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2月12日 やり過ぎ、に気付く方法、止める方法は?

今日は何の日?をビジネス視点で掘り下げ「頭の体操ネタ」にしています。
今日の「頭の体操」用質問例はこちら。

→便利だからと使いすぎると逆効果になるもの、というのは薬以外に何があるだろうか?そしてそれに気づいて是正するにはどのような方法が有効だろうか?


1941(昭和16)年のこの日、イギリスのオックスフォード大学附属病院が、世界で初めてペニシリンの臨床実験に成功した「ペニシリンの日」です。

ペニシリン。
よく耳にしますが、1928年にイギリスのアレクサンダー・フレミング博士によって発見された、世界初の抗生物質だそうです。
抗菌剤として実用化され、第二次世界大戦で多くの命を感染症から救いました。博士はこの功績によってノーベル生理学賞・医学賞を受賞しました。

病院でよく「では、抗生物質を出しておきますね」と言われる、あれ、なんですね(もちろん、ペニシリンそのものではないですが)。

で、さぞかし利用されているのだろう、と厚生労働省の「薬事工業生産動態統計」を調べてみると、意外な事実がわかりました。

「抗生物質製剤」の生産金額が減少しているのです。医薬品全てにおけるシェアも低下しています。

具体的には2020年と2005年とを比較すると以下の通り、半分以下になっています。医薬品におけるシェアも3分の1以下になっています。

2020(令和2)年:1,857億円(医薬品におけるシェア1.6%
2005(平成17)年:3,469億円(同5.5%

理由を調べてみると、感染症の切り札と言われる抗菌薬(抗生物質)が効かない薬剤耐性(AMR)の問題が世界中で深刻化していることと関係があることがわかりました。

日本でも「薬剤耐性菌」によって2017年に8,000人以上が死亡したとの推計が出ており、世界的にも、国連がこのまま何も対策をとらなければ2050年までにAMRによって年1,000万人が死亡する事態となり、現在のがんによる死亡者数を超える恐れがあると警告したそうです。

問題の大きさがわかります。

正確な内容をご確認頂いた方が良いと思いますので、以下に国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院AMR臨床リファレンスセンターのHPを掲載しますのでご参照ください。


抗生物質の話に戻りますと、抗生物質の使いすぎや正しい使い方がされていないことで、AMRが発生している恐れがあることから、2016年にAMRアクションプランが策定され、2020年までの目標として抗菌薬(抗生物質)の合計量を33%、減少させることが目標となっているそうです。その推移も公表しており、以下が2013年からの販売量の推移となります。

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抗生物質の販売が減っている背景にこうした状況があったのです。

→「使いすぎたり正しく使わないことで悪影響が出ること」というのは医薬品の他にもある現象に思える。具体的に思いつくものはあるだろうか?そしてその対策はどういったものが考えられるだろうか?


最後までお読みいただきありがとうございます。
過去の投稿は以下にまとめていますので頭の体操ネタに覗いていただければ幸いです。


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