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#402 「当たり前」は常に変わっている。

昔、「当社の常識は世間の非常識」なんて言っていたことがありましたが、どっぷり浸かっていると飛び越えた発想、って難しいな、と思ったので、メモ。


1、「部外者」が上司になることのメリット・デメリット

いろいろとあって全く未経験の部門のマネージャーとして着任してからもうすぐ4ヶ月が経ちます。

ちょっと変わった部門でして、人事、コンプラ、営業ツールの作成という全く異なる3つの業務をまとめた部門です。うまく収まらない仕事をまとめたような感じでしょうか。

比較的安定した部門、のはずでしたが、足元の環境の変化で業務内容や量に大きな変化が起きているところに着任、となって、いろいろと苦労しています。

ただ、なんで未経験の私なの?という会社の意図は、分かってきました。

それは、未経験、部外者、だからこそ過去のしがらみや前例にとらわれないこと、です。知らないですからね。

となると、メンバーの誰もが「無理ですよ」というところからスタートして、「なんで?」「どうして?」と質問を繰り返します。メンバーが、「素人に1から(ゼロから)説明するの面倒くさいなぁ」と思っていることが、ありありと分かります。それこそ手で触れる!と感じるぐらい。

これが、「部外者」が上司になるデメリットでしょうね。私も逆の立場だったら面倒です。はい。

一方で、改めて質問されて答えていると、「あれ?これって別に大した理由じゃない?」「そうやってはいるけど、どうしてだっけ?」ということが出てきます。多いのは、「うちはいいですが、相手(他部署や外注先など)がダメなんです」というケースです。

そこで「相手」に聞いてみる。これも代わったばかりの「部外者」「素人」なので挨拶がてら素朴に質問しやすいので最大限活用させてもらっています。

すると、「いや、これまでそうしていたから…」とか「別にうちはどっちでもいいですよ。これだけ守ってもらえれば」とか、そういう反応も比較的多いのです。

となると、やめられたり、もっと簡単な別のやり方になったり、と省力化や簡略化ができるのです。

これが、「部外者」が上司になるメリット、でしょうか。


2、「当たり前」は常に変わっている。

これは別に私がすごいわけではありません。この部署の常識が世間(周囲)では非常識に変わっていたのに、「中の人」は気づけない、ということの裏返しなのです。

気づけない、というのは、それで支障がないからです。それは他部署も同じです。昨日と同じように業務が流れていれば支障は感じません。ですからより正確に言えば、気づくきっかけがない、というところでしょうか。

でも、VUCAの時代です。環境はすごい勢いで変わっています。1年もすれば1年前には最適化された業務フローでも改善の余地があるかもしれません。でも、一度確立したフローをいちいち疑いながら作業はしません。そうした労力をなくすことが業務の定型化の目的ですから。

会社では、上司や担当者が変わることが見直しの機会となるでしょう。

でも、あまり異動のないような会社や部署では、それこそ「秘伝のタレ」となって誰もが、疑わずに、きちんと、正確に、昨日と同じ作業を行うことになってしまいます。ですから、BAU化した作業こそ、定期的に棚卸しする機会を設けることを仕組み化するといった工夫が必要でしょう。

これ、単に省力化という以上に実は法令対応などが漏れている、なんて事故も考えられますので結構重要だったりします。


3、まとめ

最近仕事上感じた、ルーティンとなってる仕事って、実は改善の宝庫かも。定期的に見直しする機会を設けると良いのでは?というお話でした。

こうした対策はきちんとした会社なら通常ビルトインされていると思います。問題は形式化していないか?ということです。また、形式化していなくとも、普段その業務をやっている人やその仲間たちが見たところで、なんかおかしくない?とは思い付かないことが多いのではないでしょうか?

ですから、単に「定期的に見直す機会を設ける」だけではその効果は限られる、ということです。

会社であってもこうした惰性は山ほどあります。そして仲間内では気づくことも難しい。でも、今回の例のように異動というきっかけで見つかることもあるでしょう。

では、個人の場合はどうでしょうか?

もちろん、会社と違ってどんなことにどれくらい時間をかけようが、誰にも迷惑はかけませんし、効率を求める必要もありません。

しかし、特段意識しなくても済むぐらい習慣化されてしまった行動を、本当にこのまま続けていくことが今、それから将来の自分にとって良いことなのか?

「なんで?」「どうして?」と改めて質問してくれる、「部外者」の上司は現れません。

たまには、自分自身に「部外者」目線で質問してみてもいいかもしれませんね。

だって、自分を一番説得できるのは自分自身、ですから。


最後までお読みいただきありがとうございました。

そういえば、質問力マニア、でした。関連しそうな投稿はこちら。



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