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9月7日 昨年、インターネット広告費は伝統的四媒体(テレビ、新聞、ラジオ、雑誌)の広告費総額を初めて上回った!

普段の仕事を離れた、翌日にちなんだ過去の出来事をネタに「頭の体操」。
そこから問いや興味を広げたり、抽象度を上げて他への応用を考えてみたり…
さまざまな「頭の体操」に活用ください!
体操のための質問例はこちら。

→今日は日本で初めてCMソングが流れた日。その時の媒体はラジオ。今では広告費に占めるラジオの割合は1.6%。一方でラジオはradikoによってデジタルでの広告費は伸びている。このようにオワコンとみなされるようなメディアや商材でも提供方法を変えることで新たな成長が期待できる場合もある。他にどのような例があるだろうか?


1951年のこの日、初めてCMソングを使ったラジオCMがオンエアされた「CMソングの日」です。
小西六(現在のコニカミノルタ)の「さくらフィルム」のCMで、題名は「僕はアマチュアカメラマン」。
会社名や商品名はなかったそうで、逆に「コト消費」重視の現代を先取りしたようなものだったかも知れません。

電通「2020年 日本の広告費」によると、2020年(1~12月)日本の総広告費は、世界的な感染症拡大の影響による各種イベントや広告販促キャンペーンの延期・中止により、4-6月期を中心に大幅に減少。7月以降は徐々に回復したものの、通年で6兆1,594億円(前年比88.8%)となり、東日本大震災のあった2011年以来、9年ぶりのマイナス成長。リーマン・ショックの影響を受けた2009年(同88.5%)に次ぐ下げ幅となっています。

そんな中でも媒体によって顕著な差があって、インターネット広告費のみ対前年を上回っています。

☑️ マスコミ四媒体広告費:2兆2,536億円(前年比86.4%)
☑️ インターネット広告費:2兆2,290億円(前年比105.9%)
☑️ プロモーションメディア広告費:1兆6,768億円(前年比75.4%)


と、ここまでが、昨年の投稿です。
「2021年 日本の広告費」を見てみましょう。
2020年から続く新型コロナウイルス感染症拡大の影響が下半期にかけて緩和したことに加え、社会のデジタル化が進む中、好調なインターネット広告費の成長に支えられ、通年で二桁増の6兆7,998億円(前年比110.4%)となり、2020年から大きく改善しています。

電通「2021年 日本の広告費」


そして、なんといっても大きなトピックは、インターネット広告費が2021年には2兆7,052億円、前年比121.4%となり、マスコミ四媒体広告費(2兆4,538億円、前年比108.9%)を初めて上回ったことです。

電通 「2021年 日本の広告費 解説」


オリンピックなどにより、TV等の四媒体の広告費も伸びたのですが、インターネットの広告費の伸びがそれを上回った、ということです。


電通の統計では広告の媒体別に大きく3つのカテゴリに分けています。2021年の割合は以下の通り。

電通 「2021年 日本の広告費 解説」


プロモーションメディア広告費とは、DMやイベント・展示、屋外広告といったもので、前年比97.9%と減少傾向です。人との接触を伴う各種リアルイベントや従来型の集客をメインとした広告販促キャンペーンは、徐々に実施されつつありますが、新型コロナ感染拡大防止の観点から未だ厳しい状況が続いているようです。


もう一つの大きなトピックとしては、マスコミ四媒体由来のデジタル広告費が1,061億円(前年比132.1%)と、初めて1,000億円を超えたことです。

マスコミ四媒体由来のデジタル広告費、とは以下の4つです。成長率が高いことが分かります。

☑️ 新聞デジタル 213億円(前年比123.1%)
☑️ 雑誌デジタル 580億円 (同130.0%)
☑️ ラジオデジタル 14億円 (同127.3%)
☑️ テレビメディアデジタル 254億円(同146.8%)

特にテレビメディアデジタルが伸びているのは、TVerが順調に伸長していることがあるそうです。


頭の体操となるネタがあれば幸いです。
以下のマガジンに2年分まとめてあります。よろしければご覧ください。


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