3月2日 伸びるソロ市場。主役はガンプラ?ミニ4駆?
今日は何の日?をビジネス視点で掘り下げ「頭の体操ネタ」にしています。 今日の「頭の体操」用質問例はこちら。
→1人で楽しむ、密にならない、という観点で見直される趣味がある。その動きを取り込むには、どのような業界やサービスが考えられるだろうか?
ミニチュアや小さいものを愛そうという「ミニの日」です。 「ミ(3)ニ(2)」の語呂合わせから。
ミニチュア。
プラモデル?という安直な連想から調べてみました。
巣ごもりで売上伸びているのでは?と思いましたが、予想通り。
プラモといえばタミヤ(個人の見解です)、の模型大手タミヤの田宮会長のコメントが朝日新聞にありましたので引用します。
「前年比で30%以上増えた。生産が間に合わず、世界的に商品が足りない」プラモデルに携わって半世紀以上だが、「僕が30~40代で設計した船の模型も売れている。こんなことは初めて」と驚きを隠さない。
また、同じ記事に、別メーカーのコメントもありましたのでご紹介します。
自動車模型で有名な青島文化教材社(静岡市葵区)では、塗装や接着剤が不要の初心者向けプラモが前年比で約5倍の売れ行きだという。トヨタ2000GTやジムニーといった商品で、青嶋大輔社長は「子どもや初心者が手を延ばしたのでは」とみる。
航空機の模型が得意なハセガワ(静岡県焼津市)の長谷川勝人社長のもとには、取引先の模型店から「ここ10年で一番売れた。店を閉めなくてよかった」「みんな困っているのに、明るい話で申し訳ない」といった声が届く。しかし「受注量の6割しか出荷できていない」とも言う。
このように売上は順調なようです。
さらには、組み立てるのに必要なニッパー等の工具も売り上げを伸ばしています。特徴的なのは7千円代や、子供用でも3千円代の高価格帯の商品の伸びが大きいことです。
また、「ミニチュア」というカテゴリに近いものとして、日本玩具協会が公表している「ホビー」という分類があります。
プラモデルのほか、ホビーR/C(ラジコンですね)、鉄道模型、フィギア等が含まれる市場分類です。
それによると、2020年度の市場規模は1,449億円となっています。
これは、対前年104.9%となっており、玩具市場全体が同101.5%なので、成長分野といえます。
データは古いのですが、もう少し時間軸を長く取った統計を見てみましょう。
経済産業省の「プラモデルの出荷動向」というコラムに、「工業統計でみる「プラモデル」の出荷額の動向」というグラフがあります(以下)。
これによると、ガンプラ、ミニ4駆のブームで大きく伸ばすものの、近年では落ち着いていることが分かります。
また、同コラムに「鉱工業指数で見る「プラモデル」の出荷指数の動向」というグラフもありましたので紹介します(出典:同)。
時間軸が先ほどと異なるのですが、これを見ると、2011年以降、2015年まで、成長していることが伺えます。
新たな(私が知らなかった)動きとして、2つご紹介します。
1つ目が、ガンプラの海外プロモーションです。
なんとすでに売上の半数は海外だそうです。 その背景には、例えばフランスでは小学校に無料でキットを配布(!?)するといったプロモーションも効果を発揮しているようです。
2つ目が、鉄道模型の、「走らせる」という「体験型」市場の拡大です。
確かにショッピングモールの中に突如鉄道模型屋さんが開店し、大きなレイアウト(鉄道模型を走らせるためのレールや駅、街並みなどが再現されたジオラマのようなもの)が併設され、時間貸ししているのを見たことがあります。 いわゆる「コト消費」ですね。1人で楽しむので今の時代に向いているかもしれません。
→ニューノーマルの趣味、1人で楽しむ、密にならない、という観点で見直されるものも出てくるように思える。また、親世代が親しんだコンテンツであれば、親が子に教えられる、という面もあり、加えて子供の頃に比べて格段の可処分所得がある状況であれば、高齢化に悩む業界の低年齢層への展開、高単価化などのチャンスとも言える。他にどのような業界やサービスが考えられるだろうか?
最後までお読みいただきありがとうございます。 過去の投稿は以下にまとめていますので頭の体操ネタに覗いていただければ幸いです。
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