員が凍え死ぬ可能性がある

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もちろん、デメリットもあるだろう。
その筆頭として考えられるのが寒さだ。

一面広がる冷凍ケースから放出される冷気が店内を駆け巡り、店内はさながら真冬のアラスカのような気候に様変わりする。

訪れる際は、それ相応の防寒対策が必要になってくるのだ。北海道のスキー場に行く時ぐらいの厳重な装備を身につけよう。

そして何より大変なのは店員さんだ。

一日中店にいる場合、いくら防寒しようが限界はある。最悪レジで営業スマイルをしながら表情が固まってしまうかもしれない。期せずして、ちょっとした現代風刺画が完成する。

さらに言うなら、深夜にシフトに入る人間に至っては凍死と隣り合わせだ。雪山で遭難した時をセルフ体験させることになってしまう。

いくらアイスが好きでも、その状況を我慢できるほど愛が強い人はいないだろう。

そして、その状況を我慢出来るならばコンビニバイトではなく、自衛隊を目指すことをオススメする。

デメリット②冬場に果たして店に足を踏む入れる人がいるのか

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夏場はいい。
外の暑さから逃れるように店内に避難する事もできる。

しかし、冬場はどうだろう。

果たして寒い場所から寒い場所に行こうと思う人がどれくらいいるのだろうか。空気でさえ、冷たい場所から暖かい場所に移るのに。

買いに来る方でさえ、それなりの覚悟を持って訪れなければならないコンビニに居続ける店員などもはや難攻不落の城の門番みたいなもの。目の前まで迫りながらUターンされても何も文句は言えない。

よって、冬場の閑散期はただただ極寒の地で商品を整列するだけの施設と化す。モチベーションを保つのは至極難しい。

ロングで入る店員はアイスクリームの文字がゲシュタルト崩壊するかもしれん。いや、本当に。

まとめ

まとめると「買いに行く人は楽しいかもしれないが、店で売る人はとんでなく苦労するかもしれない」という結論が出た。

そりゃ街で見かけないわ。
誰も凍え死にたくはないもの。

ただ、夢は見させて欲しい。

もしその施設が出来たなら、自分はいつ何時でもUSJと同じテンションで足を踏み入れる準備はできているから。

そんな訳なので、もしコンビニエンスストアならぬ「コンビニアイスストア」を開設するもしくは見かけた方がいればご一報願いたい。

もっこもこのコートを装着してそちらに向かうので。
よろしく。

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