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俳句と短歌 白粉花

   またあした別れしままよ白粉花

 
 フェンスから 白粉花が顔をのぞかせ 散歩の足が止まります。
 おしろい…という言葉 少女の時代には魔法のちからがありました。あの日白粉花で遊んだ友だち またあしたね と言って別れたままのような そんなことを思い出す花です。
 其々 御縁の処へ みな散り散り よく遊んだあの子はどうしているでしょう…

      ・・・・・・・
  
  
  白粉花 月が出るまで歩こうか
       面影連れてあの日この道

 魂になって久しい大切な友とよく散歩をしました。大人になってからできた、心許せる友だちでした。たまたま近くに住んでいたからか、夕方の散歩でよく一緒になりました。道傍の白粉花は その頃と同じ場所に変わらずあります。
 十三年ぶん 大きな株になりました。  友は今もやっぱり大切な友です。  見えないけれど いつも心で話しかけます。

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