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5月13日 RTD・ノンアル市場はなぜ成長を続けるのか?
はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための質問例はこちら。
→一時、アルコール度数の高い「ストロング系」の伸びが話題になったが、現在は真逆の「ノンアルコール」「低アルコール」が話題のようだ。それぞれどのような顧客ニーズの変化、あるいは顧客層の違いがあるのだろうか?
2011(平成23)年に日本バーテンダー協会(NBA)、日本ホテルメンバーズ協会(HBA)、プロフェッショナル・バーテンダーズ機構(PBO)、全日本フレア・バーテンダーズ協会(ANFA)のバーテンダー協会4団体により制定された「カクテルの日」です。
1806年、アメリカ・ニューヨークの週刊新聞『バランス・アンド・コロンビア・リポジトリ』(The Balance and Columbian Repository)に「カクテル」という名称が初めて登場しました。その翌週の5月13日号に、読者からの問い合わせに対して「カクテルの定義」が初めて文書化されたことに由来します。
カクテル。
バーで飲むイメージでしたが、この状況ですから、家飲みでも楽しむ方が多くなっているでしょう。
ということで、家飲みでカクテルを気軽に楽しむのに最適な、RTD(Ready to Drink の略語でそのまま飲むことができる缶チューハイや缶カクテル、ハイボール缶などのアルコール飲料)市場について調べてみました。
サントリーRTDレポート2022によると、2021年のRTD市場は2億7,451万ケース、対前年で7%増で14年連続で伸長となっています。
2022年も2億9,638万ケース(8%増)と引き続き成長が見込まれています(下図)。
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また、「1年前と比べた自宅で飲む回数が増えたカテゴリ」では、全年代でRTDが1位となっています(下表)。
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同社の2021年調査では、緊急事態宣言以前と現在とで比べたお酒の飲み方の変化についても聞いており、全年代で7割前後が変化した、と答えています(下図)。
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自宅以外の飲食店で飲む頻度は「減った」と答えた人の割合が64.7%、自宅で飲む頻度が「増えた」は38.5%と家飲みが増えている実態が裏付けられています。
今回テーマのカクテル、「外飲み」で楽しんでいた人が多いように思いますが、もともと「外飲みユーザー」だったか、「家飲みユーザー」だったか、で分けてRTDを自宅で飲む魅力を聞いたアンケートもありました(下図)。
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比較してみると、「外飲みユーザー」の特徴は、
☑️ ちゃんとしたお酒を使っていること
☑️ お店の味が楽しめること
という項目が入っていることです。
RTDって飲んだことないですが、結構味、良いみたいですね。
また、カクテルでも「ノンアルコール」のカテゴリが話題になったりしますが、ビールやRTDでもノンアルコール飲料は伸びています。
同じくサントリーの「ノンアルコール飲料に関する消費者飲用実態・意識調査」によると、2019年のノンアルコール飲料市場は約2,243万ケースで対前年2%増となっています。2020年には1%増と徐々にですが拡大傾向が続きます(下図)。
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同調査では、この背景として、在宅勤務が増えたことで運動不足となり、健康意識が高まってアルコールをノンアルコール飲料に置き換える動きが背景にあると推察しています。
最後に、一般社団法人日本バーテンダー協会(N.B.A.)のホームページから、N.B.A.カクテルランキングをご紹介します(下表)。
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好きなもの、ランクインしていましたでしょうか?
→一時、アルコール度数の高い「ストロング系」の伸びが話題になったが、現在は真逆の「ノンアルコール」「低アルコール」が話題のようだ。それぞれどのような顧客ニーズの変化、あるいは顧客層の違いがあるのだろうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
一昨年の7月からこのような投稿をしております。
以下のマガジンにまとめていますので、よろしければご覧ください。