試される大地の優しさに触れた北海道10日間の旅 / 稚内を知る
7日間有効のJR北海道フリーパスで稚内に滞在中のくろしおです。
前回は稚内のグルメを紹介しました。
到着当日は宗谷岬とノシャップ岬、豪華2本立てとも言える忘れられないほどの素晴らしい景色を体験しました。
そうそう、豪華2本立てと言えば稚内駅に併設されている “キタカラ” の2階に映画館があります。駅直結最短距離じゃないかと思うぐらい近いです。
1階には、お土産やさんの他に食事処やスイーツなどもあります。セイコーマートもこの建物の一部にあってお買い物にはとても便利です。
さて今日は駅周辺をゆっくり散策してみることにしましょう。
稚内駅から徒歩で行ける見どころを、くろしおが実際に歩いたルートで紹介していきます。
では、出発~。
最初に向かったのはこちら。
宿泊していたドーミーインからだとさらに近いです。
水色マーカーがドーミーイン、ピンクマーカーは稚内駅です。そして、赤いポイントが北門神社。
こちらの北門神社は宮司さんが常駐している日本最北端の神社なんです。
階段を登りきるとこじんまりとした境内が見えてきて、なんだか心が和みます。ご近所の方も朝のお散歩に来られていて朝の挨拶を交わしました。
『旅行で来たの?』
「はい。初めての稚内なんです。駅前にも鹿が普通に歩いていてびっくりしました。」
『あはは、鹿はね~もう家族みたいなものだよ。稚内はいいところだよ。どうぞゆっくりしていって。』
「はい。ありがとうございます。」
“鹿は家族”
地元の方が思う『本当の稚内』を聞けた気がした。
でも、それはここにある神様がそうさせているかもしれないということに後で気づきます。
ではお参りへ。こちらの参道にある狛犬や狛狐は片側がすべて親子になっています。来られた時は見逃さず見てみて下さいね。
北門神社には天照大神。武甕槌神。事代主神の3つの神様が祀られています。
その中で 武甕槌神の神の使いは『鹿』なんです。
稚内には本当にたくさんのエゾシカが暮らしているし、地元の方が『鹿は家族』となんの迷いもなく発せられるのは、人と鹿との親密な関係がこの地を守り豊かにするのだと神様からの思し召し(おぼしめし)が今も息づいている証なのかもしれない。
もしかすると、ここで会った近所の方が武甕槌神(タケミカヅチノカミ)の分身だったかも。。。バカなことを言っていると思ってもらってもいいけど、気づきを得ることができた貴重な時間をいただけたんだなぁと私は思っています。
さて、神社と言えばおみくじ。こちらのえぞみくじは北海道全土に散らばっていて特産品をモチーフにしたおみくじです。名称もダジャレ風で遊び心があります。おみくじのお告げが北海道弁で書かれているのだそうですよ。
階段が80段と知ったのはこの石碑があったから(笑)ここでも気づきを得た。
そしてこの神社の脇には小高い丘の上にある稚内公園に行ける遊歩道があります。(20分ぐらいで登れるそうです。)
稚内公園。すごく綺麗に整備されいて展望台もあります。日中はとても景色がいいそうです。ここには、このような石碑が建てられています。
二度と繰り返さないように語り継ぐのは大事なことだと思います。尊い命を自ら絶った九人の彼女達のために、この場所はいつでも綺麗に整備してたくさんの方が訪れてほしいという思いがあるのではないでしょうか?
私は昨日おじいちゃんが案内してくれたので訪れることができました。
稚内公園は冬は閉鎖されるので冬季に行かれる際は確認してから向かって下さいね。
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では散策の続きをしましょう。北門神社を後に向かった先はこちら。
昔は樺太と稚内をつなぐ定期船がたくさんあって、その重要な駅として今の稚内駅からこちらまで線路が引かれ汽車※が走っていました。
※稚内の人を始め北海道では今でも鉄道のことを『汽車』と言う方がたくさんおられます。旅の中での交流で “汽車” という言葉をたくさん耳にしました。さらに駅ホームの案内では特急のことをきちんと『とくべつきゅうこう』と駅員さんがアナウンスします。西日本ではそのような案内はたぶんゼロです。
くろしおにとって、それらの言葉がさらに旅の重さを感じさせて旅をしていることの喜びを深いものにしてくれました。北海道の方々がお話ししてくれる中に登場する “汽車” や、駅員さんが案内放送してくれる “特別急行” 。今も頑張って壮大な大地の中を走っています。
ちなみにタクシーは『ハイヤー』と言うのですね。最初、何のことを指しているのか分からなかったです。
また、話がそれる…(笑)
防波堤ドームに戻します。
名称のとおり稚内は年間を通して風がとても強い地域。強風で荒れる海の波から汽車や駅の設備などを守るためにこのような形で作られているのです。
この稚内港北防波堤ドーム、けっこう撮りがいがあります。素晴らしい建造物だと思います。
撮る向きや角度を変えただけで、様々に表情が変わります。とても美しいです。
今度は目の前にある芝生広場から見てみることに。
この芝生広場にはこんなものもあります。
ほんとうは小樽まで行く予定だった大鵬。お母さんの船酔いがあまりにも酷いため稚内で下船をしたところ命が助かったのだそうです。稚内の町の様子は素朴な雰囲気なのですが、内面に秘めるものは様々な導きのオーラをまとったところなのかもしれませんね。
芝生広場ではこのようなマンホールも見つけました。
ここに描かれている犬は「タロとジロ」 南極物語と聞けば、みなさんお分かりいただけるのではないでしょうか。
タロとジロは稚内生まれなんですって。
やっぱり稚内っていろんなものが詰まっている。
続いて芝生広場から稚内駅のほうへ歩いて行きます。
稚内駅の裏口にあたるところです。しっかり見ないと見落としそうな外観です。
駅名標よりトイレの案内壁面のほうが目立ってる(笑)
2日目にしてやっと駅舎撮影できました(笑)
ひとり撮影会に満足したら駅を過ぎ、次はこちらへ向かいますよ。
昔、稚内は底曳網漁がとても盛んに行われていて、その親方の家屋が保存され公開されています。当時の生活の様子や、使われていた物などを見ることができます。入館料は200円(2023年10月15日現在)
簡単に言えば “お魚御殿” です。立派な御屋敷で漁業が大変盛んだったことが見て取れます。特にニシンがたくさん捕れていたんだそうですよ。
たくさん写真は撮ったのですが、紹介するのはこのぐらいにしておきます。様々な展示物があるので見応えあります。入館料の200円は保管や維持に充てられると思いますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
ではここからさらに、こちらへ向かいます。
ここでまた、、、くろしおやらかしています(苦笑)外観の写真撮っていなかったみたい。
観光バスもいっぱい停まっていて行くとすぐ分かります。ここは日帰り温泉施設もあって、たくさんの方で賑わっていましたよ。
見ていて楽しかったです。みんな、めちゃくちゃ買い物していました!
この利尻とろろ昆布を買いました。美味しかったです!
そしてこのようなコーナーもあります。
稚内港の昔を知れるパネルがたくさん展示されています。
この写真の場所はこのパネルの裏側。建物から出たら見える通りがそれなんです。
今では船はほとんど停泊していません。
昔はこちらにたくさんの漁船が停泊しトラックでどんどん魚が運ばれて行ったそうです。魚があふれ道路がぬるぬるしていて、雪の季節でなくても年中よく滑ったのだそうですよ。
副港市場にはもちろん食事処もあるので、お昼ごはんを食べて~お買い物して~さらに温泉~極めつけに稚内の歴史も見学できて、とてもおすすめだと思います。
簡単な表現に聞こえるけど、素直によかったなぁと思えるところでした。町も人も雰囲気も『ゆったり』です。だけど深く知るとオーラを感じることができる場所でもありました。
稚内駅周辺は観光地感はあまり感じられません。ここに住む方々の日常の風景に混ぜていただいた感じです。大阪弁で言うと「よせてもろた感じ」
よせてくれてありがとう!また来るわな!って言いたくなるような町でした。まぁ、実際には大阪からとても遠いのですが…(泣)
そんな稚内ともお別れです。旅の続きが再開します。
次に向かうは旭川。
稚内から特急サロベツに乗車して旭川駅へ。
こちらのサロベツ4号は通常運行ではありません。運休日があるので確認をしてから予定を立てるようにしてくださいね。
切符の券売機の上にある運賃表。こんなにシンプルなのに、切符の値段が1万円を超える表記がある。さすが北の大地だ。
やっぱり北海道フリーパスってめちゃお得!
そんなフリーパスの続きはまた。
くろしお
強風の日が多い稚内。2日間とも風速0なんて珍しいかもと言われました。確かに暖かくてとても過ごしやすかったな。
次の記事はこちら。
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