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口語句集『花見』 しゃべり言葉の作品と解説 ⑤

俳句にご興味のあるnoteのみなさまに俳句の様々なことについてご紹介していく記事です


口語句集『花見』
しゃべり言葉の作品と解説 ⑤

第5回です。
下記の口語句集から、

作品5句と、その季語、句の意味をごく短く記してご紹介したいと思います。

ふだんしゃべるような言葉でつくった句になります。

これらの作品は俳句のつもりでつくりましたが、ジャンルをこえた季節の詩としても楽しんでみてください。

俳句の自句自解に対しては様々な見解があるようですが個人的な考えで行うことにします。

よろしければ楽しんでいってください


口語句集『花見』
〜しゃべり言葉の作品集〜 より 



あきのくもつまり人生ではないか

季語∶秋の雲(三秋)

【句意】
町の空を遠く流れてゆく秋の雲、毎年眺めつづけていま思う、まるで長く人生を歩んできた自分の姿そのものではないか




秋の蝶しの字のかぜに舞いあがれ

季語∶秋の蝶(三秋)

【句意】
一羽の蝶があちらへこちらへと秋晴れの町を飛ぶ、しの字に吹き上がる風が吹いて屋根より高い空へと帰してあげておくれ




草絮吹く海がゆうばえだしたから

季語∶草の絮(三秋)

【句意】
秋の散歩道、道ばたの草を摘んでは手で振ってあるく、やがて夕映えの海がひろがる場所に出た、しばらくたたずんで………




瀬戸大橋海を照らすかほしづき夜

季語∶星月夜(三秋)

【句意】
瀬戸大橋を見下ろす夜景を楽しみに来た、よく見ると大橋の灯りが海にまで映りこんでたゆたっている、そんな星明かりの夜だ




戦争もにぎりこぶしも身にしみた

季語∶身にしむ(三秋)

【句意】
戦争、戦争、戦争、昔も今もやむことなく世界のどこかで続いている、握り拳の憤りがやがてさびしく自分の身にしみてきた





▽前回までの作品と解説▽


不定期になりますが、次回も順次投稿していければと考えています。

よろしければまたご覧になってみてください。


いつも
ご覧いただき
ありがとうございます


写真素材∶photo AC 様


*試験的な取り組みをまとめた記事です

*至らない点、十分に書きつくせていない部分もあると思いますがご容赦ください

*俳句については個人、団体によって様々な考え方や見解があります



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