11月27日 ノーベル財団の運用は年○%!?
視野を広げたい、が、どうしても自分が携わっている仕事中心になってしまう…
そんな問題意識をお持ちの方に、その日にちなんだ過去の事象をビジネス視点で掘り下げています。普段の仕事や興味の範囲を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
→部分は、頭の体操する上での自分に対する質問例、です。
1895年のこの日、スウェーデンの化学者ノーベルが、自らの発明したダイナマイトで得た富を人類に貢献した人に与えたいという遺言を書きました。それに因んで「ノーベル賞制定記念日」とされています。
ノーベル賞。毎年ニュースになりますが、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和の5つの各分野で人類・産業の発展に貢献した功績を残した人物に贈られます。
ダイナマイトの発明で財を成したノーベルさんが残した資産をもとに運営されていることは知られていても、毎年、各賞に1億円前後、合計で5億円もの賞金を出していて、そのほかにも運営費がかかるでしょうが、その費用って大丈夫なのかな?と疑問でした。
今回、調べてみました。
まず、先ほど「5つの」と書きましたが、経済科学賞は?と思われたかもしれません。私も知らなかったのですが、経済科学賞はスウェーデンの中央銀行が後から勝手に(?)設立したそうで、賞金はノーベル財団からではなく中央銀行が出しているそうです。ですからその分の負担はありません。
財団は、独立性を保つため、公的機関(国など)からの寄付は受け付けておらず、民間から寄付も限定的だそうです。
ですから、資産の運用益が支えになっているということです。
そのため、運用が不調であれば、賞金額も下がることがあり得ます。
実際、2001年から2011年までは1,000万クローナだったものが、2012年から2016年までは800万クローナに下げられています(2017年から900万クローナ)。
1975年には財団の資産が公開され、物価の差を考えると、設立当初の約半分程度に減っていたそうです。
その後の資産運用により、2019年末時点で49億クローナ(約479億円)となっています。2008年時点から考えると年平均で6%以上の運用成績です。
資産構成は、株式47%、ヘッジファンド31%、債券13%、不動産9%。
想定通りは行かない世の中ですが、賞金が不足する、ということは現時点では心配いらなそうですね。
→ノーベル賞がこれだけ権威ある賞となった要因はなんだろう?
最後までお読みいただきありがとうございます。
過去の投稿は以下にまとめていますので頭の体操ネタに覗いていただければ幸いです。