小説・投資詐欺の行方:消えた400万円(3)笑うしかない
なぜわたしは四百万円を一挙失ったのか
危険信号は幾度も出ていたのに、
なぜ見逃して、出資し続けたのか。
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こんな豪華な弁当を配って大丈夫か。まともな会社だろうか。あのとき、かすかな不安がよぎった。
止めたほうがいい。待てよ。今解約すれば元金の七十パーセントしか返って来ない。もったいない。それに、解約すればユミさんの成績に響くかも知れないし。
弁当より、誕生日のお花のプレゼントより、わたしの心を引っ張