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【極私的書評】2024/11/22 「泣くな研修医」シリーズ読んでみた。

著者本人が出ていたポッドキャストで肉声を聞いて、前から気になっていた。

泣くな研修医シリーズを読んでみた。

面白い、というか凄い本。

現役医師が書いているだけあって、よくある人気作家が綿密とやらの取材をして「作った」話とは質が違う。

医療系小説、ドラマというのは、著者の割と胡散臭い「理想」やらのイズム、「こうあるべき」、イデオロギーが前面に
押し出されて政治性というか、気持ち悪さが出るのだがこのシリーズは現実を淡々と記述する。

もちろん主人公も突きつけられる現実に違和感を感じるのだがそれはそれで日常は過ぎる。
ある意味、「ブラックジャックによろしく」の主人公と真逆の普通の「一般的大多数の医師」の存在。

これがいい。

天才外科医だとか、反逆児ではなくて、医療の日常を通じて非医者が医者になっていく過程がリアルなのだ。

でもこれってどんな仕事でもあるあるで、一部のエースプレイヤーだけで仕事はまわらない。
大多数の普通の人(「だった人」も含めて)から一流の業務は成り立っているんだ。

こういう普通の本、小学生のころに読んでいたらもしかしたら医師を目指していたかもしれない。

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kuyu
May the Force be with you.